防音効果のあるものをご紹介!費用をかけずに自分で取り付け出来る防音材について

今回は、何らかの音の悩みを抱えた時、低コストで防音対策ができないものか…と悩んでいる方に向け、個人の方が比較的容易に対策が施せるうえ、防音効果があると期待できるものをご紹介します。

近年では、本格的な防音室まではいかないものの、日常生活の中によくある音の悩みを解消するため、部分的な防音工事を専門業者に依頼する方が増えています。ただ、防音工事は、部分的な対策を施してもらう場合でも、数十万円を超えるような費用がかかるのが一般的ですので、「音の悩みは解消したいけど、費用が出ない…」ということに頭を悩ませる方が多いです。そこでこの記事では、防音対策はしたいけれど、費用が問題で専門業者に工事を頼めないという方に向け、個人の方でも可能な対策と防音効果を期待できる身近に存在するものをご紹介します。

防音の需要の高まりに比例して、安価な防音対策グッズの種類も増えていますので、どういったものがあるのか押さえておくのも良いのではないでしょうか?

近年、生活音が原因の音の問題が増えている

どのような方でも、普段の生活をするときに無音の状態を保つことなどできません。室内を歩けば足音が生じますし、電話で話すときの声やテレビの音などが隣人に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。もちろん、その逆に隣人が生じさせる音に悩んでしまうことも珍しくなく、音の問題は誰もが被害者にも加害者にもなり得るものなのだということを頭に入れておかなければいけません。

そして、集合住宅で生活する方が増えている、戸建ても家と家の距離が近くなっているなどと言った理由から、先ほどご紹介したような何気ない生活音を原因として騒音トラブルに発展することが急増していると言われています。特に、マンションなどの集合住宅では、住民間で発生するトラブルについて「音の問題」が最も多くなっているというデータも存在します。それでは、住宅の性能が年々向上している中、どのような音が騒音トラブルの原因となっているのでしょうか?実は、以下のような音が原因となり、隣人とトラブルに発展するケースが増えていると言われています。

  • ・上階に住む人の足音が気になる
  • ・深夜に隣家からテレビの音や話し声が聞こえて
  • ・近所の人が飼っているペットの鳴き声がうるさい
  • ・ペットの足音がうるさい
  • ・隣家の排水音が気になって眠れない
  • ・目の前が公園で、子供の騒がしい声が気になる
  • ・お隣の掃除機や洗濯機の音で赤ちゃんが昼寝出来ない

近年では、人々の生活空間の距離が近くなっていることから、上記のようなちょっとした音の問題が大きな騒音トラブルにまで発展するケースが増えているようです。したがって、日常生活を音に悩まされながら過ごすのは、大きなストレスにつながるため、何らかの防音対策が必要と考えるのだと思います。

それでは、このような音の問題は、どのようにして解消すれば良いのでしょうか?もちろん、防音工事の専門業者に相談すれば、適切な対策を提案してくれます。ただ、防音工事会社に相談すると、決して安くない費用がかかるという点が大きなネックになります。そこで注目されているのが、ホームセンターやネット通販で手に入れられる防音対策グッズです。実は、防音工事の需要の高まりに比例して、個人の方でも取り扱い可能な防音グッズがたくさん開発されていて、適切な場所に使用することで、それなりの防音効果を実感することができると言われているのです。もちろん、楽器防音のように非常に大きな音に対しては、ほとんど効果を見込めませんが、上で紹介したような生活音レベルであれば、問題を解決できることもあるでしょう。次項で、音の悩みを抱えている方が知っておきたい、防音効果の期待できるものをご紹介します。

防音効果のあるものをご紹介

それでは、ホームセンターや通販サイトで手に入れることができる防音効果が期待できるアイテムをいくつかご紹介します。

防音マット・カーペット

一つ目は、防音マットや防音カーペットなどと呼ばれる製品です。このタイプは、特別な施工なども必要なく、床に敷くだけでその効果を得ることができます。ただ、防音マットや防音カーペットと聞くと、特別仕様の製品をイメージするのですが、多くの場合は、通常のカーペットに厚みを持たせているだけです。

