マンション暮らしが増えている中、足音による騒音問題が急増!足音問題を解決するための防音対策とは?

マンションやアパートなどの集合住宅で生活する方が増えてきた現在では、さまざまな音の問題による騒音トラブルが急増していると言われています。特にここ数年は、新型コロナウイルスによって在宅時間が長くなっていることから、今までは気にもしなかった音の問題に悩まされてしまう…という方が増えていると言われています。実際に、新型コロナ問題以後は、騒音問題を理由に住み替えを実行したという方が非常に多いというデータも出ています。

しかし、住み替えに関しては、賃貸住宅ならば気軽にできるものの、分譲マンションなど持ち家の場合、なかなか簡単に住み替えの決断などできません。住宅ローンが残っている状態であれば、致し方なくそのまま住んでいるという方が多いと思うのですが、そこに住むのであれば悩みの種となっている騒音問題は解消したいと考えるはずです。
そこでこの記事では、集合住宅で非常に多いと言われている「足音」を原因とした騒音トラブルについて、この問題を解消するためにおさえておきたいポイントをご紹介します。ここでは、足音に悩まされている側の対策と、自分が騒音主にならないようにするための対策を合わせてご紹介しておきます。

マンション暮らしでは『足音』に悩まされる方が多い

さまざまなライフスタイルを持つ人々が同じ建物内で生活を送る集合住宅では、些細なことから住民同士のトラブルに発展してしまうことが考えられます。その中でも、特に多いと言われているのは騒音トラブルです。

実際に、ある調査会社が行ったインターネット調査によると、マンショントラブルを経験したことがあると回答した人の内、なんと85.6%の方が、集合住宅で生活している時に、騒音トラブルに悩まされた…という経験があると回答しているのです。
もちろん、一口に集合住宅での騒音トラブルと言っても、その原因はさまざまで、楽器演奏の音に悩む…、ペットの鳴き声で悩む…、住人の話し声で悩むなど、いろいろな騒音が存在します。そして、集合住宅での騒音トラブルの中でも、近年非常の多くなっていると言われるのが『足音』に由来するものなのです。実際に過去には、上階の子供が一日中家の中を走り回る足音により、睡眠障害などを訴えて、裁判沙汰にまで発展した…という事例まで存在します。

コロナ禍以降は、テレワークなどの新しい働き方が広く普及しており、人々の在宅時間がかなり長くなっています。そのため、日中家で仕事をしている時に、上の階の足音で集中できない…なんてトラブルが生じるようになっているなど、本当に悩ましい問題なのです。 分譲マンションであれば、なかなか引っ越すわけにもいきませんし、こういったトラブルに巻き込まれたときの対処法はぜひ知っておきたいことでしょう!

足音に悩まされたらどうすれば良い?

それでは、マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる方が上の階に住む住人の足音などに悩まされた場合どうすれば良いのでしょうか? 中には「直接苦情を言いに行ってやる!」なんて強気の人もいますが、そのような対応をしてしまうと、余計にトラブルが大きくなってしまう危険がありますし、まずは、管理会社や大家さんなどに相談するのがオススメです。 それでも、どうしても音が気になる…という場合は、自宅に防音工事を施し、音が侵入しないようにするなどの対策が良いでしょう。

まずは管理会社に相談

上の階に住む人の足音などが、あまりにうるさい…など、度を越した騒音に感じる場合、まずは管理会社に相談するようにしましょう。
管理会社は、マンションに住む住人全員が快適にすごせるように対処する責務を担っていますので、騒音に悩まされていると報告すれば、何らかの対処を必ずしてくれます。例えば、最初は、マンションの住人全員が確認するような掲示板に「騒音を出さないように!」「騒音問題が発生している」と言った内容の注意書きを掲示するのが一般的です。そして、それでも音の問題が解消しない場合、騒音主となっている住人に、手紙などで注意喚起を行うなど、騒音防止措置を行ってくれます。

上述したように、騒音に悩まされている本人が直接苦情を言いに行ってしまうと、相手側が逆上してしまい暴力沙汰など、さらなる大きなトラブルに発展してしまうようなことも珍しくありません。こういった問題は、第三者に入ってもらい、対処するのがベターです。なお、睡眠障害などの健康被害が生じている場合、病院で診断書などもとっておきましょう。

騒音を軽減する対策を施す

管理会社の相談に合わせて、上階からの足音問題を軽減できるような対策も検討してみましょう。例えば、耳栓、イヤーマフ、ノイズキャンセリング機能つきのイヤホンやヘッドホンなどを利用するのがオススメです。

もちろん、「足音が気になる時間帯」というものもあるでしょうし、それに合わせて必要なアイテムを用意しましょう。例えば、就寝時に生活習慣の違いから足音が気になる…などという場合、音を気にせずに眠れるような耳栓を用意しましょう。最近では、長時間つけていても耳が痛くなりにくい製品が登場していますので、それをつけて眠るなどの対策がオススメです。 テレワーク中に気になる…という場合、周囲の音と逆位相のノイズを流し、騒音を中和するノイズキャンセリング機能つきのイヤホンやヘッドホンを利用すると、足音に悩まされにくいと言われています。なお、ノイズキャンセリングについては、単純に音楽をかけておいて、その音で足音を聞こえにくくする方法でも構わないと思います。

