戸建住宅なのに音が響く?頭に入れておきたい戸建て住宅の防音対策

今回は、戸建住宅での防音対策をご紹介していきたいと思います。木造住宅の多い日本国内では、本来騒音問題などが起きにくいと考えられる戸建住宅でも音の問題に悩まされてしまうことが考えられます。

騒音問題と言えば、マンションなどに住んでいて、各ご家庭ごとの距離が非常に近い事で起こる問題だと考えられています。実際に、一昔前までの日本では、「庭付き一戸建て」というものが一般的で、ご家庭ごとの距離がそれなりに離れていたことから、そこまで大きな問題にまで発展することはなかったと言えます。しかし、近年では、土地の高騰などもあり、狭い土地に密集して家を建てることが一般的になってきたことから、戸建て住宅でも騒音問題に悩まされてしまう…ということが増加していると言われているのです。

特に戸建住宅の防音対策については、家を建てる時から考えておかなければならない問題と言え、後から対策しようとすると、余計なコストがかかってしまう場合が多くなるのです。そこでこの記事では、戸建て住宅の防音を考えた場合に、皆さんが頭に入れておきたいポイントをご紹介していきたいと思います。

一戸建てはどんな音が気になる?

音の問題が難しいところは、同じ音でも気になる人と気にならない人がいるということや、音が響いてしまう原因が一つではないと言う点です。例えば、住宅の騒音問題…と言っても、外から聞こえてくる騒音もあれば、自宅内で発生している騒音もあり、さらに、どういった音なのかによって必要な対策まで異なるのです。

ここではまず、一戸建て住宅で問題となる、音が響いてしまう要因について簡単にご紹介しておきます。

室内の音が気になる…

どのような方でも、日常生活を進めるうえで、完全に無音で過ごすようなことはできません。したがって、戸建て住宅でも、生活音や足音など、室内でのアクションが音となって「うるさい…」と感じさせてしまうケースがあるのです。

戸建住宅での室内音に関しては、お風呂など響きやすい空間の音や、洗濯機や掃除機などの音、料理の際に出る音や子供の足音・話し声が気になってしまう…というのをよく耳にします。

生活するうえで、当たり前のように生じてしまうように思えますが、こういった音が響く原因は、建物の材質や構造、間取りの組み合わせに問題があることも多いのです。よくある事例としては、吹き抜けを取り入れたことで音が響きやすくなったというケースや、上階のある木造住宅などといった条件で音が響きやすくなると言われています。

新築時に、音の問題について何も考えずに間取りを決めてしまった場合、実際に住んでみると音が響きやすくて快適に暮らせない…なんてケースもあると覚えておきましょう。

外部から侵入する音が気になる…

次は、外部から侵入してくる騒音が気になる…というパターンです。交通量の多い道路に面している場合や、工事現場、商業施設、幼稚園や学校などの教育施設が近くになる場合、そこからの音が侵入してしまい騒音と感じるというケースです。また最近では、隣家との距離が非常に近くなっていることから、お隣の生活音や話し声が気になってしまう…というケースも珍しくありません。

こういった音の問題は、一度気になってしまうと忘れられなくなってしまい、その後は家で心からリラックスできなくなってしまう…なんて可能性まであることです。

このような外から侵入する音に関しては、外壁や窓、窓サッシの材質や構造に問題がある場合が多いです。実際に、ここ数年、こういった騒音問題を原因に住宅の防音リフォームを検討する方が増えています。なお、自分たちが騒音の原因とならないように、スポット的な防音対策を行う方も多くなっています。

新築時に注意しておきたいポイント

上述しているように、戸建て住宅の防音対策は、新築時にきちんと音の問題も想定しておくということが大切です。新築時は、間取りや建物の外観などにばかり注目する方が多いのですが、実際に住んでみた時の快適性にも目を向けておかなければいけません。戸建て住宅を建てれば、そこに何十年も住み続けるわけですので、本来は「快適な住空間を作れているか?」ということが最も重要になるはずです。

