生活音による騒音トラブルは馬鹿にできない…!過去にあった恐ろしい騒音トラブル事例をご紹介

今回は、生活音が原因となる騒音トラブルについて、過去に大事件にまで発展してしまった騒音トラブル事例をいくつかご紹介していきたいと思います。

大阪や東京などの大都市になると、土地価格などの問題もあることから、マンション暮らしを選ぶ方が多くなっています。また、戸建て住宅を購入する場合でも、庭付き一戸建てなどほとんどなく、隣家との距離が数十cmしかあいていない…なんて家が普通になってきています。こういった事から、一昔前と比べると、生活音が原因となる騒音トラブルが急増していると言われており、弊社のような防音の専門業者あてに、「足音対策がしたいのですが…」と言ったお問合せをしてくる方も増えています。
さらに昨年からは、新型コロナウイルスの影響で、テレワークが普及してきており、昼間でも在宅している方が多くなっていることから、生活音が原因の騒音トラブルはさらに増加しています。

しかし、このような情報を聞いたとしても、「生活音が原因のトラブルなんか、話し合いで解決できるでしょ!」などと、そこまで深刻な問題とは考えない方が多いです。しかし、時には生活音による騒音トラブルが、人に命を奪ってしまうよう凶悪事件に発展してしまうようなこともあるのです。
そこでこの記事では、過去に実際に発生した騒音トラブルによる大事件をいくつかご紹介していきます。

過去に発生した騒音トラブル事例

それでは、過去に実際に発生した騒音トラブル事例をいくつかご紹介していきましょう。一般家庭で発生する騒音トラブルは、「お隣が演奏する楽器の音がうるさい…」「上階の子供が走り回る足音がうるさい…」「ペットの鳴き声がうるさい…」などと言った問題ですね。こういった事の悩まされた場合、「管理会社などに相談して、自分で苦情を言いに行くのは良くない!」というお話を聞いたことがありませんか?

音の問題ですので、当事者間で話し合えばすぐに解決できるものと考える人も多いのですが、実はそのような単純な物ではなく、苦情を言いに行ったことを逆恨みされて、傷害沙汰に発展してしまう…などということも考えられるのです。こういった事から、騒音問題があっても、自分一人で対処するという対応はあまり推奨されていません。
そして過去には、音の問題が原因となった大事件もたくさん存在するのです。

ピアノ騒音殺人事件

これは生活音ではなく、楽器の音ですが、近隣住民間の騒音問題がクローズアップされるきっかけになったのがこの事件だと言われています。

この事件は、1974年8月に、神奈川県の県営住宅で発生した殺人事件です。ピアノ殺人事件とも呼称されるこの事件は、精神病質者で音に対し極端に敏感だった男性が、「ピアノ・日曜大工など階下からの騒音がうるさい」と感じ、なんと階下に住んでいた被害者一家に殺意を抱き、母娘3人を刺殺したという痛ましい事件です。当時はまだ、現在ほど騒音トラブル問題が取り上げられることが少なかったため、この事件は社会にも大きな影響を与えたと言われています。

> ピアノ騒音殺人事件の詳細

そろばん教室で男が大暴れ

次は、愛知県北名古屋市で起きた事件です。事件の舞台は、小さな子供たちにそろばんを教える教室です。そろばん教室では、パチッというようなそろばんをはじく音がどうしても生じてしまいます。そして、教室の向かいの家に住んでいた男が、そのそろばんの音を「うるさい!」と感じており、トラブルに発展したというものです。
最終的には、子供たちがそろばんを習っている時に、向かいに住んでいる男が斧を持って押し入り、下駄箱や机などを破壊する…という事件にまで発展しています。この時には、裏口から子供を逃がしたため、全員無事だったのですが、「殺されるかもしれない」という恐怖は、子供の心に深い傷を残してしまったことでしょう。
なお、この教室と男の間では、約3年前から騒音トラブルになっており、双方とも警察に相談するというところまで発展していたそうです。この事件に発展する前に、どちらかが防音対策をすることで、防げた事件かもしれませんね。

生活音が原因で、女性がハンマーで殴られる…

次は、生活音が原因となる騒音トラブルで、女性がハンマーで殴られる…という事件です。これは札幌市で起きた事件で、女性から通報を受けた警察が現場に駆け付けたところ、その場にいた男性が女性をハンマーで殴ったことを認めたため、殺人未遂で現行犯逮捕されたという事例になります。
事件の舞台となったのは、賃貸アパートで、女性が住む部屋の真下に住んでいた男性が、以前からトイレを流す音などで騒音トラブルがあり、我慢できなくなって犯行に及んだと供述していたそうです。しかし、被害女性の話では、以前からカラオケなどやっていないのに「カラオケがうるさい!」と言われたり、テレビや包丁の音がうるさいと苦情を入れられていたとのことです。最終的に、ハンマーを持った男が、玄関ドアを破壊して室内に侵入し、女性の顔や頭を殴って打撲などの軽傷を負わせたという事件になりました。

