動画配信を行いたいのであれば、防音対策にも目を向けなければいけない!

近年では、Youtubeなどの動画サイトを利用することで、誰でも自分で動画を作り配信することで収益を目指すということができるようになっています。Youtubeなどに投稿されている動画は、何もテレビなどで放送されているような本格的な編集がなされているわけではなく、ゲーム実況と呼ばれるような特に難しい編集を必要としない動画も人気になっています。

もちろん、ゲーム関連の動画でも攻略方法の解説をする動画などに関しては、多少の編集技術は必要になるのでしょうが、自分がゲームをプレイしながらトークを披露するといったライブ配信になると、機器さえ揃えてしまえば、誰でも簡単に始められることから、一般の方によるゲーム実況チャンネルが急激に増えているように思えます。

特に、2020年以降は新型コロナウイルス問題により在宅時間が長くなっていることで、動画配信を始める人も配信を閲覧する人も増加しているように思えます。ただ、一般の方が動画配信を行うようになった現在、防音対策が不十分であることから、ご近所さんとの騒音トラブルを抱えてしまう…と言うケースも増えていると言われています。実際に、弊社のような防音工事の専門業者にも、動画配信用の防音工事の相談は毎日のように入ってきています。

そこで今回は、これからゲーム実況など、動画配信を始めようと考えている方に向け、騒音トラブルを防ぐ為の防音対策をご紹介しておきます。

動画配信を行うなら防音対策は必要?

子どもの将来の夢として『ユーチューバー』が上位にランクインするような近年では、動画配信で収益を得るという行為が非常に身近になっています。Youtubeなどの動画を確認してみると、テレビ番組のように本格的なセットが必要になるわけでもなく、高い編集技術なども必要に見えませんので、「これなら自分でもできるのでは?」と考えてしまう方が多いと思います。特に、ゲーム実況関係の動画配信になると、本当に特別な技術など必要なく、中にはゲームの腕前すら伴っていないような人気配信者もいます。

ただ、こういった動画は、ゲームを華麗にクリアしていく過程だけが魅力なのではなく、プレーヤーの感情が声から伝わる事や、軽妙なトークを楽しめるという理由で、動画を見ている方が多いと言われています。

したがって、ゲーム実況関連の動画配信を考えている場合、音周りの対策は必要不可欠と考えておいた方が良いでしょう。特に、ライブ配信のゲーム実況になると、配信中に家族の声や家事の音が雑音として入ってしまう恐れもありますし、その逆に、配信者が出す大声が家族や近所の人に迷惑を掛けてしまう可能性もあるからです。

つまり、自宅で誰でもできる『ゲーム実況』関連の動画配信の場合、撮影のための機材だけでなく、外からの雑音を防いだり自分の声が外に漏れていかないような防音対策が必要不可欠だと考えておいた方が良いです。

どの程度の騒音が出るの?

ゲーム実況などのライブ動画配信を考えている場合、相当な条件が整っていない限り、防音対策が不可欠だと考えておいた方が良いです。例えば、山の中にポツンと一軒だけ家があるという状況であれば、周囲に迷惑を掛けるご近所さんがいないので、大声を出しても問題ないでしょう。しかし、都市部の一軒家などのように、お隣さんと隣接しているという場合や、集合住宅の一室と言う場合は、かなりの騒音と感じられてしまうでしょう。

なお、一般生活上の『騒音』に関しては、環境省が「どの程度の音が騒音になるのか?」と言う基準を設定しており、一般的な住宅であれば、昼間は55dB以下、夜間は45dB以下が環境基準となります。なお、この環境基準だけでは少しイメージしにくいと思いますので、以下に音の大きさを分かりやすくご紹介しておきます。

  • 40デシベル・・・図書館の中の音
  • 50デシベル・・・家庭用エアコンの室外機の音
  • 60デシベル・・・走行中の自動車内で聞こえる音

これから分かるように、夜間であれば図書館程度の静かさが求められるという訳です。それでは、人の声については、どの程度の音量になるのかもご紹介しておきます。

  • 人のささやき声⇒40デシベル程度
  • 普通の会話の声⇒60デシベル程度
  • 人の怒鳴り声や叫ぶ声⇒90デシベル程度

上記のように、人の話し声と言うのは、意外に大きな音量になってしまうのです。例えば、普通に話している声だとしても、図書館の中であれば非常に目立ちますよね。つまり、夜間にゲーム実況をしていれば、このような状況と同じようになってしまい、ご近所さんからは騒音ととられてもおかしくないのです。しかも、ゲーム実況を行う場合には、興奮して叫んでしまうこともあると思いますし、そのような場合は、確実に騒音としてクレームを入れられてしまうでしょう。

これからも分かるように、ゲーム実況などの動画配信を行う場合、防音対策は必要不可欠だと言えます。

動画配信のための防音対策をご紹介

それでは、ゲーム実況などの動画配信を行いたいと考えている方に向け、騒音トラブルを防止するために有効と考えられる防音対策をいくつかご紹介していきましょう。音の問題は、人によって感じ方が異なりますし、誰に対しての防音なのかによっても必要な対策が異なります。ここでは、いくつかの段階に分けて、具体的な防音対策をご紹介していきます。

