コロナ禍で増加傾向の近隣トラブル!戸建てでも『騒音』を原因としたもめごとに注意!

今回は、新型コロナウイルス問題により、人々の在宅時間が長くなったことで急増している騒音トラブルの原因についてご紹介します。なお、騒音を原因とする近隣トラブルについては、さまざまなライフスタイルを持った人が同じ建物内に住む集合住宅で発生するもので、戸建てなら騒音トラブルの心配はないと考えている方が多いです。しかしこの考えは大きな間違いで、特に都市部の戸建て住宅などでは、年々騒音トラブルが増加傾向にあると言われているのです。

そして、新型コロナウイルス問題が発生して以降、テレワークの導入などで、昼間でも在宅している方が増えていることから、騒音を原因とした近隣トラブルが急増しています。そこでこの記事では、誰もがおさえておきたい、戸建て住宅で起きている騒音トラブルの原因をご紹介していきたいと思います。

戸建ての騒音トラブルは何が原因?

それでは、近年急増していると言われている戸建て住宅での騒音トラブル原因について代表的なものをご紹介していきましょう。上述しているように、騒音による近隣トラブルと聞くと、異なるライフスタイルを持つ人が同じ建物内で生活する集合住宅で発生するものと言うイメージが強いです。実際に、アパートやマンションなどであれば、構造的に各家庭の生活空間がつながっていることから、いろいろな音が振動として伝わってしまうことになります。もちろん、空気音についても、壁一枚、床一枚の部材で隔てているだけで、音の発生源から非常に近い位置で生活することになるので、どうしても伝わってしまいやすくなり騒音トラブルに発展するケースが多いわけです。

一方、戸建て住宅はと言うと、各家庭の生活空間は、独立していますし、集合住宅と比較すればそれなりに離れていることから、よほど常識外れの大きな音を出さない限りは大丈夫だと考えてしまう方が多いです。確かに、高度成長期の日本の住宅のように、庭付き一戸建てが当たり前と言った状況であれば、音の発生地点からそれなりの距離が離れていることで、耳に聞こえる音もかなり小さくなり、ほとんどの方が我慢できていたでしょう。実際に、1980年代頃の戸建て住宅であれば、防音室などを作らなくても、日中にピアノを弾いてクレームが来ることなど少なかったように思えます。

それがここ最近の戸建て住宅は、家と家の距離が非常に近くなってきており、普通の生活をしている際に生じるような生活音ですら、騒音トラブルの原因となることもあるのです。特に、都市部の戸建て住宅は、狭い土地に密集して家を建てているので、家と家の距離が数十cmしかない…なんてケースも珍しくありません。つまり、現在の戸建て事情を考えてみると、各家庭ごとの距離は集合住宅並みに近づいているのです。
こういった事情から、以下のような音で騒音トラブルに発展してしまうケースがあるようです。

家事などの生活音が原因に

戸建て住宅でも、掃除機や洗濯機を掛ける時の生活音が原因で騒音トラブルが発生してしまうケースがあると言われています。ただし、掃除機、洗濯機を掛ける際の音に関しては、一般常識の範囲内となる時間に使用するのであればお互い様であることから、そこまで神経質になることはないと思います。

ただ、給湯システムとしてエコキュートなどを導入している方は少し注意が必要です。と言うのも、エコキュートと呼ばれる給湯器は、一般的なガス給湯器とは異なり、一日に使用するお湯をあらかじめ作って魔法瓶のようなタンクに保存しておくという構造になっています。お風呂に入る時など、お湯を必要とする場合には、その時に沸かすのではなく、タンクに貯めているお湯を供給するのです。
そして、こういった貯湯式の給湯器は、日々の給湯コストを安くするため、電力会社と専用の料金プランを契約するケースがほとんどです。その契約は、夜11時以降の電気代が格安になる(昼間は割高)といった設定になっており、電気代を節約する目的で、その他の家電製品について、電気代が安い時間帯に動作させるようにする人がいるのです。つまり、お隣の住人が眠っている時間帯となる、真夜中に洗濯機や食洗機が稼働することになり、周辺が静かな分、近隣の方が気になってしまうという訳です。

