レンタル防音室は本当にお得なのか?購入する場合と比較してみよう

サンテレビ「アサスマ! 」で防音工事の匠が紹介されました!

近年、防音室の需要が年々高まっていると言われています。もともと、楽器の演奏を生業とする方など、自宅で大きな音を生じさせる方が大金をかけて自宅に防音環境を構築するなど、住宅リフォーム工事の中でも少し特殊な位置付けをされていたのが防音工事です。

しかし昨今では、誰でも気軽に動画配信を楽しめるようになった、個人向けのカラオケシステムが普及し始めたこともあり、プロの演奏家などではなく、一般の方でも自宅に防音室を設置したいと考えるようになっているのです。特に、一昔前と比較すると、戸建て住宅同士の距離が近くなっている、マンションなどの集合住宅で生活する人が増えているなど、人々の住環境が近くなっており、音の問題を抱えやすくなっていることも防音需要を高める一つの要因となっています。

実際に、インターネット上の検索ボリュームを調べてみても、防音関連の検索ワードは前年と比較しても2倍近くになっていると言われています。そして、防音需要が高まっている昨今では、新たな防音室の導入方法として「レンタル防音室」を契約するという方法が注目されています。専門業者に依頼して、空き部屋を防音室に作り変えてもらう、高性能なユニット型防音室を購入するという方法の場合、防音室導入のためのイニシャルコストがどうしても高くなってしまいます。そこで、低コストで防音環境を構築できる方法としてレンタルが注目されているようですが、本当に購入と比較してレンタルという選択がお得になるのでしょうか?この記事では、防音室の導入方法の選び方に迷っている方に向け、レンタルと購入をいくつかのポイントで比較してみたいと思います。

防音室の導入方法!レンタルと購入の判断基準について

それでは、防音室の導入を検討している方が、レンタルか購入かで迷った時、自分に最適な導入方法を選ぶための判断基準について解説していきます。

レンタル防音室は、防音需要の高まりに比例して、新たな導入方法として注目されるようになっています。なぜ今、レンタル防音室が注目されているかと言うと、購入と比較すると初期費用を大幅に抑えられるという点が大きいです。購入の場合、楽器演奏に耐えられるような本格的な防音室になると、150万円を優に超えるような費用がかかります。レンタルの場合、この高額な初期費用を支払わなくてよく、比較的負担が少ない月額費用の支払いだけで始められることが大きいのです。

ただ、月額費用にだけ注目して「レンタルの方が安い!」と安易に判断するのは危険です。「レンタルか購入か」を判断する時には、価格以外にもさまざまな面を比較する必要があるので、ここでは、防音室の導入に後悔しないための判断基準をご紹介していきます。

①経済性の比較は「使用期間」で考える

一つ目のポイントは、防音室の使用期間です。例えば、「防音室の体験をしてみたいから短期間だけでも自宅に設置したい!」と言うような要望の場合、レンタル防音室の方が圧倒的にお得になると言えるでしょう。先程も紹介した通り、自宅に本格的な防音室を「購入」と言う方法で用意する場合、100万円を優に超えるよなコストがかかります。もちろん、テレワーク用など、簡易的な防音室の場合であれば、もう少しコストを落とせますが、どちらにせよイニシャルコストとして数十万円以上の支払いが発生するのです。

一方、レンタル防音室の多くは、初期費用なしで、月額数千~数万円の支払いで防音室を使用することができます。例えば、月額2万円の防音室を3カ月間レンタルしたとすれば、6万円の費用で防音室の使い勝手を判断することができます。

こう聞くと、「費用面だけで見るとレンタルの方がお得」のように感じるかもしれません。しかし、レンタル防音室の場合、借りる期間が長くなればなるほど、コストが嵩んでしまうものなのです。先程の防音室を1年レンタルすれば24万円、3年だと72万円となり、それなりの性能の防音室を購入できるだけのコストがかかってしまうのです。レンタル防音室は、あくまでも短期的な利用であればお得に使えるだけなのです。

防音室の導入目的が、自宅で楽器の練習がしたいなど、継続利用が想定できているのであれば、購入を優先させる方が最終的にはコストを抑えられるでしょう。一方、賃貸物件に住んでいるなど、長期的に使用し続けることを考えていないというケースならレンタルでも構わないと思います。

