音漏れを気にせずに楽器の練習をするための手法についてご紹介!
今回は、自宅で楽器の練習がしたい…とお考えの方に向け、近隣住宅に迷惑をかけずに楽器演奏が可能となる手法をいくつかご紹介していきたいと思います。
当たり前のことですが、どのような楽器を演奏するにしても、それなりに大きな音が生じてしまいます。諸外国の家と比較すれば『ウサギ小屋』などと揶揄される狭い日本の住宅では、職業がプロの演奏家の方であっても、自宅で楽器の演奏をしてしまえば、音漏れすることになり「うるさい!」とクレームをいれられてしまうことでしょう。
例えば、音漏れなんか気にしなくても良いような大きな家に引っ越すだとか、専門業者による防音工事を施し音漏れを防ぐなど、自宅でも気兼ねなく楽器の演奏をする方法もあるにはあるのですが、多大なコストがかかるような方法だと、誰でもそう簡単にできるような事ではありません。
そこでこの記事では、できるだけコストをかけずに自宅でも楽器の練習を実現するために知っておきたい静音性の高い手法をご紹介していきます。
音が小さい楽器
まずは、小さな音で練習ができる楽器からご紹介していきましょう。以下でご紹介する楽器については、演奏してもテレビの音よりも小さいぐらいですので、周辺が寝静まった深夜に演奏する…などでない限り、騒音トラブルなどの心配はないと思います。
さまざまな技術が進化した現在では、楽器の演奏性を損なわないようにしたうえで、大きな音を出す機構を取り除いた楽器も登場しているのです。これであれば、周辺に迷惑をかけずに楽器の上達を目指すことができます。
サイレントギター
名前からしてイメージできると思いますが、これは音が小さいアコースティックギターで、周辺に迷惑をかけないようにギターの練習をする事ができます。
アコースティックギターは、共鳴胴と呼ばれる部位で大きな音が出るのですが、サイレントギターは、この共鳴胴を廃しているので、演奏しても弦が振動する音しか出ません。見た目的には、弦が張ってあるギターのようで、ヘッドホンを使うことでギターの音を聞きながら練習することも可能です。
なお、ギター以外にも、ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスなどの弦楽器について、同じような静音性が高められているものがあります。
エレキギター
エレキギターと聞くと、バンドでも利用されていますし、「とんでもない轟音が生じる」「防音工事なしに自宅で弾けるわけない…」と思ってしまう物でしょう。しかし、あのエレキギターの轟音に関しては、ギターにつながれたアンプから出ているものです。実は、何もつないでいないエレキギターというものは、上述したサイレントギターのように音自体はかなり小さいものなのです。
したがって、何もつながずに演奏するのであれば、エレキギターは自宅で弾いても何の問題もなく練習できるでしょう。なお。エレキギターの中には、アンプだけでなくヘッドホンに繋げるタイプがあり、そういったものであれば、音を聞きながら練習することも可能です。
ミュートをつけた管楽器
管楽器は、オーケストラの中でも存在感のある音が出るように、非常に大きな音が生じる楽器というイメージですよね。しかし、この管楽器の音を小さくして、自宅などでも練習できるようにと『ミュート』と呼ばれる器具が存在するのです。
実際に、管楽器のプロの方でも「sssssshhhhhh Mute(シーミュート)」と呼ばれるアイテムを利用して練習するという方は多いようです。ちなみに、ミュートの中には、音色を変化させることが目的のものもあるので、購入する際は注意しましょう。
電子ドラム
楽器の中でも特に大きな音が生じると言われるのがドラムです。実際に、専門業者に楽器専用の防音室を作ってもらう際、ドラム室を作る費用は他の楽器よりも100~150万円程度高くなります。
最近では、自宅でもドラムの練習ができると人気になっているのが電子ドラムです。プロのドラマーなどでも練習では電子ドラムを使うと言われており、非常に高い人気を誇る楽器になっています。ただし、ドラムを演奏する際に生じる振動まではおさえられませんので、集合住宅などに住んでいる方は、防振対策を施すか、1階の部屋に引っ越すなどの対策が必要です。
電子ドラムについては、以前別記事で紹介していますので、そちらもご参照ください。
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音が出ない楽器
「ありえないでしょ…」と思うかもしれませんが、世の中には音が出ない楽器もあるのです。
電子ピアノ
音が出ない楽器の代表は「電子ピアノ」です。もちろん、通常であれば音が出る楽器なのですが、練習のために音を出さないようにすることができる楽器なのです。ちなみに、ヘッドフォンを取り付けるだけで、ピアノの音色は聞こえなくなります。
なお、電子ピアノにもいろいろな種類が存在しており、安い物から100万円以上するような高級品までさまざまです。ちなみに、鍵盤を叩いた感じが本物のピアノとはかなり違いますので、電子ピアノの練習だけでは上手になれないなんて声も多いです。ただし「運指の順番をおぼえる」「左右の手をバラバラに動かせるようになる」「1曲通して覚える」などといった練習であれば何の問題もありません。そもそも、「電子ピアノがピアノの練習にならない…」なんてものであれば、わざわざメーカーが開発して売るわけがないです。ピアノは、弾く人のレベルによって必要な練習が異なるので、電子ピアノでも十分な場合も多いです。
シンセサイザー
シンセサイザーも、電子ピアノと同じく鍵盤楽器です。ただし、シンセサイザーはピアノ以外にもさまざまな音が出るという特徴があります。
まとめ
今回は、自宅でも近隣住民に気兼ねなく楽器の練習ができる静音性のある楽器をご紹介してきました。楽器の練習を自宅で行いたい場合には、迷惑をかけない日中に行う…や、お金をかけて防音工事を行わなければならないというイメージがありますよね。しかし、この記事でご紹介したように、楽器の中には演奏しても小さな音しか出ない、音が出ない…などといったものが存在しており、そういったものを用意すれば、周辺住民に迷惑をかけずに自宅で演奏ができるようになるのです。
ただし、ヘッドフォンなどをつけて演奏していても、本物の聞こえ方とはやはり違いがありますので、どのレベルまで上達したいのかによっては、防音工事などで防音室を作った方が良い場合もあると思います。防音室であれば、音漏れで周囲に迷惑をかけることなく、生音を感じながら練習する事ができるようになりますので、自分の演奏の問題点にも気づきやすくなるのではないでしょうか?