2025年も窓リフォームに補助金が出る!先進的窓リノベ2025事業の概要を解説

昨今、住宅のリフォーム工事では、建物の断熱性能を高める工事に手厚い補助金が給付されるようになっています。これは、日本は2050年カーボンニュートラルの実現を宣言していることから、住宅領域での脱炭素化が急務といされているためで、家の断熱性を高めると、空調効率が高くなり省エネで環境に優しい生活ができるようになるからとされています。ちなみに、家を新築する場合でも、一定の省エネ性や断熱性を確保した高性能な住宅に対して補助金を給付する制度も多くあります。

住宅の断熱化リフォームに補助金が出ると聞いても、防音工事とは関係がないのではないか…と感じる人も多いことでしょう。しかし実は、住宅の断熱リフォームと防音対策は非常に密接な関係があり、特に窓の防音工事は高確率で断熱関連の補助金を活用することが可能なのです。
昨年も、先進的窓リノベ2024事業と言うものがあるとこのサイトでもご紹介しましたが、2025年度に関しても、その補助金が継続され、先進的窓リノベ2025事業として運用されることが決定しています。そして、先ごろ先進的窓リノベ2025事業の概要が発表され始めたので、この記事で速報として補助金の概要をご紹介していきます。

窓の防音対策に、補助金を利用することができれば、費用負担をかなり抑えることが可能なので、ぜひ参考にしてみてください。

先進的窓リノベ2025事業の実施が公表

それではまず、先進的窓リノベ2025事業がどのような補助金制度なのかを簡単に解説します。2050年カーボンニュートラルの実現が宣言されている日本では、住宅領域の脱炭素化が非常に重要とみなされており、それに寄与する取り組みを後押しする動きが強まっています。例えば、国は2022年11月より、環境省・経済産業省・国土交通省の3省が連携して、「住宅省エネキャンペーン」と言う取り組みを開始しているのですが、先進的窓リノベ2025事業はその一環として窓の断熱化リフォームに対する補助を行う制度となっています。

なお、2025年度の住宅省エネキャンペーンは、以下の4つの事業で成り立っています。

  • ・子育てグリーン住宅支援事業
  • ・先進的窓リノベ2025事業
  • ・給湯省エネ2025事業
  • ・賃貸集合給湯省エネ2025事業

先進的窓リノベ2025事業は、住宅の省エネ性能を向上させるため、窓の断熱リフォームを行う際に、その工事にかかる費用の一部を補助してくれる制度となっています。窓は、壁などと比較すると非常に薄い素材で構成されているため、家の断熱面や防音面のことを考えると、大きな弱点になってしまいがちです。特に、築年数が経過した住宅の場合、この部分からの空気の出入りが多くなってしまうため、省エネ性能の低下が大きくなってしまうと考えられているのです。そこで、窓の断熱化を進めるようなリフォーム工事は、空調効率などを改善させ家の省エネ性能を高めることで、CO2の排出量を削減できるとされ、手厚い補助金が用意されるようになっているのです。そして、窓の断熱化工事は、断熱性能の向上だけでなく、窓部分の防音性能を高めてくれるという効果も期待できるため、防音目的での窓工事を検討している方にとっても、非常にありがたい補助金となるはずです。

先進的窓リノベ2025事業の補助金額について

先進的窓リノベ2025事業は、窓だけでなく玄関ドアの断熱リフォームも対象となっています。この補助金では、上限200万円/戸とする、以下の金額をもとに、対象費用の1/2に当たる一定の金額が補助されることになっています。

  • ・内窓の設置:1.2万円~10.6万円/箇所
  • ・外窓の交換(カバー工法):5.8万円~26.6万円/箇所
  • ・外窓の交換(はつり工法):4.6万円~26.6万円/箇所
  • ・ガラス交換:0.5万円~5.5万円/箇所

補助金の単価は、以下のように窓のサイズやグレードなどによって変わるので注意しましょう。


引用:経済産業省資料より

玄関ドアの改修についても、断熱性能の高いドアへリフォームする工事が補助対象となっていて、ドアの性能やサイズに応じて、窓の単価を基準に補助額が決められるとされています。

