中古の防音室ってどうなの?安さで飛びついて失敗しないための注意点をご紹介します

今回は、インターネット技術の進歩により、新しい防音室の導入方法として注目されるようになってきた、中古防音室について解説していきたいと思います。

防音室と言えば、我々のような防音工事の専門業者に依頼して、既存の部屋に防音性能を持たせるためのリフォームを施すことをイメージする方が多いかもしれません。ただ、防音室の実現方法は、これ以外にも楽器メーカーなどが販売しているユニット型防音室を購入し、部屋の片隅に設置するという方法もあるのです。ユニット型防音室は、いくつかの注意点はあるものの、本格的な防音工事と比較すると、低コスト、短工期で防音室が完成するという点がメリットです。

そして最近では、インターネットオークションやメルカリ、ジモティーなどの個人間取引を可能としたネットサービスが広く普及していることもあり、ユニット型防音室をこういった販売サイトを利用して中古で購入できるようになっています。中古防音室の最大のメリットは、やはり価格の安さなのですが、実は安いという部分で中古防音室に飛びついてしまうと、実際に購入してみて後悔する…という事例が頻発していると言われているのです。
そこでこの記事では、中古防音室を購入しようと考えている方が、絶対におさえておきたい注意点をご紹介します。

中古防音室を購入する時の注意点

ユニット型防音室も、楽器演奏に耐えられるレベルの本格的な物となると、100万円を優に超えるほどのコストがかかります。そのため、初めて防音室を購入するという方の中には「最初は安価な中古で様子を見ようかな…」と考えてしまう方も多いようです。ただ、どのような製品でも、中古市場には決して手を出してはいけない粗悪品が出回っていて、購入後に後悔する結果を招くリスクがあるのです。

防音室は中古のものだとしてもそれなりの価格帯になりますし、個人間取引の場合、何か気に入らないポイントが見つかっても責任の所在があいまいで、何の対処も求められない…なんてことになりかねません。ここでは、中古防音室の購入を検討している方に向け、「安かろう悪かろう」で後悔しないためにおさえておくべきポイントを解説します。

防音室のメーカーを確認する

ユニット型防音室は、製造しているメーカーがさまざまあり、どのメーカーの製品を購入するのかによって性能や仕様が変わります。「防音室」を名乗っているわけだから、どのメーカーの物を購入しても、それなりの性能を持っているはず…と考えてしまうと、失敗につながる可能性が高いです。

特に、「防音室がこの値段で!激安じゃん!」と、メーカーや性能を確認せずに購入してしまうと、設置後に「思ってたのと違った…」なんて結果になる可能性があります。したがって、中古の防音室を購入する際には、商品詳細をきちんと確認し、品番などからどのメーカーのユニット型防音室なのかを確認しましょう。品番などが記載されていない場合、出品者に防音室の詳細情報を教えてもらうのがおすすめです。

また、有名メーカーが製造しているユニット型防音室でも、製造された年代によって防音室の中身が大きく異なる場合があるのでこの点にも注意しましょう。なお、防音室の発売年代や品番について、販売者に問い合わせしてみても、中古品だからと丁寧に教えてくれないなんて場合は、その時点でその商品は購入候補から外すべきだと思います。購入後に何らかのトラブルが発生した場合、まともな対処をしてくれるとは思えません。

現行機種と比較する

個人取引での中古防音室の購入の場合、少し難しいかもしれませんが、可能な限り現物を確認させてもらうのがおすすめです。また、その時には、新品のユニット型防音室と比較してみるという視点も重要です。新品のユニット型防音室は、大手楽器店などで体験用に設置されていますので、近くにないか確認してみると良いでしょう。