②総コストで比較

使用期間とある程度被る部分もあるのですが、レンタルか購入するかを判断する時には、両方の総コストを計算して比較検討することが大切です。

例えば、レンタル防音室の場合、性能ごとにレンタル費用の相場が変わります。テレワーク用など、簡易的な防音室であれば月額5,000円程度で導入できる場合もあるのですが、楽器の演奏なども可能な高性能な製品となると、月額は3万円以上かかるのが一般的です。そして、高性能なレンタル防音室の場合、ここに配送費や設置費用がプラスでかかってくるケースが多いのです。簡易防音室の場合、お客様自身が組み立てできるような製品が多いため、月額のレンタル料だけで使用できる場合が多いのですが、高性能防音室の場合、専門業者による組み立てが必要になるので、数万円程度の初期費用がかかります。また、解体時には同じレベルの支払いが発生することもあるので、事前に確認したうえで、総額の計算をすると良いでしょう。

一方、防音室を購入するという選択の場合、簡易的な防音室であれば10~30万円程度で設置が可能だと思います。高性能なユニット型防音室になると、広さによって変わりますが100万円前後、専門業者によるオーダーメイド式の防音室の場合は150万円程度(6畳)がイニシャルコストとしてかかってくると考えましょう。

1回の支払いだけで比較すると、当然レンタル防音室の方が圧倒的に安くなります。しかし、安価な防音室でも配送費や設置費がかかるようなサービスの場合、6カ月程度使用すれば購入を超えるようなコストになることもあるのです。レンタルか購入するかで悩んだ時には、上述した想定する使用期間などから両者の総コストを算出し比較検討しましょう。その際には、配送費や設置費、撤去費用など、隠れたコストもきちんと含めた総コストで比較しないと、正確な数値が出せないので注意しましょう。

③現実的な制約について(スペースや設置条件)

3つ目のポイントは、防音室側ではなく、それを設置する場所の現実的な制約についてです。簡単に言うと、設置のためのスペースがあるのかや管理規約などで設置が認められているのかと言った問題です。

例えば、賃貸住宅に住んでいる方が防音室の設置を考えた時には、設置スペースの問題が大きく立ちはだかります。防音室は、狭いタイプでも1畳程度の大きさがありますし、用途によっては2畳以上の面積を持つ防音室を設置しなければいけません。つまり、防音室を設置することになると、必然的にそのスペース分が生活空間を圧迫することになるのです。ちなみに、防音室は、きちんとした性能を確保するためにも、「壁にピッタリとくっつけて設置する」と言ったことができません。メンテナンスや性能のことを考え、ある程度のスペースを確保しないといけないので、1畳タイプを導入する場合でも、実質的には1.2~1.5畳程度が潰されてしまうことになるのです。

レンタルの場合、「設置してみて、合わなければ返却する」と言う選択ができるという安心感を持っている方がいます。しかし、商品によっては、配送や設置費が別途かかるため、すぐに返却したとしてもコストや時間、手間がかかってしまうことになるのです。購入の場合、合わなければ返却するということは難しいため、「部屋が狭くなっても構わないか?」は慎重に判断しましょう。

そして、これ以外の問題として、賃貸ならば「原状回復費」、分譲でも「管理規約のルール」と言う問題を確認する必要があります。防音室は、かなりの重量があるため、長期間設置していると床が確実に凹みます。また、製品によっては、ビスなどによって固定しなくてはならないものがあり、この場合、物件退去時の原状回復費が高くなってしまう可能性があるのです。また、分譲マンションの場合、そもそも防音室の設置が認められていない、防音室の設置以前に楽器の演奏が認められていないなど、管理規約のルールによって設置が難しくなるケースもあるのです。

防音室の設置について、レンタルか購入かで迷った時には、このような現実的な制約についても考慮しながら、最適な設置方法を選びましょう。

④防音性能について

防音室の導入時には、用途に合わせて「どの程度の防音性能が必要なのか?」を検討しなくてはいけません。防音性能の必要レベルについては、用途によって大きく変わります。

例えば、テレワーク用や配信用に防音室が欲しいという場合であれば、20~25dB程度の減音で十分だと思います。しかし、楽器防音レベルになると、30や35dBレベルの減音効果が求められ、この場合は、それなりに高性能な防音室が必要になります。
レンタル防音室の月額費用は、簡易防音室であれば安価に抑えられているものの、需要がそこまで高くない高性能な製品は月額3万円以上とかなり高くなります。3年間使い続ければ、総コストは優に100万円を超えてしまうことになるため、レンタルを選択するコスト的なメリットはかなり少なくなるのです。

