集合住宅で、お隣や上の部屋がうるさい時の対処法とは?

今回は、アパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる方に向けて、「隣の家の話し声がうるさい…」「足音が響いて眠れない…」なんてことになった場合の対処法についてご紹介していきたいと思います。

都市部などでは、マンションなどの集合住宅で生活する方が増えており、同じ建物内にさまざまなライフスタイルを持った方が生活するようになったことから、騒音を原因とするご近所トラブルが増えていると言われています。それでは、皆さんがお隣や上の階から聞こえてくる音に悩んでしまった場合、どのような対応をとるのが正解だと思いますか?中には、直接乗り込んでいって苦情を言うのが一番早いと考える方もいますが、騒音トラブルを自分で解決しようとした場合、余計なトラブルを引き起こしてしまう危険があるので注意しましょう。実際に、隣家との騒音トラブルから、傷害事件に発展してしまう…なんてニュースを見たことがあるという人は多いことでしょう。

そこでこの記事では、集合住宅で騒音問題に悩まされてしまた場合の、適切な対処法ややってはいけない対処についてご紹介していきます。

騒音に悩んだ場合の対処法について

それでは、マンションなどの集合住宅に住んでいる方が、お隣や上の階からの音を迷惑に感じてしまった場合の適切な対処からご紹介していきましょう。さまざまなライフスタイルを持った方が非常に近い位置で生活をする集合住宅では、生活習慣の違いなどが原因となる騒音問題も多いです。例えば、日中に仕事をしている方と夜の仕事をしている方では、生活時間が真逆ですので、掃除機をかけるなどの日常的な生活音が騒音トラブルの原因になってしまったりするのです。

集合住宅に住む場合は、第一に「他人に迷惑をかけないようにする!」という配慮は誰もが必要だと考えましょう。その上で、近隣からの音に悩んだ場合は、以下のような対処が望ましいでしょう。

①簡易的な防音対策を行う

賃貸住宅などであれば、専門業者に相談して、本格的な防音工事を行う…なんて対処は選べません。しかし、最近ではホームセンターやネット通販などで簡易的な防音グッズが販売されていますので、そういったものを利用して、自分で防音対策を施すのも良いと思います。簡易的な防音グッズは以下のようなものです。

  • 防音シート
  • 防音カーテン
  • 防音ラグやカーペット
  • 吸音材(卵の容器や段ボールも使えます)
  • 隙間テープ

上記以外にも、居室の防音性を高められるアイテムはたくさん存在します。防音ラグやカーペットについては、自分の足音などが階下の住人に迷惑をかけないようにする対策として有効です。
カーテンや隙間テープは、窓から侵入してくる音の対策となりますので、非常に効果的です。最近では、既存の壁を傷つけることなく貼り付けできる遮音ボードなども登場していますので、音が気になる側の壁にそういったものを設置するのも良いでしょう。なお、動画サイトなどでこういった簡易防音アイテムの使い方を説明してくれているものがありますので、参考にしてみると良いのではないでしょうか。

②管理会社に相談する

騒音に悩まされている…という場合、管理会社さんに相談するのも良いです。そもそも、管理会社というのは、そこに住む住人が快適に暮らしていけるようにさまざまな管理をするのが義務ですので、常識外の騒音が生じている場合は、しっかりと対処してくれます。

直接音源の家に苦情を言ってしまうと、住人間のトラブルに発展してしまう恐れがありますので、自分で対処するのではなく、管理会社に報告し、何らかの対処をしてもらうのがオススメです。なお、管理会社に相談する時には、騒音の内容について、なるべく詳細に伝えられるようにメモを残しておきましょう。
例えば、「騒音の日時や内容」「いつ頃から発生しているのか」「どの程度の頻度で騒音が出ているのか」など、あなたが受けている被害の詳細を分かりやすく伝えるようにしましょう。可能であれば、生じている騒音なども録音しておくと良いでしょう。このような内容をしっかりと残して管理会社に報告することで、迅速かつ真摯に対応してもらうことができます。

なお、管理会社が行う対処としては、まず住人全てが確認できる掲示板などに、騒音の注意喚起を貼りだすことからスタートするでしょう。それでも騒音がなくならない場合、個別のポストに手紙を入れるなどの対処を行います。こういった告知を行う際には、苦情元の情報は出さないのが普通なのですが、管理会社の担当者が新人さんなどと言った場合「あなたの下の階の人が迷惑しているので、もうちょっと静かに生活してください!」など、苦情元が誰か分かるような情報を開示してしまうような場合があるのです。したがって、管理会社に相談する際には「絶対に匿名で対処してください!」と念押ししておくのがオススメです。