新品のユニット型防音室を体験して、購入予定の中古品について、極端な性能低下が起きていないか、見た目が悪くなっていないかなどのポイントを確認すると良いでしょう。

中古品でも、きちんと防音性能がキープされていなければ、購入する意味がありません。古くなった中古防音室の場合、防音室の外観は綺麗に見えても、室内に汚れやニオイが残ってしまっているものも多いです。メーカーによっては、防音室内の化粧として、壁や天井に布製のクロスが採用されている場合があります。また、床はカーペットなどが使用されている場合が多く、中古品の中には、壁や床に酷い汚れやニオイが付着している場合があるのです。内装を確認せずに購入すると、いざ自宅に届いてから汚れに気付き、自分で綺麗にしなければならなくなる…なんて失敗が考えられます。

組立てや引っ越し時の対応について

中古防音室を購入する場合、メーカーの保証などは基本ありませんし、将来のことも視野に入れて販売者と相談しておくのがおすすめです。

例えば、賃貸住宅に住んでいる方が、中古の防音室を購入する場合、数年後に引っ越しが必要になることを想定しておくべきでしょう。この場合、自分でユニット型防音室を解体し、トラックを借りて引っ越し先に持っていき、自分で組み立てなおす…なんてことができるような人はほとんどいないでしょう。したがって、購入した中古防音室について、組み立ては誰が手配するのか、また、引っ越しの際に対応してくれる業者を紹介してもらえるかなどはきちんと確認しておきましょう。

個人間の中古防音室の取引の場合、この部分で後々トラブルになる可能性があります。楽器店が中古の防音室を販売している場合もありますが、楽器店から中古防音室を購入する場合、そういったアフターフォローは購入店にしてもらうことができるでしょう。
なお、ユニット型防音室の引っ越しは「解体費+運送費+再組立て費+補充部材費」がかかるケースが多いです。

利用用途にかなった防音室か

ユニット型防音室は、同じメーカーの物でも、広さや防音性能、付属設備などの違いが存在します。まず、防音室を設置しようと考えている部屋について、実際に防音室を設置した時、無駄なデッドスペースが生じないように採寸をしっかりと行いましょう。

この他にも、防音室を実際に利用する際に困らなくても良いよう、以下のような点を確認しましょう。

  • 換気設備は付属されているか?
    ユニット型防音室の利用用途が、長時間の楽器練習などという場合、防音室に換気設備が付属されているか確認しましょう。特に、1畳前後の狭いタイプの防音室の場合、利用者の体温などで室温が高くなったり、酸欠の恐れがあると言われています。防音室は、非常に気密性が高い環境になるので、長時間利用する場合は、換気設備が必須です。
  • 天井の高さについて
    ユニット型防音室は、床から天井まで、2mもないような製品もあります。ヴァイオリンの演奏などになると、弓が天井にあたってしまう可能性があるため、座って演奏しなければならない可能性が高いです。したがって、実際に購入する前に、天井高が利用用途的に問題ないのか、また圧迫感を感じないのか、別製品でもいいので確認しておくと良いでしょう。
  • 音響環境について
    ユニット型防音室は、自分の好みに合わせて音響環境を微調整することが難しいです。中には、音が極端に響いたり、その逆に全く響きがない…なんて製品もあります。長時間の楽器練習となると、音響環境も非常に重要ですので、可能な限り自分が心地よいと感じる響きの防音室を選びましょう。
  • エアコンの取り付けは可能か?
    ユニット型防音室は、物によってエアコンが取り付け出来ないタイプがあります。防音室は、非常に気密性が高いため、夏場の利用はエアコンがないとかなり厳しいと思います。したがって、楽器の練習用など、毎日防音室を利用することが想定される方は、エアコンが取り付け出来るもしくはエアコンが付属されているものがおすすめです。

