集合住宅でのペット飼育が増えている中、それに比例してペットトラブルも増えている!

日本では、昔から犬や猫などのペットを飼育するご家庭は多かったのですが、近年では「ペットを家族の一員として」迎えるような方も増えており、ペットを溺愛するあまり近隣住民とのトラブルに発展してしまう…ということが増えているようです。特に、新型コロナウイルス問題の影響で、在宅時間が長くなっている現在では、寂しさを埋める目的なのか、ペットを飼い始める人がさらに増加していると言われているのです。

もちろん、ご家庭にペットを迎え入れること自体は何の問題もないのですが、生き物を飼うということは、皆さんが考えている以上に、周辺に大きな影響を与えてしまう可能性があるということを忘れてはいけません。実際に、コロナ禍でペットを飼う人が増えているというニュースと一緒に、ペットにまつわる近隣トラブルも急増しているという情報もよく見かけるようになっていますね。

特に、大阪や東京などの都会では、マンションで暮らす方が室内で飼育する目的でペットを飼うのですが、これによってさまざまな問題が生じているようです。そこでこの記事では、ペットを飼う前に抑えて起きたい、考えられるペットトラブルについて解説していきます。

よくあるペットトラブルをご紹介!

それでは、よくあるペットトラブルをご紹介していきましょう。近年では、ペットの立ち位置が『家族の一員』となってきたこともあり、大型犬などでも室内で飼育するご家庭が増えています。そのため、マンションなどでは、ペットに関する住民同士のトラブルが年々増加していると言われているのです。さらにここにきて、コロナ問題によるテレワークの普及などもあり、日中も家にいる方が多くなっていることが、余計にペットトラブルを目立たせているような状態です。

ここでは、集合住宅などで増えていると言われているペットトラブルをご紹介していきます。

ペット不可物件でペットを飼育する

意外に思うかもしれませんが、『ペット不可』ということをしっかりと認識したうえで入居しているような方でも、隠れてペットを飼い始めるなんてことは少なくないのです。もちろん、犬や猫など、飼っている時にそれなりの音が生じる動物は避ける傾向にあると考えるのでしょうが、ペット不可の物件でもこういった動物を飼育する方もいるようです。

このような場合、ペットによる騒音問題などが発生し、ペットの存在がバレてしまう…なんてことも考えられるのですが、ペット不可の物件には、犬や猫のアレルギーを持っている方が住んでいる場合があり、そういった方の命を危険にさらしてしまう…ということを理解しておきましょう。

賃貸にしても分譲にしても、ペットに関するルールは必ず設けられていますので、そのルールは絶対に守るようにしてください。そうしなければ、退去を命じられてしまいますし、賃貸であれば退去時の原状回復費用も高額になります。

ペットによる騒音トラブル

ペットによるトラブルの代表と言えば『騒音トラブル』ですね。これは、戸建て住宅でも、庭で飼っている犬が良く吠える…なんて場合、近隣トラブルに発展してしまう恐れがあります。

マンションなどの集合住宅であっても、犬の鳴き声は騒音トラブルの原因になってしまいますので、まずはしっかりと専門家によるしつけなどを行っておくのがオススメです。また、『吠えにくい』犬種などもありますので、周辺環境のことも配慮して迎え入れるペットの種類を検討すべきです。
さらに集合住宅で忘れてはいけないのが、足音に関するトラブルです。犬や猫などが歩くときには、軽快に歩いている感じがしますし、足音が原因となって騒音トラブルになる…なんてことを想定していない人も珍しくありません。しかし、犬や猫などは、爪がフローリングに当たるカチャカチャと言った音や、重量感のある足音が階下に響いてしまうので、騒音トラブルは非常に多いです。

特に注意が必要なのは、猫は犬よりも小型ですし、重量が無いことから「足音が響くことはない…」と考えてしまいがちだということです。確かに、猫が普通に歩いている音が階下に響くなんてことは少ないのですが、高所が好きな性質を持つ猫は、高い位置から頻繁に飛び降りる、明け方に活発的に動くといったことが重なり、騒音トラブルの原因になることも多いです。

