ペットの防音対策はしている?鳴き声や足音の騒音対策は飼い主の義務!

新型コロナウイルスの影響もあり、昨年からペットを飼い始める方が急激に増加していると言われています。お家時間が増えていますし、なかなか自由に人と会えないことから、癒しとしてペットに頼る方が増えているのだと思います。

しかし、マンション暮らしの方が増加している中でのペットの増加は、騒音トラブルの増加も予想されています。最近の賃貸住宅などでは「ペット可」の物件が増加していることもあり、自宅にペットを迎えることに関しては何ら問題はありません。しかし、忘れてはいけないのは、「ペット可」というのは、あくまでもペットの飼育が許されているだけであり、ペットを飼うことによって生じる『騒音』が認められているわけではないのです。

実際に、新型コロナウイルス感染症の拡大以前から、ペットの騒音による近隣トラブルが年々増加しているとも言われており、いつ自分自身がそういったトラブルに巻き込まれてしまうか分からないと考えなければいけません。ペットを迎え入れる場合には、大切に育てることはもちろん、ペットの鳴き声や足音に関する騒音対策が飼い主の義務であるということを頭に入れておきましょう。
そこでこの記事では、ペットによる騒音原因の『鳴き声』と『足音』に関する対策をご紹介しておきます。

ペットの鳴き声対策

ペットを飼う時に生じる主な騒音は「鳴き声」と「足音」です。特に鳴き声に関しては、騒音トラブルの最大の原因となってしまうと考えましょう。というのも、犬の鳴き声というのは、90~100dBほどの大きさと言われており、この音は、ピアノの音量に匹敵するものなのです。したがって、早朝や深夜などにこれほどの音が毎日生じているようであれば、相当なご近所迷惑となってしまい、ほぼ確実に騒音トラブルになると考えなければいけないでしょう。

ペットを飼い始める時には、きちんと無駄吠えを無くすしつけをするとともに、外に音が漏れにくくする対策も行うようにしましょう。

壁に吸音材を貼る

まずは、壁に吸音材を貼って音漏れを防ぐという方法です。最近では、インターネット通販やホームセンターなどで簡単に手に入りますので、隣家と接している側の壁などに貼り付けるのが良いでしょう。吸音材にも、フェルトパネルタイプや突っ張り棒で固定するタイプ、シールタイプなど、さまざまな種類がありますので、お好みのものを選択しましょう。簡易防音材としての需要が高くなっていることから、室内の雰囲気を壊さないような高いデザイン性を持つものもありますので、来客が多い方はそういったものもオススメです。

なお、簡易防音では心配…という方は、費用は掛かりますが専門業者による防音工事を選択するのも良いと思います。

遮音カーテンを導入する

室内からの音漏れは、窓が原因となっていることも多いです。そのため、最近では窓の防音対策として二重窓にするリフォームなどの需要が非常に高くなっているのです。

コストをあまりかけずに窓の防音対策がしたいという場合は、ホームセンターやネット通販で「防音カーテン」や「遮音カーテン」と呼ばれるものを購入すると良いでしょう。これらのカーテンは、通常のカーテンよりも音が通りにくい特殊な素材や織り方で作られていて、高い防音効果を発揮してくれます。防音カーテンは、女性の声、映画の音、子犬の鳴き声、ピアノ等の楽器音と言った中高音域(人の話し声より少し高い音域)の防音対策に効果的です。
ただし、防音カーテンにも種類があり、あまり安価なものでは効果が得られない…なんてこともあるので注意しましょう。

窓部分のリフォーム

上でも少し触れていますが、窓に内窓を設置して、二重窓にする防音リフォームが非常に効果的です。大型犬などを飼っている方で、しっかりと防音対策をしたいというのであれば、カーテンではなく、窓自体に対策を施すのがオススメです。