先進的窓リノベ2025事業の補助対象リフォームについて

先進的窓リノベ2025事業の制度目的は、以下のように解説されています。

既存住宅の早期の省エネ化を図り、エネルギー費用負担の軽減及び住まいの快適性の向上と、2030年度の家庭部門からのCO2排出量66%削減、「ウェルビーイング/高い生活の質」の実現に貢献するとともに、先進的な断熱窓の導入加速により、価格低減を促進することで関連産業の競争力強化・経済成⾧を実現し、くらし関連分野のGXを加速させることを目的とする。
引用:経済産業省資料より

対象となるリフォーム工事については、以下の通りです。

  • ・内窓の設置
  • ・外窓の交換
  • ・窓ガラスの交換
  • ・玄関ドアの交換

上記のリフォーム工事を窓リノベ事業者と契約し2024年11月22日以降に着手したものが補助対象となります。

なお玄関ドアの交換については、「改修を行う住戸のドア(住宅の外皮部分にある開口部に取り付けられているものに限ります。)を、窓の改修と同一契約内で断熱性能の高いドアに改修する場合に限り補助の対象とします。」となっているため、玄関ドア単体の断熱改修工事は補助対象にならないと考えられます。

なお、窓の断熱リフォーム全てにこの補助金が採用できるわけではなく、一定の断熱性能の向上が認められなければいけません。そのため、新たに採用する窓については、対象となる製品が指定されることとなるはずです。どの製品が指定されるのかはまだ公表されていないため、補助金の公式サイトが公開されたら小まめに確認しに行くのがおすすめです。

先進的窓リノベ2025事業の申請時期について

先進的窓リノベ2025事業の申請受付に関しても、ある程度の情報が出ているのでご紹介します。先進的窓リノベ2025事業の交付申請時期については、以下の日程が目安となると公表されています。

  • ・交付申請の予約(任意)・・・2025年3月下旬~11月30日まで
  • ・交付申請の受付・・・2025年3月下旬~12月31日まで

明確な受付開始日程については、まだ公表されおらず、今後公式サイトで発表される予定となっています。公式サイトが公開されたら小まめに確認しておきましょう。

なお、先進的窓リノベ2025事業など、国の補助金は、申請数が予算上限に達した場合、受付期限として設定されている日付よりも前に、受付が終了してしまいます。したがって、利用を検討している方は、早めに申請手続きなどに動きましょう。窓の断熱化リフォームに対する補助金は、例年、予算消化が非常に速いと言われていますので、ゆっくりと工事するかどうかを検討していると、受付が締切になってしまう恐れがあります。

先進的窓リノベ2025事業の利用の流れ

それでは最後に、先進的窓リノベ2025事業を利用する際の流れについても解説します。先進的窓リノベ2025事業の補助金申請をする際の流れは以下の通りです。

  • ①窓リノベ事業者と工事請負契約等をする
  • ②リフォーム工事を開始(任意での補助金交付申請の予約可)
  • ③リフォーム工事完了後、引き渡しと精算
  • ④補助金の交付申請を行う
  • ⑤補助金の交付が決定すれば、振込通知が来る
  • ⑥補助金が振り込まれる

補助金申請については、何から手をつければ良いのかが分からない…と不安に感じる方が多いと思います。ただ、先進的窓リノベ2025事業は、交付申請の手続きを自分で行うのではなく、リフォーム業者が行うのでそこまで不安に感じる必要はありません。

先進的窓リノベ事業の利用を考えている場合、工事を依頼する業者選びは注意が必要です。この補助金は、基本的には事業者登録を完了している業者に工事を行ってもらう必要があり、事業者登録をしていない業者さんと契約する場合は、補助金の対象にならない場合がありますので注意が必要です。

※2024年事業登録業者は継続登録可能

まとめ

先進的窓リノベ事業は、窓のリフォームを検討されている方にとって、非常にありがたい補助金制度となります。窓の断熱化リフォームは、住宅の断熱性能を高めることで、光熱費の削減と言ったコスト的なメリットが得られるだけでなく、防音性能も高めることが可能なのです。

なお、先進的窓リノベ事業は、予算消化が非常に速い補助金とされているため、利用を検討中の方はなるべき早めに行動に移すのがおすすめです。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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