例えば、自分の足音やペットの足音などが原因となり、階下の住人から苦情が出ている…という場合、足音が伝わりにくくするために何らかの対策が必要ですよね。この場合、床にクッション性を持たせることで、直接的な音が響かなくなるため、一定の防音効果を期待することができるのです。ちなみに、床の防音対策については、一般のタイルカーペットやコルクマットなどでもそれなりの効果を期待できます。

床は、「どうしてもフローリングでないと嫌だ…」などというこだわりがないのであれば、カーペットなどで対策を施すのは有効です。

遮音テープ・隙間テープ

隙間テープは、耳にしたことがあるという方が多いのではないでしょうか?遮音テープ、隙間テープは、窓やドアに生じる隙間を埋めるためのアイテムです。

騒音の中でも、人の話し声やペットの鳴き声、テレビの音声などは、空気伝搬音と呼ばれる空気の振動で伝わる音です。こういった音は、部屋に存在する隙間から侵入してきますので、音の問題を解消するためには隙間を埋めてあげる必要があるのです。例えば、住宅に必ず存在する窓は、きちんと閉めていても開閉がスムーズに行われるよう、レール部分などに隙間が生じる構造になっています。また、室内ドアは、換気がなされるように、下部に1cm弱の隙間が生じるようになっていますよね。こういった隙間は、空気の通り道となるわけですので、音も出入りできるようになっています。

隙間テープは、こういった音の侵入口となる隙間を埋めるためのアイテムです。最近では100円均一などでも販売されていますので、非常に手ごろに防音対策ができるアイテムとして有名になっています。

防音カーテン・遮音カーテン

窓の防音対策に利用されるアイテムとしては、防音カーテンや遮音カーテンと呼ばれるアイテムも人気です。これは、現在取り付けているカーテンと交換するだけなので、対策としても非常に簡単で取り入れやすいです。

窓は、隙間をきちんと埋めたとしても、防音上の弱点になり得ます。というのも、壁と比較すると、非常に薄い素材で出来ていますので、壁と比較すると、遮音性能がかなり低くなっています。そのため、外部騒音の侵入やあなたが生じさせた音漏れは、窓が原因となっている場合が多いでしょう。

この窓の防音対策に有効と言われているのが防音カーテンです。このアイテムは、特殊な材料と織り方が採用されていて、音を通しにくい、吸音効果を持つなどの特徴があることから、窓からの音の侵入や音漏れを少なくしてくれるのです。なお、カーテンの取り付け方には注意しなければいけません。大きな隙間が生じるような取り付け方をしてしまうと、防音カーテンの効果がかなり薄れてしまうので、上部にはカーテンボックス、サイドは壁にくっつけられるような工夫を行いましょう。

吸音パネル・遮音パネル・防音パネル

集合住宅にて、隣家と騒音問題が生じているという場合、問題となっている側の境界壁に吸音パネル・遮音パネル・防音パネルなどと呼ばれるアイテムを取り付けると良いでしょう。

吸音パネルは、ロックウールやグラスウールなどを材料として作られている物や、最近ではフェルトなどをパネル状に加工した製品が販売されています。これらの製品を壁に設置することで、音を吸収してくれるようになり、騒音問題を軽減することが可能です。遮音パネルは、音を遮る効果を持つ材料を使って作られており、外部からの音の侵入を防いでくれます。

そして、吸音と遮音、両方の効果を持つタイプが防音パネルなどと呼ばれています。賃貸で生活する方が増えている現在、隣り合う住人が音の問題を抱えやすくなっていることから、壁に取り付けて音の侵入や音漏れを防ぐことができるパネル状のアイテムが登場しているのです。これらは、既存の壁などに傷をつけることなく設置できるため、本格的な工事が禁止されている賃貸では重宝すると思います。