集合住宅でペットを飼うならルールを押さえて

このように、集合住宅では、ペットを飼うことによるさまざまなトラブルの危険があるのです。特に、ペット不可の物件になると、動物アレルギーを持っている方が「近くに動物がいないから」という理由で住んでいる場合も考えられます。
なお、ペットが認められている集合住宅に関しても、細かなルールが設けられていることがほとんどですので、以下のようなルールがないか確認しておきましょう。

  • 多頭飼いの禁止
    ペットは飼っても良いけれど2頭までと言ったルールがある場合が多いです。多頭飼いは、それだけ騒音トラブルのリスクが高くなりますので、集合住宅ではほとんどの場合禁止されていると思います。
  • サイズの規定
    ペットのサイズも規定されている場合が多いです。大型の動物ほど、足音も声も大きくなりますので、多くの場合、「小型犬のみ」「中型犬まで」と言った制限が設けられています。
  • ペットの種類
    飼育可能なペットに関しては、犬、猫、爬虫類、鳥類など、飼育可能な種類が契約書などに記載されていると思いますので、確認しておきましょう。
  • 共用部の利用について
    ペット可でもエレベーターやエントランスなどの共用部の利用方法はルールがあるはずです。中には、エレベーターやエントランスで糞尿をしないようにさせるため、自室意外では「ペットは飼い主が抱いておく」などという規定がある場合もあります。

こういったペットに関するルールは物件によって異なりますので、入居前に確認しておきましょう。なお、最近では「ペットを飼うことが前提」となっている賃貸なども増えていますので、こういったトラブルや煩わしいルールが嫌だという方は、そういった物件に引っ越すのもオススメです。
ペットを飼うことが前提の物件は、他の家もペットを飼育していますので、ペットによる騒音なども「お互い様」と感じてくれる場合が多いです。さらに、通常の物件よりも防音性能が高いので、そもそも騒音をあまり感じない場合が多いです。

ペットによる騒音は大事件に発展することもある…

今までペットの鳴き声による騒音体験がない人であれば、犬や猫の鳴き声でそこまで大きなトラブルになんて本当になるのかな…と疑問に思ってしまう方も多いかもしれませんね。しかし、過去には、ペットの騒音トラブルから、その原因となったペットが撲殺されてしまう…などという悲惨な事件も存在しているのです。

この事件は、2015年の栃木県で発生したもので、民家の庭で飼育されていたビーグル犬が、隣のアパートの住人に金属バットで滅多打ちにされてしまった…という痛ましい事件となりました。逮捕された男性は、「鳴き声がうるさくて頭にきた!」と話していたそうで、これだけを聞いてみると、隣のアパートの男性が悪い…と思ってしまいます。

しかし事件が発生した背景をみてみると、そもそも被害にあった飼い主の元には、「犬がうるさく大変迷惑しております。室内で飼う、使用されていない自動車内で飼う、保健所に預けるなど対策のほど宜しくお願いいたします。住民一同」と言った手紙が一カ月ほど前に届いていたそうです。さらに、金属バットで犬が襲われる前にも、見覚えのないエサや毒が入ったシュークリームが置かれるなどと言った事もあったそうで、近隣住民側もこの犬が生じさせる騒音に相当困っていたのではないかと予想できます。

つまり、このような痛ましい事件が起きる前に、飼い主側がきちんとした対処さえとっていれば、このような事件も起きなかったはずです。

まとめ

今回は、ペットを飼うことで生じる近隣トラブルの危険性について解説してきました。マンションなどで生活する方が増えている現在、ペットを飼育することで近隣住民とのトラブルが生じてしまうリスクが非常に高くなっていると言われています。特に、コロナ禍の現在では、昼間でも在宅で仕事をしている方が増えていることで、ペットの足音や鳴き声などに迷惑と感じてしまうようです。

そうはいっても、犬や猫を飼うこと自体が問題だというわけではないですよ。あくまでも、犬や猫などのペットを飼うのであれば、近隣住民に配慮して、騒音トラブルが発生しないような対策をとらなければならないという意味です。例えば、専門家に一時的に預けてちょっとやそっとでは吠えないようにしつけをしてもらうとか、階下の住人に足音で迷惑をかけないよう、床の防音対策を行うとか、ペットによるトラブルを防ぐ方法など、いくらでも存在するのです。

犬の鳴き声や足音に関しては、飼い主にとってはそれも含めて可愛らしいと思うかもしれませんが、他人にとっては騒音以外の何物でもないということを理解しておきましょう。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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