ここでは、新築時に考えておきたい防音対策のポイントをご紹介しておきますので、施工会社さんなどともしっかりと打ち合わせしてみましょう。

外壁の防音対策について

まずは住宅の外壁に関するポイントです。防音性能の面から考えた場合、壁が厚い方が音を通しにくくなるということを覚えておきましょう。
外壁材に関しては、タイルやコンクリート、サイディングなどを選択すると遮音性が高まります。逆に、木材や樹脂系サイディング、金属系サイディングは遮音性が低くなってしまう恐れがありますので何らかの対処が必要と考えておきましょう。

内壁の防音対策について

壁内部には断熱や吸音の目的でグラスウールやロックウールが使用されます。ちなみに、こういった断熱材に何を採用するかによっても、住宅の防音性能が変わります。
なお内壁については、石膏ボードや遮音シートの下地に仕上げ材を貼ったり、外壁と石膏ボードなどの下地の間に空気層を挟んだりすることで、音を伝わりにくくすることができます。防音性が気になるのであれば、こういった構造部分を施工業者さんと良く打ち合わせしておきましょう。

屋根の防音対策について

住宅の防音性能と屋根に関しては、あまり関連性が無いとお考えの方も多いのですが、その考えは間違いです。実は、採用する屋根材によって防音性能がかなり違ってきます。
屋根材としては、コンクリートや和瓦であれば高い防音効果を望めるのですが、近年人気の金属屋根は音が非常に響きやすいというデメリットがあります。したがって、金属屋根を採用する場合には、屋根裏断熱などで、防音対策をする必要があると考えましょう。
次に屋根形状に関してですが、敷地が狭くなっている近年では『軒』がない住宅が増えています。しかし、軒のない住宅では、外壁に直接雨が当たるようになってしまい、雨音が気になってしまう…ということがあるのです。また、直接雨が当たることで、外壁の劣化も早くなります。可能であれば、軒は長く出ている方が良いと考えましょう。

天井や床の防音対策について

2階の足音が気にならないようにしたい…と考える場合は、天井部分に断熱材をたくさん充填するのがオススメです。2階部分の天井であれば、これで雨音などが響くのを抑えることもできます。

また、床に関しては、遮音性が高いフローリング材を採用することで、2階からの足音などが1回のリビングで気になってしまう…なんてことを防げます。なお、フローリングの下に、衝撃を吸収する防音シートや遮音ボードを設置しておくのもオススメです。もちろん、床材の下にグラスウールやロックウールなどの吸音材を充填することもオススメです。

窓の防音対策について

最後は、窓の防音です。窓は外壁に穴をあけて設置するものですし、防音性能の面で見れば弱点になってしまう要因です。したがって、この部分の防音性能を向上させることで住空間の快適性もかなり違ってきます。

一般的には、アルミサッシの単板ガラスが採用されますが、これは安価だというメリットがあるものの、防音性能は低いです。防音性能を強化したい場合、樹脂サッシの採用や複層ガラスの採用、二重窓にするなどがオススメです。

まとめ

今回は、あまり防音対策の必要はないと考えられがちな戸建住宅の防音についてご紹介してきました。この記事でご紹介したように、近年では戸建て住宅ごとの距離が近づいていることから、何気ない生活騒音によるトラブルは一戸建て住宅でも起きています。これは、住宅ごとの距離が近づいたということが大きな要因ですが、そもそも戸建は防音対策をそこまで考えなくても良いという間違った認識があるからだと考えられるでしょう。

住宅の防音性能や、どういった音の問題が生じるかは住んでみなければ分からない面がありますので、予算内で可能な範囲での防音対策は新築時に行っておくべきだと思いますよ。もちろん、住んでからでも防音工事を行うことは可能ですが、新築時にきちんと対応しておく方が確実に安くなるはずです。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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