二重窓の設置は、短時間で済みますし、他の防音工事よりも安価なのですが、効果はかなり得られるという、非常にメリットが大きなリフォームと言えます。

扉の防音対策

壁や窓に防音対策を行っても、玄関ドアなどに隙間があれば意味がありません。分譲マンションなどであれば、ドアごと防音ドアに交換してしまうという方法が効果的です。ただし、賃貸住宅の場合は、ドアの交換をしたくても、オーナー様の許可が出ないと思います。そういった場合には、ホームセンターなどで隙間テープを購入し、ドアに生じている隙間をきちんと埋めるようにすれば良いでしょう。

隙間テープによる防音対策では、100%の防音とは言えないのですが、それでも何の対策もしないよりは苦情が発生する可能性をかなり下げてくれると思いますよ。

ペットの足音対策

次はペットの足音対策です。犬や猫を飼う方が多いのですが、こういった動物の動きは軽やかに見えますし、足音が騒音問題になると飼い主側が気付きにくいのが特徴です。鳴き声は、飼い主でも「うるさい…」と思うものですが、ペットの足音は大した音に聞こえませんし、それで何が迷惑なのか分からない…という感情になってしまうのです。しかし、階下に住んでいる方からすれば、意外に音が響きますので、かなり不快感を感じてしまう場合もあります。

例えば、フローリングの上をペットが歩くとき、爪が触れることによってカチャカチャといった音が響きますし、ソファやベットの上から飛び降りた際の衝撃音などは、意外に響いてしまいます。こういった問題は、飼い主側が気付けないという側面から、トラブルを複雑にしてしまう危険もあります。したがって、ペットの足音対策としての床の防音は、壁などよりも慎重に行う必要があると考えましょう。

床にマットを敷く

小型犬などの軽い足音の対策としては、床にジョイントマットやコルクマットを敷くのが効果的です。最近では、厚みや大きさ、カラーやデザインなど、さまざまな種類が販売されていますので、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶと良いと思います。価格も手ごろですので、ペットが良くいる部屋などはこういったアイテムで対策しておくと良いと思います。

ただし、大型犬などを飼育しているご家庭では、高所からペットが飛びおりる時の音の対策としては不十分です。この場合は、他の対策を検討しましょう。

遮音カーペットを敷く

床の防音対策アイテムとしては、遮音カーペットなるものがあります。これを敷いておくだけで、階下に響く音をかなり緩和する事が可能です。遮音カーペットにもさまざまな種類が存在していますが、優れた遮音性を持つものであれば、階下の人がほとんど気配を感じないレベルまで、音を遮ることも可能だと言われています。なお、部分的に敷くのではなく、全体的に敷いた方がより高い防音効果を得られます。

遮音カーペットは、1cm程度の厚みの物が主流ですが、大型犬を飼っている方であれば、より防音性の高い極厚タイプも販売されていますので、そちらがオススメです。

床の防音工事を行う

上述のような簡易的な防音対策では心配…という方であれば、専門業者による防音工事がオススメです。例えば、遮音性の高いフローリング材に交換することで、カチャカチャと言った爪の音を遮ることができるでしょう。他には、床材の下に、吸音材や遮音シートを設置するような対策も非常に有効です。コストがかかってしまいますが、ここまでしておけば、足音による騒音トラブルのほとんどは防げると思いますよ!

なお、この手法は防音リフォームの部類になりますので、自己所有のマンションでなければできないと考えておきましょう。DIYが認められた賃貸であれば、認めてもらえる可能性もありますが、基本的には賃貸住宅はNGだと思います。

まとめ

今回は、室内でペットの飼育を行っている方が、頭に入れておきたいペットの鳴き声や足音の騒音対策についてご紹介してきました。近年では、マンションなどでも犬や猫を飼育する方が増えていますが、ペットを飼う方が増えてきたことに伴って、騒音トラブルの件数も増加していると言われています。

こういったペットが生じさせる騒音に関しては、100%飼い主の責任と言えるものですので、近隣住民からクレームを入れられる前にしっかりと音漏れの対策をしておかなければいけません。もちろん、騒音を出さないようにしつけをきちんと行うということも合わせて考えておきましょう!

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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