ペットによる騒音に悩んだ時の対処法について

今回は、近隣の方が飼育しているペットによる騒音に悩んでいる方に向け、ペット騒音に悩んだ時にはどういった対処をすれば良いのかをご紹介していきたいと思います。

日本国内では、ペットを飼育しているご家庭が非常に多く、民間調査会社が行った全国インターネットアンケートでは、動物の種類を無視すれば、なんと4軒に1軒は何らかの動物を飼っている状況になっているそうです。なお、近年では、空前の猫ブームが来ていると言われており、犬を飼育しているご家庭は減少傾向にあるものの、2,013年頃より猫を飼育するご家庭が微増傾向にあるとされています。ただ、2021年時点では、全国の犬の飼育頭数は710万6千頭となっており、かなりのご家庭が犬を飼育していることが分かります。

そして、ペットを飼っていない方にとっては、ペットの鳴き声などの騒音に悩まされてしまう…と言うケースは少なくありません。特に、コロナ禍の現在、在宅時間が長くなっていることで、近隣住宅から聞こえてくる騒音に悩まされてしまう…と言う方が急増しており、そういった騒音トラブルについてもペットによる騒音が原因となっているケースが少なくないのです。

そこでこの記事では、近隣の方が飼育しているペットの騒音に悩んだ際、その問題を解決させるための対処法について解説していきます。

証拠の残し方について

近所の方が飼っている犬などの鳴き声に悩んでいる場合、最優先で行わなければならないのが、悩みの種となっている鳴き声について、客観的な証拠を残しておくことです。騒音トラブルなどで争う場合には、最も重要な情報が『音量(何デシベルか)』ですので、騒音計などを用いて測定しておくことは必須だと考えてください。

ただ、近所の人が飼っている犬の鳴き声などに悩んでいる場合、「騒音計で測定する」だけでは不十分です。なぜかと言えば、日常生活の中には、犬の鳴き声以外にもさまざまな騒音が存在しますので、騒音計の記録を残しておくだけでは、音量がわかるだけで「何の音なのか?」と言う情報が一切残らないからです。上述のように、騒音計は「その音が何デシベルの音なのか?」を測るもので、音の種類については何の記録も残すことができないのです。

したがって、犬の鳴き声などに悩んでいる場合、騒音計で音量を測定するのと同時に、ビデオカメラを使って録画・録音するようにしましょう。ちなみに、録音だけであれば、ICレコーダーなどでも可能なのですが、「ビデオ機能で記録を残す」と言うことが重要です。と言うのも、ICレコーダーなどは、「どんな音か?」の記録を残すことはできるのですが「どこで録音しているのか?」は残りませんよね。つまり、録音が本当に被害者の自宅で行われているのかの証拠にはならない可能性があるのです。したがって、騒音に感じる音を確かに自宅で録音しているという証拠を残すため、ビデオカメラなどで記録を残してください。

なお、ビデオカメラなどで映像を残しておくのは、騒音の証拠を残せるだけでなく、その騒音が受忍限度を超えているかどうかを判断するための参考になるという点も大きいです。騒音が受忍限度を超えているかどうかは、音量だけで判断するのではなく、いろいろな事情が考慮されます。音そのものの事情と言えば、音量意外に、「音の発生頻度」や「音が発生する時間帯」などですね。例えば、さまざまな騒音が存在する日中に犬が鳴いているという場合、人によっては「それぐらい我慢すれば良いのに」と考えてしまうかもしれません。しかし、犬が早朝や深夜など、周囲が静かな状況で鳴き続けているとなると、誰もが「これは耐えられないよね。」と感じてしまうことでしょう。ビデオカメラなどで撮影することで、こういった情報も証拠として残すことができ、騒音になるのかどうかを客観的に判断してもらうことができます。

なお、騒音の測定業者に音量の測定をしてもらう場合でも、前述のような映像に残すという作業は基本的に行ってもらえません。もちろん、依頼すれば行ってくれるでしょうが、高額な費用がかかると考えておきましょう。今どき、スマホを利用すれば、高画質の動画が残せますので、騒音が発生する時間が決まっている場合、自分で残しておくのも良いでしょう。