防音スリーブ

防音スリーブは、あまり聞き馴染みがない…という方も多いかもしれませんが、これまで紹介したアイテムの中でも、最も手軽に効果を出しやすいと言えるかもしれません。

防音対策では、壁や床、窓の対策が必要と考える方が多いです。そして、外部騒音の侵入を軽減したいと考えた時には、窓や壁への防音対策を中心に検討する方がほとんどだと思います。ただ、実際に防音対策を施してみたものの、考えていたような効果が得られない…と不満を感じることも多いです。

このようなケースでは、換気口の防音対策が不十分で、音の侵入を防ぎきれていないケースが多いです。壁や窓について、しっかりと対策を行ったとしても、24時間換気のために取り付けられている換気口を無視すると、そこから音の出入りがし放題になります。換気口は、外気を取り入れる目的で設置されているわけですので、防音仕様の特殊なもの以外は、単なる空洞になっています。つまり、いくら壁や窓の対策を施したとしても、換気口を通じて音が侵入してくるのです。

防音スリーブは、この換気口の防音のために作られた製品です。対策方法も非常に簡単で、換気口の空洞と同じ直径の物を購入し、換気口の中に設置するだけで完了です。ネット通販などでは、1000円程度で販売されていますので、非常に単純、低コストの割に高い効果を期待できるアイテムと言えます。

防振ゴム

最後は、防振ゴムです。名称からは、防音となんの関係もなさそうに感じますが、エアコンの室外機や洗濯機が原因となる騒音トラブルを防止するには効果的なアイテムです。

集合住宅における騒音トラブルでは、洗濯機やエアコンの室外機の振動音が気になる…というものも多いです。実際に、洗濯機については、夜遅くに使用しないでくださいといったルールが設けられている物件も多いですよね。実は、これらのアイテムが生じさせる音は60~70dB程度になるとされていて、周囲が寝静まる深夜帯に稼働している場合、十分に騒音と感じられてもおかしくないのです。

洗濯機とエアコンの室外機は、稼働時に振動することで大きな音が生じます。逆に考えると、振動を抑えてあげることができれば、稼働による騒音が生じることはありませんので騒音対策になるわけです。防振ゴムは、洗濯機や室外機を設置する際、地面との間に挟み込むことで、振動が伝わらないようにできます。振動音に対しては非常に有効なアイテムなので、ライフスタイルの関係などから、夜間や早朝に洗濯機を回さざるを得ない…という方は採用してみると良いでしょう。

防音グッズは本当に効果があるのか?

ここまでの解説で、ホームセンターやネット通販などで探せば、自分で防音対策を施すことは可能だということが分かっていただけたと思います。それでは、専門業者に依頼するのではなく、自分で防音グッズを利用して対策を行うという方法は、どこまでの効果があるのでしょうか?これについては、多くの場合、期待したほどの効果は得られなかった…というパターンが多いように思えます。

というのも、そもそも音の問題は、「どこにどのような対策を施せば良いのかが分かりにくい」という問題があることが大きいです。上でもご紹介しているように、外部騒音の対策を行いたい場合、窓や壁をイメージする方がほとんどで、換気口を無視してしまうことで「防音対策を施したのに効果が無かった…」となってしまう訳です。防音対策は、「悩んでいる音の種類」に対して適切な対策を施す必要があるのですが、一般の方は音の問題に関して、詳しい知識を持っていないため、適切な方法が採用できていないケースが多いのです。

防音工事会社に相談すれば、現地調査を行い「何が原因で音の問題が発生しているのか?」を明確にしてくれます。そして、その問題を解消するための適切な方法を提案してくれるわけです。もちろん、コストとの関係で、業者の言いなりに工事を行う訳にはいきませんが、知識がない人が自分で対策を行うことを考えると、費用をかけるだけの価値はあるはずです。自分で防音対策を行う場合、「低コストで可能」と言われますが、材料や工具にかかる費用や、対策を施すときの時間や手間のことを考えると、皆さんが考えている以上にコストがかかっているはずです。防音対策に失敗すると、それらのコストが全て無駄になるわけですので、最初から適切な対策を行ってくれる防音工事会社に相談したほうが最終的には安く収まる可能性が高いです。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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