①部屋を閉め切り、小さな隙間もなくす

これは防音対策と言うより、音を出す際の常識的な問題です。例えば、家がそれなりに広くて、ご近所さんとも庭などがあることから、それなりに離れているという場合、発生させる音の大きさに注意すれば、そこまで本格的な防音対策などは必要ないでしょう。

ただし、家と家の距離がそれなりに離れていても、一緒に住んでいるご家族は近くにいるわけですので、ご家族にも迷惑を掛けないよう、部屋のドアや窓はきちんと閉め切ってから動画の配信を行うようにしましょう。ドアや窓が少しでも開いていると、そこから音が漏れてしまいますので、配信部屋の音がそのまま外に伝わってしまったり、ご家族が生じさせる音が動画にのってしまうなどの問題を引き起こします。

なお、注意が必要なのは、もともと動画配信を考えて作ったというわけではない部屋の場合、通常のドアや窓が取り付けられていると思います。そして、防音用のドアや窓ではない場合、きちんと閉め切っていたとしても隙間が生じてしまう構造になっているのです。例えば、室内ドアを閉め切った状態でよく見てみればわかるのですが、ドアの下部にはそれなりの隙間が生じていると思います。これは、完全に閉め切ってしまうと、室内の換気ができなくなることから、一般の建具は換気のことを考えて隙間が生じるように設計されているからです。したがって、防音ドアなどを取り付けていない限り、配信部屋からの音漏れを完全に防ぐことはできないと考えておいた方が良いです。

動画配信を行っていることで、家族から「うるさい」と言われた場合、前述の問題を解消するため、ドアや窓に生じる隙間を埋めると良いでしょう。ホームセンターなどに行けば、防音テープなどと言う名称の隙間テープが販売されています。これは、ドア枠や窓枠に貼り付けることで、隙間を埋め音漏れを防いでくれるアイテムになります。ちなみに、100円均一などでも隙間テープが売られていますが、ホームセンターなどで販売されている『防音仕様』のものの方が効果が高いです。

注意が必要なのは、隙間テープを貼り付けて、完全に閉め切った部屋で配信する場合、室内の温度が体温や機械の熱で上昇してしまう点です。動画配信を行う時には、ノイズなどが入らないように空調を止めている方も多いようですが、夏場に動画配信をする際には、熱中症の危険があります。したがって、適度の換気を行いながら配信するのがオススメです。

②配信部屋に吸音材を貼る

これは、自宅で配信を行っているユーチューバーの方が良く採用している方法ですね。皆さんも、Youtubeの動画を見ている時に、壁にオシャレなボードが貼り付けられているのを見たことがあると思うのですが、これらは基本的に吸音ボードと呼ばれる防音対策用のアイテムです。

吸音材は、音の振動エネルギーを吸収し熱に変換することで、外部への音漏れを軽減するアイテムです。なお、音の反響を防ぐ効果もありますので、楽器用防音室では、単なる防音ではなく音響調整のために使用されることも多いです。

最近では、このような吸音材が、オシャレな内装用ボードとして販売されており、ホームセンターやネット通販などで簡単に手に入れることができるようになっています。したがって、こういったアイテムを購入し、配信用の部屋の壁などに貼り付け、音を減退すると良いでしょう。なお、賃貸の部屋でも使えるように、両面テープなどで設置できるタイプもあります。

③ご近所さんへの対策なら窓の防音が大切

都市部の一軒家などであれば、お隣の家との距離が数十cmしかない…なんてことも考えられます。このような条件であれば、ご家族への防音以外にも、建物外に漏れていく音を防がなければご近所トラブルに発展してしまう恐れがあります。なお、動画配信を行う時、大声を出すのであれば、後述する防音室による対策を行わなければならないと考えましょう。ここで紹介する対策は、あくまでも人が普通に話すときの音量程度を想定しています。

上述しているように、一般住宅に使用されている窓やドアは、きちんと閉めていたとしても、隙間が生じてしまう構造になっています。特に窓のような、開閉のためにスライドさせる建具の場合、スムーズに左右に動かせるようにするため、隙間が絶対に必要な訳です。そのため、窓をきちんと閉めていたとしても、その隙間部分から音漏れが生じてしまうと考えてください。特に、動画配信を行う時間帯が、夜遅いという場合、周囲が静まり返っていますので、ちょっとした人の話し声が余計に目立ってしまい、騒音トラブルになってしまう…と言うケースが多いです。

したがって、窓からの音漏れを防ぐために、防音カーテンを設置するのがオススメです。高品質な防音カーテンは、20dB程度も音を減退させることができると言われていますので、高品質な防音カーテンを設置することで、窓からの音漏れを大幅に防ぐことができるでしょう。なお、ドア部分の音漏れ対策として、室内側のドア部分に防音カーテンを設置するという対策もオススメです。

④マイクセットについて

これは、通常の賃貸住宅など、本格的な防音対策が難しい環境で動画配信を考えている方向けの対策です。ちなみに、この対策は、防音グッズを使用して音を小さくするというものではなく、配信者が小さな声で配信するというものです。