証拠を残したらペットの飼い主と話し合いをする

騒音の証拠が残せたら、騒音主の方と話し合いを行いましょう。そもそも、ペットに関しては、きちんとしつけさえ行っていれば、ご近所さんに迷惑をかけてしまうほどの騒音を発生させるようなことはない動物です。したがって、あなたが悩んでいる問題について、きちんと話し合いを行い、騒音を無くしてもらう、もしくは騒音の発生を少なくしてもらうようにお願いすると良いでしょう。

ただ注意が必要なのは、騒音主の人となりがあまり分からないといった場合、いきなり「強く苦情を訴える」と言った対処はオススメできません。音の問題が難しいのは、人によって感じ方が異なることから、騒音主が人に迷惑をかけているという認識が全くなく、苦情を言われたことに対して逆上してしまう可能性がある点です。したがって、あなただけで話し合いに行く場合は、まずは他のご近所さんに騒音主の人となりを聞いてみるだとか、周辺の方が騒音をどう感じているのか確認してみましょう。もし、他のご近所さんも騒音に感じているという場合、共同で話し合いに行くようにすれば良いでしょう。

騒音が収まらない場合

ご近所さんと話し合いを行った結果、その後も騒音が収まらない…と言うケースでは、自治体に相談してみるのも手です。ただ、自治体に相談に行く場合は、一人で行っても対応してもらうことができませんので、ご近所さんを巻き込む必要があります。
更に最も強い対処となると、弁護士などに相談し、裁判を行うという方法です。「ペットの鳴き声で裁判までは…」と思うかもしれませんが、過去にペットの騒音トラブルで、騒音主に損害賠償が認められてというケースも普通に存在しています。

コストかけてもいいなら防音工事が最も手っ取り早い

ご近所間での騒音トラブルについては、関係性を壊したくないから…と考え、なかなか話し合いの場を作る決断を行えない…と言う方も多いです。しかし、騒音問題の嫌なところは、一度気になってしまった音はその後、どんどん騒音に感じてしまうようになる…と言う部分で、騒音問題をストレスに感じてしまい、ご自身の体調不良を引き起こしてしまうような方がいるのです。

もしあなたが、ご近所さんが生じさせる音を騒音に感じているものの、ご近所さんとの関係を考えて我慢している…と言う場合、コストをかけてでも防音工事を行うのがオススメです。特に、ペットの鳴き声などの騒音は、比較的安価に対策が行えますので、ぜひ我々のような防音工事業者に相談するようにしてください。例えば、騒音源のお宅側の窓を二重窓にするだけで、劇的に騒音を感じなくなる…なんてケースも考えられます。防音工事業者に相談すれば、「どういった対策をとれば良いのか?」までは無料でアドバイスしてくれますので、気軽に相談してみるのがオススメですよ。

まとめ

今回は、コロナ問題以降、人々の在宅時間が長くなっていることやペットを迎える人が増えてきたことから、急激に増加しているペットを原因とした騒音トラブルの対処について解説してきました。

近年では、戸建て住宅でも、家の中でペットを飼う方が多くなっていますので、ペットを原因とした騒音トラブルは減っていると考えている方が多いと思います。しかし、都市部などでは、家と家の距離が近くなっていることから、家の中で放し飼いにしてしつけもあまりしていないお客が増えており、ペットの鳴き声を原因とする騒音トラブルが意外に多いのです。

ご近所さんのペット騒音に悩んだ場合、まずはきちんと証拠を残しておくということを忘れないようにしましょう。特に、外部からの騒音に関しては、さまざまな音が混ざってしまいますので、映像を残して「どれだけ苦痛に感じる状況なのか」が客観的にわかるようにしておくのがポイントです。そうすれば、話し合いの場で騒音主さんも「これはさすがに迷惑だな…」と分かってくれる可能性が高くなります。ちなみに、ペットの鳴き声対策の防音工事は、比較的容易ですので、ご近所さんとの関係を考えた場合、防音工事という選択もオススメですよ。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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