騒音を注意されて逆上した…

東京都西東京市で起きた騒音トラブルでは、騒音の苦情を受けた側が逆上して一人暮らしの女性を殺害した…という痛ましい事件を引き起こしています。これも賃貸アパートが舞台となった事件で、一人暮らしの女性が刃物で首を切られて殺害されているのが見つかったというものです。当初は、隣に住む男性が第一発見者として警察に通報したそうですが、警察が調べた結果、その男性が犯人として逮捕されています。
取り調べでは、隣の女性から騒音をめぐる問題で注意を受け、それにカッとなって殺害してしまった…という趣旨の供述をしたそうです。

このパターンのように、騒音問題は「騒音を出している側が一方的に悪い」と考え、自分で苦情を言いに行ってしまう…なんて対応をする方がいます。しかし、その行為によって相手を逆上させ、大事件に発展してしまう…なんてことは多いと考えてください。集合住宅であれば、管理会社や大家さんなど、第三者に報告して対応してもらうようにしましょう。

トラブルを防ぐための防音対策という視点を持とう

ここまでの説明で分かるように、音の問題というものは、時に人の命を奪ってしまうような大事件にまで発展してしまうことがあります。上では触れていませんが、今年の4月に大阪府大東市で発生した、女子大生の惨殺事件に関しても、その原因は過去に階下の住人と騒音トラブルがあったことが起因などと言われているなど、騒音トラブル問題は、決して小さなトラブルと捉えるべき問題ではないのです。

こういった騒音トラブルに関しては、迷惑をかけられている側からすれば「なんで音に悩まされている側が費用をかけて対策をしなければならないのか…」などと、自分が防音工事を行うとなると、どこか腑に落ちない点もありますが、上述したような事件に巻き込まれるぐらいであれば、自分の家に防音対策を施し、音を気にせずに過ごせるようにするのも手だと思います。もちろん、本来は騒音主が、近隣住民に配慮して防音対策を行うというのが正しい対策だとは思います。しかし、騒音主になっている住人は、自分が出している音に気付いていないという場合も多いですし、生活音を全く出さずに生活するということなど不可能ですので、音の問題を気にせずに済むような対策を行う方が手っ取り早いと思います。

近隣からの音に悩んでいる場合、以下のような対策を検討してみましょう。

  • 窓の防音
    外部から侵入する騒音に関しては、窓の防音性の低さが原因になっている場合が多いです。したがって、窓ガラスを防音仕様のものに交換する、二重窓にするなど、窓部分の防音対策を行うのがオススメです。なお、賃貸住宅の場合、勝手に窓の防音工事など認めてもらえませんし、防音カーテンなどに交換してみるという対策を行ってみましょう。
  • 壁の防音対策
    戸建て住宅などでも、家同士の距離が近くなってきたことから、トイレの音、話し声、テレビの音などが原因となる騒音トラブルが増えています。こういった場合、壁の防音性能に注目してみると良いでしょう。窓の防音工事よりも大掛かりになりますが、壁の中に吸音材や遮音シートを施工することで、隣家からの音が気にならなくなります。賃貸の場合、ホームセンターなどで販売されている、後付け可能な防音パネルなどを設置しておくなどの対策がオススメです。ちなみに、騒音源となっている部屋の境界壁側にタンスなどの大型家具を設置することでもそれなりの防音効果を得られます。
  • 天井の防音対策
    上階の足音などが気になる…という場合は、天井の防音対策が必要でしょう。天井の防音対策を本格的に行う場合、それなりのコストがかかってしまうことになるため、リビングや寝室など、「静かになってほしい部屋」に限定するのがオススメです。なお、賃貸住宅の場合、足音を防ぐような対策を自分で行うのは非常に難しいです。したがって、管理会社などに騒音を出さないように上階の住人に注意してもらうようにしましょう。管理会社が動いてくれたのに騒音が変わらない…という場合、引っ越しするのが最も手っ取り早いです。

まとめ

今回は、騒音トラブルが大事件にまで発展した事例をいくつかご紹介してきました。音の問題は、人によって感じ方が違うものの、まさか殺人事件にまで発展するなどとは考えられなかった…と感じてしまう方が多いのではないでしょうか?

しかし、世の中には、騒音を本当に苦痛に感じるという方もいて、そういった方の中には騒音主に対して殺意を感じてしまう…なんて場合もあるのです。今回ご紹介した騒音トラブル事例の中でも、札幌市のそろばん教室などは、おそらく昼間に教室を開いている際の音ですから、そろばんを弾くパチパチという音が、子供の命を危険にさらすような事態になるとは考えにくいと思います。しかし、上述しているように、向かいに住んでいる男性からは、何年も前から苦情を入れられていたという事実もあり、事件後の感想では「もっと早く防音対策なりをしておけば良かったのに」と感じた方も多いと思います。

騒音トラブルは、音源側の配慮が足りないのは間違いない事実ですが、人間誰しも音を生じさせてしまうものですので、あまり敏感にならないという考えも大切です。そして、トラブルにならないようにことを納めるのであれば、自分が防音対策をするのが手っ取り早いです。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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