こういった要因から、「非常識な時間帯に音の出る家電を使うな!」と言ったことでトラブルになるわけです。

テレワークが騒音トラブルの要因に

コロナ禍で一気に浸透してきた感のあるテレワークと言う働き方ですが、実は戸建て住宅で騒音トラブルが増加している要因の一つになっていると言われています。

例えば、自宅で仕事をする場合、社内会議や顧客との打ち合わせなどを行うという目的で、Web会議ツールなどを使用する機会が増えています。非常に便利なシステムであることは間違いないのですが、実はWeb会議ツールで会話する時には、通常よりも声が大きくなってしまう…と言う方が非常に多いのです。そして、テレワークが導入されているのは何も自分だけでなく、ご近所さんも在宅で仕事をしているというケースも多くなっています。そのような時には、お隣からWeb会議の音が漏れてきて、自分の作業に集中できなくなってしまう…と言うことでトラブルになってしまうことがあるようです。

更に、一日中在宅する方が多くなっている現在、家の前でタバコを吸いながら電話する…なんて方が増えていると言われており、電話中の声がご近所さんに迷惑を掛けたり、タバコの吸い殻でトラブルになる…なんてことも増えていると言われています。

コロナ禍で、在宅時間が伸びているという点はどうすることもできない問題ですが、ご近所さんにも配慮しなければ、トラブルに発展してしまうことがあるということを押さえておきましょう。例えば、自分がWeb会議用に使用している部屋の真横が、お隣さんの作業部屋になっている…なんてケースでは、話し声が漏れてしまい、迷惑を掛けてしまうかもしれませんよね。こういったこともあり、コロナ禍以降、戸建て住宅に住む方から、テレワーク用の簡易防音室のご相談が急増しています。

お子様が出す音でトラブルに

新型コロナウイルス問題で在宅時間が伸びたのは大人だけではありません。緊急事態宣言下には、全国の学校が休校になるなど、子供の在宅時間も急激に伸びています。そして、コロナ問題がある程度落ち着きを見せている現在でも、塾などに関しては、リモート学習が急速に普及しており、学校から帰り、家で塾の講義を受けるようなケースも多くなっているようです。

こういったことから、家の中でお子様が騒いだり、同級生などと家の前で遊んだりするときの音や声が近隣トラブルを引き起こしてしまうケースが増えているようです。実際に、戸建て住宅の中でも、目の前が公園になっているというような条件では、一日中公園で遊ぶ子供の声が聞こえてきて困っているという相談を受けるケースが増えています。このような場合、窓の防音工事などを行い、外から侵入する音をある程度防ぐことができるようになるのですが、日中は窓が開けられなくなることで、不満に感じてしまう人も多い事でしょう。

ペットが騒音トラブルの原因に

最後は、ペットの鳴き声です。皆さんも、テレビのニュースなどで、在宅時間が急激に長くなったことで「新たにペットを迎える人が急増している」と言う情報を耳にしたことがあるのではないでしょうか?実際に、コロナ問題が発生した2020年以降、戸建て・集合住宅など、建物構造を問わず、ペットを飼い始めたという方は非常に多くなっているようです。

そして、一昔前と比べて、ペットの扱いが大きく変わってきており、現在ではペットを家族の一員として考え、家の中で大型犬などを飼育している方も増えています。そのため、家と家の距離が非常に近くなってきている現在、ペットが興奮して吠えてしまう時の音などがお隣に迷惑を掛けてしまうケースがあるのです。あまりイメージはないかもしれませんが、犬の鳴き声は正面5mで90~100デシベルもの音量になると言われており、このレベルは「防音室が必須」と言われる楽器の音量と同レベルになるのです。

こういったことから、動物の飼育に慣れていない方がペットを飼い始め、無駄吠えを止められずに騒音トラブルが発生するケースが多いようです。

まとめ

今回は、コロナ禍で人々の在宅時間が長くなっている今、戸建て住宅で増えていると言われる騒音トラブルについて、何が原因となっているのかについて代表的な原因をいくつかご紹介してきました。

それぞれの音に関しては、昔から存在する音ではあったのですが、都市部での住宅事情が大きく変わったことから、ご近所トラブルの原因として目立つようになっているのです。もちろん、この記事でご紹介した以外にもさまざまな騒音源が存在していますし、今現在、ご近所さんの音で悩まされているという方も多いかもしれませんね。

こういった騒音トラブルについては、「音を出している側」が何らかの対策を施すべきと考えてしまうものですが、家電の使用音やペットによる騒音、Web会議の音などの生活音は、「お互い様なのだから我慢してよ」と平行線をたどってしまうことがほとんどです。そのため、穏便に話を済ませることを考えた場合、自宅に防音対策を施し、家の中に侵入する音を小さくする方向で物事を考えるのもオススメですよ。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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