③手紙を送る

管理会社の対応が遅い…なんて場合、少し手間ですが、自分で手紙を書いて当事者に伝えることは有効です。直接出向いて苦情を言ってしまうと、角が立ってしまいますが、匿名の手紙であれば、住人間のトラブルの心配も少ないでしょう。
なぜこのような対処が有効かというと、騒音問題に関しては、騒音元になっている人が「自分の出す音が他人に迷惑をかけている」という認識が全くないという場合があるのです。音の感じ方は人それぞれですし、あなたが気になる音を何も気にしないという方も多いです。また、生活習慣の違いで、早朝に掃除機や洗濯をするというのが当たり前なんて人もいます。こういった場合、悪気があって音を出しているわけではないため、手紙で知らせることで、配慮してくれるようになる可能性があります。

なお、手紙を書くときには、住人間でのトラブルを発生させないため、匿名で出すようにしましょう。また、苦情だからと強い口調の手紙にするのもNGです。あなたが迷惑をかけられているとしても、その気持ちをそのまま書いてしまうと、相手の気持ちを逆なでしてしまう恐れがあるからです。苦情を伝えるための手紙は、可能な限り丁寧な文章にするのがオススメです。

騒音に悩んだ時でも、やってはいけない対処

それでは次に、お隣や上の階からの音で迷惑をかけられた場合でも、やってはいけない対処法をご紹介していきましょう。深夜に騒ぐ音で…足音で…迷惑をかけられたとなると、つい仕返しをしてしまいたいと考えてしまうものです。しかし、余計なトラブルを引き起こしてしまう恐れがあるため、無意味な仕返しなどは絶対に行わないようにしましょう。

実際に、感情に任せて仕返しをしてしまい、傷害沙汰になってしまった…なんて事件は少なく無いのです。集合住宅で騒音に悩まされた場合でも、以下のような対処は絶対にやめましょう。

①壁ドンをする

「壁ドン」とは、部屋の壁などをドンドン叩く行為を指しています。テレビドラマやアニメなどでも、隣や上の部屋がうるさいと感じた時に、それを伝える目的で壁ドンをするという描写が登場することもあり、こういった対処を真似してしまう方がいるのです。

しかし、この対処法は効果的ではなく、余計な騒音を引き起こしてしまう場合もあるので絶対にやめましょう。
上述したように、中には、自分が出している音が他人に迷惑をかけていると認識していない人もいるのです。そのような人からすれば、意味不明に壁ドンされてしまうと「何だコイツは!?」とあなたに悪印象しか受けないでしょう。そのため、相手も壁ドンをし返してきたりして、余計に騒音問題が大きくなることもあるのです。
また、上の部屋の音かと思ったら、斜め上の部屋が原因だった…なんて場合もあり、この場合は、あなたが騒音トラブルの原因とみなされてしまい、退去を命じられてしまう…なんて恐れがあるのです。壁ドンは、相手もなんでそのようなことをされているのか意味が分からない場合もありますし、勘違いの場合もあるので、意味がない行為だと考えておきましょう。

②直接苦情を言いに行く

近隣の部屋が出す音に悩んだ場合、直接苦情を言った方が早いと考え、クレームを言いに行く人もいます。しかし、この対処法の場合、住民間の大きなトラブルに発展してしまう危険があるので、オススメできません。

実際に、クレームを言われたことに腹が立った…なんて理由で、傷害沙汰に発展してしまった…なんてケースは珍しくないのです。最悪の場合、あなたの命にかかわるように事件に発展してしまう恐れがありますので、苦情などは管理会社に任せるようにしましょう。

まとめ

今回は、集合住宅に住んでいる方が、騒音トラブルに巻き込まれた際の対処法をご紹介してきました。基本的に、自分で簡易的な防音対策を行ってみて、それでもだめなら管理会社に対処をしてもらうというのが適切な対応だと考えられるでしょう。度を越した騒音を出すような住人ですので、苦情を言われたことに腹を立て、暴力を振るってきても全くおかしくないと考えなければいけませんし、直接自分で何とかしようと考えない方が良いと思います。

管理会社がいろいろと動いたとしても、騒音が解消しない…なんて場合は、あなた自身が引っ越しすることも検討したほうが良いです。「迷惑をかけられている私がなんで…」と考えるかもしれませんが、収まらない騒音にストレスをためるぐらいなら、より防音性の高い快適な部屋に引っ越す方が精神衛生上も絶対に良いはずです。
なお、引っ越す際には、建物の防音性のことも考慮して物件探しをするのがオススメですよ。賃貸住宅は、どれも同じ程度の防音性なのではなく、建物の構造や間取りなどによって、音の感じ方が全く変わります。不動産会社などに「防音性が高い部屋が良い!」という条件を伝えれば、それに見合った部屋を提示してくれると思いますので、部屋探しの際には『防音性』にも注目するようにしましょう!

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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