意外に知らない人が多い音の3要素についてご紹介!

今回は、音の問題を解決する際、意外に重要なポイントになるのに多くの方があまり知らない音の基礎知識について解説します。
皆さんは、「音の3要素」と言われると何をイメージするでしょうか?実は、普段私たちが何気なく聞いている音ですが、この音は3つの要素から成り立っているとされるのです。皆さんも、普段の生活の中で、知らず知らずのうちに3つの要素をきちんと感知し、いろいろな音を聞き分けているのです。
音は、同じ音を聞いている人でも、心地よいと感じる人と全く逆にストレスに感じてしまう人がいるなど、状況やその人の心情などによって聞こえ方や感じ方が変わってしまいます。そのため、一般的には美しいと評される楽器の音色などでも、騒音トラブルの原因となってしまうことがあるのです。
音の問題は、誰でも悩まされてしまう可能性がありますし、また隣人を悩ませてしまう騒音源に自分がなってしまう可能性もあるのです。騒音トラブルを未然に防ぎたいと考えているのであれば、そもそも音とはどのような物なのかと言うその基礎知識を掴んでおくことは意外に重要です。そこでこの記事では、多くの人が見落としている音の3要素について解説します。
音の3要素について
それでは、音の3要素についてご紹介します。音は、以下の3つの要素によって成り立っているのです。
- ・音の高さ(音程)
- ・音の大きさ
- ・音色
あまり意識したことはないかもしれませんが、音は上記の3つの要素から成り立っています。例えば、「ドレミファソラシド」と、同じ音を鳴らしたとしても、異なる楽器ならそれぞれ違った音のように感じますよね。この現象は、上の3つの要素があるからなのです。
音は、物体を振動させることで伝わるのですが、この振動によって発生するのが音波と呼ばれる音の波です。そして、この音波は、波形図で視覚化することができ、皆さんも音楽の授業などで一度は見たことがあるかもしれません。音は、波形の図を見ることで、それぞれの要素がどのように変化しているのかも確認することが可能です。
ここでは、上で紹介した音の要素について、それぞれが表す意味をご紹介します。
音の高さ(音程)について
まずは音の高さです。いわゆる「音程」と呼ばれるもので、音には高い音や低い音があるのは皆さんも認識しているはずです。
音の高さを音波で確認した場合、波の数が音の高低に関係します。なお、波の数は周波数と呼ばれていて、単位は「Hz(ヘルツ)」で表されています。高い音の場合、周波数が高くなり、波の数が多くなります。その逆に、低い音の場合は周波数が低くなるので、波の数も少なくなります。
楽器で音を出す際には、この周波数を変化させることで音程をコントロールしています。例えば、ギターなどの弦楽器については、弦が長く太くなるほど低い音を出すことができるようになります。ちなみに、弦楽器の場合、弦を指で押さえることで音程に変化を与えることができます。
音の高さについて、人間の耳は聞こえる範囲と言うものが決まっています。一般的に、人間が音として認識できる範囲のは、周波数が20~20,000Hzとされています。ただ、聞き取れる音程の幅は、年齢によって変化が生じ、若い人が聞きとれる高温が年を経ると聞こえなくなるのです。皆さんもご存知の若い人だけが不快に感じるとされるモスキート音は、周波数が20,000hzに近い非常に高い音です。この音は、ある程度年齢を重ねると聞こえなくなりますよね。
音の大きさについて
音の大きさは分かりやすいです。簡単いうと、大きな音か小さな音かという問題で、音圧レベルの単位である「dB(デシベル)」で表されるのが音の大きさです。
音の大きさは、空気振動の大きさが関係していて、音波は振動に比例して上下に振れ幅が変化します。そして、空気振動が大きければこの振れ幅が大きくなり、小さければ音の振れ幅が小さくなるという関係になります。これは、空気中の圧力の量が変化している現象とされていて、この変化の量が「音圧」で表されるのです。実は、音圧の単位は、天気予報の気圧に用いられる「Pa(パスカル)」と同じなのですが、音の大きさをパスカルで表示した場合には、数字が大きくなりすぎるため、デシベルと言う単位が用いられているそうです。
デシベルと言う単位については、テレビ番組などで声の大きさを計測する際に登場するため、皆さんも見たことがあると思います。
音色について
音色については、音を聞いた人の感じ方と考えている人がいますが、これは音波の質や形の違いで現れています。
たとえは、周波数や音圧が同じだとしても、ピアノやギター、ドラムなど、鳴らす楽器が異なる場合、素材や音の出し方が違うため、それぞれの音は音波の形などが異なり、人は違う音色として識別するようになっているのです。人が音を聞くときは、一つの音にしか聞こえないような気がしますが、実は2つ以上の倍音と呼ばれる音が鳴っているとされています。
楽器で言うと、基本の音の1オクターブ上が2倍音、さらに1オクターブ上が4倍音となり、楽器で音を出した瞬間の音には、さまざまな倍音が含まれているそうです。そのため、同じ種類の楽器でも、音色が違ったり、演奏者が変わる場合、全く違う楽器を演奏しているように聞こえてしまうのです。これは、演奏者が技術によって、倍音の含まれ方をコントロールすることで、音色に違いを出しているわけです。
皆さんが聞いている音色は、音の波長や振れ幅、倍音の含まれ方など、さまざまな要素が複雑に絡み合って、最終的に耳に届いているという訳です。
まとめ
今回は、音の基礎知識として音を構成する3つの要素をご紹介しました。記事内でご紹介したように、一口に音と言っても、さまざまな要素が関わっていて、その音を出す方法によって人の感じ方は異なるのです。
さらに、音の伝わり方に関しても、固体伝搬音や空気伝搬音など、種類が存在していて、防音対策を考えた時には、どのようにして自分の耳に届いているのかによって適切な対策を施す必要があるわけです。音は皆さんが考えている以上に複雑なもので、適切な対策を施すには正確な専門知識が必要になると考えましょう。