さらに、レンタル防音室を取り扱っている企業の中には、楽器防音レベルの高性能な製品を取り扱っていない会社も多いので、その辺りも注意しましょう。

⑤先々を見た防音室の必要性や用途について

防音室の導入時に見落とされがちなポイントとして、将来的な用途や防音室そのものの必要性が変わってしまうという点があります。

例えば、最初はテレワーク用に防音室を導入したのに、後から楽器演奏や配信にも使いたいと考え始めるというケースや、子供の習い事としてピアノを選んだから防音室を導入したけど、数年たつと子供がピアノをやめ、防音室を誰も使わなくなるといった変化が起こる可能性があるのです。

購入やリフォームで防音室を導入した場合、用途の変更で防音性能が合わなくなった、必要なくなったため返却したいといった対応は難しいです。一方、レンタルの場合、後から用途の変更が必要になればそれに合わせた防音室に交換してもらったり、不要になれば返却して契約を解除するといった対応が可能になります。

レンタルは、柔軟性の面では購入を上回ることが多いので、将来のことも見越して、設置する防音室の種類を検討し、導入方法を選ぶと良いです。

レンタルと購入、それぞれおすすめできる人の特徴

それでは最後に、防音室の導入方法について、レンタルと購入、それぞれの選択がおすすめできる人の特徴について解説していきます。

レンタル防音室がおすすめできる人の特徴

まずはレンタル防音室がおすすめできる人の特徴です。最もわかりやすいポイントが、「短期的な利用を想定している」と言う方で、このケースはレンタルでの導入がおすすめです。特に、何らかの理由で12カ月以内の利用を想定しているという方の場合は、購入する意味がほとんどないので、レンタルの柔軟性が有利と言えます。高性能な防音室を選んでも、総額のコストを大幅に抑えられます。

例えば、以下のような、短期利用が前提の人は購入ではなく、レンタル防音室を選ぶのがおすすめです。

  • ・子供の習い事のために防音室が必要だけど、いつまで続けるか分からない
  • ・1年以内に引っ越しの予定がある
  • ・将来的な用途がまだはっきりしていない

このような方は、いきなり高いお金をかけて防音室を購入しても、すぐに使わなくなって損をする可能性があります。したがって、しばらくはレンタル防音室で防音環境を確かめてみて、将来的にも防音室を使い続けられると決まってから、自宅のリフォームを実施して高性能な防音室を作るといった順番がおすすめです。

購入やリフォームがおすすめできる人の特徴

上記とは逆に、防音室の用途が明確で、ある程度の期間は使用することが分かっているという方の場合は、購入がおすすめです。特に、楽器演奏やカラオケなど、高性能な防音室が必要な場合、レンタルでも月額が3万円以上かかる場合が多いです。この場合、初期の配送費なども含めると、3年利用すれば本格的な防音室を購入するのとさほど変わらないコストがかかります。また5年以上経過すれば、初期費用をかけて購入やリフォームで防音室を導入していた方が確実に安くつくでしょう。

長期利用を想定している方にとっては、レンタル防音室はコストパフォーマンスが確実に悪くなります。特に、分譲マンションや戸建てなど、持ち家に住んでいて引っ越しの可能性が低いという方の場合、レンタルを選ぶメリットはかなり低いので、最初から購入するという方法での導入を検討しましょう。

この際は、ユニット型防音室を購入するか、専門業者に依頼して、部屋を防音室に作り変えてもらうのかが次の議題になります。

まとめ

今回は、一般住宅領域でも、年々防音需要が高くなっている中、多くの方に注目されるサービスとなった「防音室のレンタル」が本当にお得なのかについて解説しました。

記事内でご紹介した通り、防音室のレンタルサービスについては、短期間の仕様を想定している人にとっては、非常にありがたいサービスと言えるでしょう。専門業者に依頼して、楽器用の本格的な防音室をリフォームで作る場合、200万円前後の費用がどうしても掛かってしまいます。そのため、今まで一度も防音室の中に入ったことがない点と言う方であれば、「そこまでの費用をかけるメリットがあるのか?」と不安に感じてしまう場合があるのです。この時には、防音室を短期間だけレンタルしてみて、自分の生活スタイルの中に防音室が本当に必要なのか、事前に判断する機会を作るといったサービスの使い方もできるでしょう。

なお、楽器の演奏やホームシアター、自宅カラオケなど、最初から長期的な防音室の利用を想定しているという方の場合は、レンタルサービスを利用するメリットはほとんどないので、最初から購入を前提で動くのがおすすめです。高性能な防音室の場合、3年程度レンタルすると、購入とさほど変わらない費用が掛かってしまうことになるので、長期利用を想定しているなら購入の方がお得になるでしょう。

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大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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