最終手段は防音工事

最終手段となるのが、専門業者による防音工事です。最近では、ホームセンターなどに行けば、「吸音材」や「遮音材」という防音材が販売されていますし、そういったものを購入し、自分で天井に貼り付けることで、防音効果を期待することもできます。しかし、素人工事になってしまうと、どうしても不細工に見えてしまいますので、リビングなど部屋の雰囲気を壊したくないような場所にはDIYでの対策はオススメできません。

専門業者による工事であれば、仕上がりも綺麗で、部屋の雰囲気を壊すこともなく、上階からの足音をシャットアウトする事が可能です。なお、全部屋の天井を防音工事するとなると、かなりのコストがかかってしまうことになるため、寝室やリビングなど、特に影響の大きな部屋だけに防音対策をしてもらうのがオススメです。

足音による騒音トラブルは音源側が対処すべき

ここまでは、足音による騒音に悩まされている方がどうすれば騒音問題を解消できるのか?という視点でご紹介してきました。しかし、そもそも論で言うと、足音の問題などに関しては、悩まされている側が対処すべき問題ではなく、音源側が他の住人に配慮すべき問題ですよね。
実際に、上述した足音による裁判では、「音源側の対策不足で迷惑をかけている」という判断になり、損害賠償が認められているのです。最近では、「これは致し方ないのでは?」と思えるような生活音が原因となる騒音トラブルも増えていますが、「音なんて出るものだからしょうがない」と考えるのではなく、他人に迷惑をかけないようにするには?という意識を持って生活するだけでかなり違ってくると思いますよ! 足音に関しては、以下のような対策を行ってみると良いでしょう。

クッション性の高いスリッパを使う

フローリングが当たり前になっているマンションなどでは、「なるべく足音を立てないように…」と考えて歩いていたとしても、下の階には足音が響いていた…なんてことも珍しくありません。
こういった足音問題に関しては、ソールが厚く、クッション性が高いスリッパやルームシューズを着用するだけで、劇的に改善される事ありますので、ホームセンターなどで購入して着用すると良いでしょう。注意が必要なのは、「スリッパをはけばよい!」というわけではないという点です。ソールが薄いスリッパを選んでしまうと、むしろペタペタという音が響いてしまうことになり、騒音トラブルがより大きくなる危険があるのです。
他人に配慮してスリッパを着用する場合、素材やソールの厚みをしっかりと確認してください。

子供を遊ばせる場所には防音カーペットを

大人であれば、スリッパを着用することでほとんどの足音を防ぐことができると思います。しかし、小さな子供がいるご家庭の場合、お子様が遊ぶときの足音などが下の階の人に迷惑をかけてしまうことがあるのです。

まず大前提として、お子様にきちんとしつけをして、室内で走り回ったり飛び跳ねたりしないようにさせてください。もちろん、子供ですので、しつけたからといって、走ったり飛び跳ねたりすることが一切なくなるということは考えられませんが、しつけをしているのとしていないのでは、騒ぐ回数が全く違ってくるはずです。
そして、お子様が遊ぶ場所をある程度特定してあげて、その場所の床に防音対策を施すと良いでしょう。例えば、防音性の高いカーペットを購入して設置するだけでも、下の階への影響はかなり小さくなるはずです。最近では、リビングの一部を一段高くして、そこに畳を置いて子供を遊ばせるスペースとするなんてリフォームをする方も多くなっています。ロールカーテンなどで仕切れるようにしておけば、そこだけは散らかせる子供専用の場所として利用できるようになるため、家全体が子供のおもちゃでぐちゃぐちゃになる…なんてことも防げます。

床の防音工事を行う

音源側の対策としても、専門業者に防音工事をしてもらうという手法があります。最近では、住宅に使用される建材は飛躍的な進化をしており、採用するものを選ぶことでさまざまな問題を解消することができるようになっています。

例えば、床材についても、階下に音が響きにくい防音仕様のフローリング材が販売されています。したがって、子供を遊ばせる場所、間取り的に階下の住人に影響が大きくなりそうな場所について、そういった防音仕様の床材に張り替えするという対策で、足音問題の解消を目指す方法があります。他にも、遮音フローリングと呼ばれる床材や、カーペット素材に交換するなど、足音対策に有効な防音工事はたくさん存在しています。

防音工事業者に相談すれば、あなたの要望やご予算に合わせて最適な対策を提案してくれるはずです。

まとめ

今回は、マンションやアパートなどの集合住宅で多い足音による騒音トラブルについてご紹介してきました。コロナ問題以後は、在宅時間が長くなってきたことから、以前よりも騒音に悩まされる機会が増えており、弊社の様な防音業者に、生活音の対策を目的としたプチ防音リフォームを相談してくる方が増えています。

もちろん、お金をかければ、ほとんどの音の問題は解決することができるのですが、各ご家庭が隣家に配慮しながら生活をするようにすれば、本格的な防音工事など本来は必要ないはずです。まずは、「誰でも騒音トラブルの音源になってしまう可能性がある!」ということを認識し、自分たちの生活を見直してみることからスタートしてみてはいかがでしょうか?

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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