テレワークなどが浸透した現在、Web会議の声などが原因となるトラブルが増えているのですが、これは、マイクが声を拾ってくれないのでは…などと考え、つい不必要なほどの大声で話してしまい、それが近隣に漏れて行ってしまうのが要因となっています。そして、動画配信でも同じく、視聴者に声が小さい、聞き取りづらいなどというコメントを入れられてしまうことから、大きな声で配信してしまい騒音トラブルになるケースがあるそうです。

こういった問題を防ぐ為には、マイクセットにお金をかけるのがオススメです。動画配信をするためには、いろいろな機材を用意する必要があるのですが、配信者のトークも売りにするような動画であれば、出来るだけ感度の高いマイクを用意するのがオススメです。マイクの中には、小さな声もきちんとひろい、大きな音として配信できるような物もあるので、そういったマイクを用意すれば、配信時に大きな声を出す必要がなくなり、騒音トラブルの可能性を低減できるわけです。
更に、リフレクションフィルターと呼ばれるマイクの周辺機材を利用するのも良いでしょう。これは、マイクを覆うようにセットする機材で、リフレクションフィルターを使用すると、収録の際に雑音をカットしてくれるという効果があるのです。リフレクションフィルターをセットしておくと、クリアな声を録音できるようになるので、小さな声で話してもきちんと視聴者に伝わる配信になります。

⑤防音室を作る

最後は、気兼ねなく配信活動ができるように、動画配信用の防音室を作るという対策です。騒音トラブルを引き起こさず、一緒に住む家族にも迷惑を掛けないように配信活動を行いたいと考える場合、この方法が最もオススメです。

ただし、防音室を作るという対策については、戸建て住宅や分譲マンションなど、配信者が所有する物件でなければ難しいでしょう。賃貸住宅の場合、入居者が費用を支払うといっても、物件オーナーさんが認めない限り本格的な防音工事などを行うことはできません。また、持ち運びが可能なユニット型防音室については、本格的なものは設置許可が下りないケースが多いです。最近では、テレワーク用の小さな簡易防音ブースが販売されていますが、このタイプは防音性能がそこまで高くないので、動画配信などで発生する大きな声を防ぐことは基本的にできないと考えた方が良いです。したがって、賃貸住宅で、動画配信を考えている場合、防音室を備えた物件を探すのがオススメです。家賃などは高くなりますが、防音室付きの物件であれば、気兼ねなく配信活動を行うことが可能です。

持ち家の場合は、空いている部屋に本格的な防音工事を施し、動画配信用の防音室に作り替えると良いでしょう。この方法であれば、防音室の使用用途に合わせた性能を持たせることができます。例えば、昼間しか動画配信を予定していないという場合、本格的な防音室にする必要はないので、低コストで最適な配信環境を作ることが可能です。もちろん、深夜など24時間体制で動画配信可能な状況にしたいとか、楽器の演奏などもできるようにしたいという場合は、本格的な防音室にする必要があります。

防音室は、お客様の要望をお聞きして、最適な防音室に仕上がるように設計していきますので、まずはお気軽にお問い合わせしてみてください。

まとめ

今回は、動画配信者の方がおさえておきたい、配信中の声による騒音トラブルを防止するための対策についてご紹介してきました。Youtubeなどの登場もあり、個人の方が動画を配信することで、大金を稼ぐことができるようになった現在、ゲーム実況配信などに挑戦してみようと考える方が多くなっているようです。実際に、Youtubeを見てみると、本当にさまざまなチャンネルが作られており、コロナ禍での自宅待機中にはYoutubeの動画にお世話になったという方は非常に多いと思います。

ただ、動画を視聴するのではなく、自分で配信したいと考えた場合、近隣住民と騒音トラブルなどを抱えないように、十分に注意しなければいけません。特にゲーム実況の動画配信の場合、配信者のトークの面白さやリアクションの面白さが売りになっているケースが多く、視聴数を稼ごうと思えばある程度大きな声で面白おかしく配信する必要があるのです。それなのに、何の防音対策もせず、動画の配信を行ってしまうと、その声が原因となり、ご家族はもちろん近隣住人と騒音トラブルを抱えてしまう恐れがあります。

この記事では、コストをあまりかけずに可能な対策もご紹介していますので、まずはコストを掛けずにできる防音対策で、どこまで音漏れを防げているのか確認してみることからスタートしてみると良いでしょう。ただ、お隣との距離が非常に近くて、隣接する位置に配信部屋があるという場合、しっかりと防音工事をしなければ、簡易の対策では音漏れは防げないと思った方が良いですよ。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

古民家再生ショールーム防音工事の匠はショールームがあります

ピアノ防音室

実際に防音工事の匠が施工した防音室で防音性能を体験することで、当社の防音室の機能・音響などを体感していただけます。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の建物にショールームがある会社さんが多い中、特に施工後にショールームと性能や音の反響がちがうといったトラブルが戸建てのお客様に多い業界ですが、町家再生事業として難易度の高い防音室を防音性能が最も出にくいとされる木造町家のショールームをご用意いたしました。

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