上記のポイントは、中古防音室だけでなく、新品のユニット型防音室を購入する際も確認してください。なお、集合住宅に住んでいる方が、ユニット型防音室の設置を検討している場合、事前に防音室を設置しても良いのか確認しておきましょう。ユニット型防音室は、賃貸などでも導入できる点がメリットと言われていますが、事前確認なしで設置するのはオススメできません。小型のユニット型防音室でも、非常に重量がありますので、通常の集合住宅が想定している荷重を超える場合があり、設置を禁止されている物件もあるのです。事前確認なしで防音室を購入してしまうと、いざ設置工事の段階になってストップがかかり、防音室の行き場がなくなる…なんてことも考えられます。

メンテナンスについて

中古防音室の最大の注意点は、購入後のメンテナンスについてです。特に、オークションサイトやフリマアプリにて、個人間の取引で手に入れた防音室の場合、メンテナンス不足から、早期に性能が低下してしまう…なんて恐れがあります。

防音室の性能は、購入した時点の性能を永遠に保持するなんてものではありません。防音室には、さまざまな消耗部品が採用されていて、それらが経年劣化することで、防音性能も徐々に低下してしまうのです。メーカーから直接新品を購入していた場合、こういった問題が発生した時には、メーカーにメンテナンスを依頼すれば、対応してもらうことが可能です。

しかし、他の人が購入したユニット型防音室を、個人間取引で手に入れた場合、防音室に何らかの問題が生じてメーカーに相談しても「中古品は対応ができません」と断られてしまう可能性があるのです。防音室は、その性能を維持するため、定期的なメンテナンスや部品交換が必要になりますので、そういったアフターフォローをどうするのかについてはしっかりと確認しておかなければいけません。

安心して利用できる高性能防音室なら防音工事がおすすめ

ここまでの解説で分かるように、中古防音室は、安価に防音室を手に入れることができるものの、その性能に疑問符が付く場合が多い点が注意点です。また、使い勝手面についても、購入する製品を慎重に確認しなければ、設置後に問題が見つかる…なんてことが多いようです。

もともと、ユニット型防音室については、工場製品となりますので、ユーザーの利用用途や希望に合わせて防音室の広さや性能を微調整することができません。そして、そのようなユニット型防音室を中古品で購入するという選択肢になると、メーカーの保証やアフターフォローを受けることができないわけですので、安さ以上に大きなリスクを抱えてしまう可能性が高いと考えるべきでしょう。特に、フリマアプリなどに出品されている中古防音室の場合、個人間取引になりますので、家に届く防音室の状態については、かなり疑問符が付くと考えておいた方が良いと思いますよ。

自宅に防音室を用意したい方の目的は、「自分が生じさせる音で近隣住民に迷惑をかけないようにしたい」という考えを持っているからでしょう。いくら安価に防音室が手に入るとしても、利用用途にかなった性能を持っていなければ何の意味もないということを忘れないようにしましょう。

専門業者が防音工事で作る防音室は、お客様が何のために防音室を必要としているのか、どの程度の防音性能が必要なのかをしっかりと確認し、お客様が希望する音響環境まで整えてくれます。もちろん、換気設備や空調設備なども問題なく設置できますので、長時間の楽器演奏などを行う場合でも、不快感を感じることなく防音室に滞在できるはずです。

まとめ

今回は、安価に防音室を手に入れる方法として注目の、中古防音室について解説しました。インターネット技術が飛躍的に進歩した現在では、オークションサイトやフリマアプリなど、個人間で物のやりとりができるようになっています。特に近年では、自動車や防音室と言った比較的高額な商品でも、インターネット上で個人間取引されるようになっており、同じものをメーカーなどから購入するよりも安価に手に入れられると注目されています。

ただ、個人間の中古商品の取引は、商品の状態などを確認することが難しく、写真では綺麗に見えたのに、届いたものを確認すると傷だらけだった…なんてトラブルも少なくないようです。特に、防音室のような目に見えない性能が重要な製品については、現物を確認せずに購入するのは、非常にリスクが大きいと考えておいた方が良いですよ。防音の専門家からすると、いくら安くても中古防音室はあまりおすすめできる方法とは言えません。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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