新築で騒音に悩まないためにはトリプルガラスが有効?製品のメリット・デメリットを紹介
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近年、新築やリフォームの際には、「どんな窓ガラスを選べば快適な住環境が作れるのか?」ということに悩む人が多くなっています。窓は、換気や採光のために設けられる場所となるのですが、壁などと比較すると、非常に薄い素材であるため、住宅の防音性能や断熱性能の面から考えると、大きな弱点になってしまうことがあります。従来の、1枚物の窓ガラスを採用した場合、その遮音性能の低さから外部騒音の侵入や室内で生じさせた音が外に漏れていきやすいなど、近隣の方との騒音トラブルを抱えてしまう可能性が高くなるのです。
そこで、昨今注目されている窓部分のリフォームが、内窓を設置して二重窓にするという方法です。窓ガラスが2枚になる事やガラスとガラスの間に空気層が作られることで、窓部分の防音性や断熱性を飛躍的に向上してくれると、リフォーム業界では非常に高い人気を誇ります。ただ、この手法を採用すると、開閉する際には同じ行動を2回しなくてはならなくなったり、掃除の手間が増えるなどのデメリットも指摘されています。
そのため、新築時に取り入れられる窓部分の対策としては、防音性能や断熱性能を高めた高機能性の窓ガラスを採用するという方法です。そして、昨今、注目を集めるようになった製品が、トリプルガラスで、これは1つの窓に3枚のガラスを使っている製品となります。トリプルガラスについて、聞いたことはあるけれど、どういった効果があるのかいまいち分からないという人も多いと思うので、この記事では、トリプルガラスの概要と、採用する場合のメリット・デメリットを解説します。
トリプルガラスとは?その概要を紹介
それではまずトリプルガラスがどのような製品なのかについて解説していきます。トリプルガラスは、住宅にとって防音や断熱性能を考えた時、大きな弱点となってしまいがちな窓の性能を高めるための製品として、新築業界で大注目になっています。
この製品は、従来の窓ガラスとは大きく異なる構造になっていて、断熱性能や防音性能を大幅に向上させる優れた素材です。ここではまず、トリプルガラスの基本的な構造や特徴についてご紹介します。
トリプルガラスは3枚のガラスで構成されている
まずは、トリプルガラスの基本構造について解説します。名称から想像できるように、この製品は一つの窓が3枚のガラスで構成されるといった構造になります。3枚のガラスが使用されるため、ガラスとガラスの間にできる空気層が2つ用意される形となります。
3枚のガラスの間に設けられる空気層には、乾燥空気やアルゴンガスなどが封入されていて、空気層に使用される素材によって高い断熱性能や防音性能を実現しています。ガラスの数が多いということは、単純に音を遮るための障害物が増えることを意味するため、窓部分の遮音性能を高めてくれます。また、2カ所の空気層によって外気の影響を大幅に抑制することができ、断熱性能も高くなるのです。
なお、トリプルガラスは、ガラス板自体にも特殊な加工が施されていて、窓部分で紫外線を大幅にカットしてくれるといった効果も期待できます。新築業界では、非常に高性能な窓材として、年々導入するお宅が増えているとされています。
トリプルガラスの特徴
トリプルガラスの特徴は、非常に高い断熱性能と防音性能にあります。
3枚のガラスと2つの空気層が組み合わさることで、屋外の暑さや寒さの影響を効果的に遮断することができるようになり、室内の温度を一定に保ちやすくなるのです。そのため、夏場や冬場など、エアコンに頼る時期は、空調効率が大幅に改善して、日々の生活にかかる光熱費を削減することが期待できます。
また、室内側のガラスが、外気温の影響を受けにくくなるため、窓部分の大きな悩みとなる結露の発生も抑えてくれます。その結果、カビの発生を防ぐことができるようになり、そこに住む人の健康維持にも役立ってくれます。室内でカビが繁殖すると、空気中に胞子が浮遊することになり、アレルギーや気管支系の病気に発展する恐れがあります。窓部分の断熱性を高め、結露の発生を抑制できるトリプルガラスは、この問題も防いでくれると期待できるわけです。
さらに、窓部分の防音性も大幅に高めてくれるという効果も期待できます。先程紹介したように、音を遮るためのガラスが単純に3倍になる事や、2カ所の空気層によって効率的に音を吸収してくれるようになるため、外部騒音の侵入を大幅にカットしてくれると期待できます。この他、Low-Eコーティングが施された製品は、紫外線を大幅にカットしてくれるため、室内にいる人や物が日焼けの影響を受けにくくなるという効果が期待できます。
実際に、トリプルガラスを採用した住宅については、エアコンの稼働にかかる空調費用を大幅に削減できたり、外部騒音に悩まされにくい静かで快適な住環境を作れたという効果が実感されています。
トリプルガラスのメリット
それでは、トリプルガラスを採用することで得られるメリットについて、もう少し詳しく解説していきます。トリプルガラスは、新築業界で採用されるケースが増えているのですが、それは以下のようなメリット面が評価されているからです。
メリット1 高い断熱性能
トリプルガラス最大のメリットは、非常に優れた断熱性能を発揮するという点です。断熱目的の窓については、2枚のガラスを使用したペアガラスが有名ですが、トリプルガラスはなんとこのペアガラスと比較しても、約1.5~3倍もの断熱効果が期待できるとされているのです。
窓部分の断熱性能が向上すると、室内の気温が外気温の影響を受けにくくなります。そのため、冬場の暖房や夏場の冷房など、空調効率が非常に高くなり、光熱費削減が実現できるのです。空調効率の改善は、家庭での消費エネルギーの削減にも直結するため、環境配慮の面でも非常に効果的です。
メリット2 防音性能も非常に高い
トリプルガラスは、空気層が2カ所になるという点から、窓部分の防音性能も大幅に高めてくれるという効果が期待できます。都市部でお隣の家との距離が近い、幹線道路に面した住宅など、外部騒音に悩まされがちな立地条件の場合でも、トリプルガラスを採用すれば、静かで快適な環境を構築しやすいという点が大きな魅力になるでしょう。
昨今では、人々の生活空間が近くなっていることで、日常生活上、どうしても生じてしまう生活音が原因で騒音トラブルを抱えてしまうケースが増えています。このような外部騒音の侵入口となりやすいのが窓で、従来の1枚物の単板ガラスの場合、騒音を防ぎきれないという問題があるのです。これが、トリプルガラスは、音を遮る障害物が3倍になる、吸音効果を持つ空気層が2カ所つくられるといったことで、効率的に音を防いでくれるようになります。
メリット3 結露対策もできる
トリプルガラスは、窓部分に生じやすい結露も防いでくれるという点が大きなメリットになります。室内側の窓ガラスが、外気に触れない状態になるため、結露の発生原因である、室内と外気の温度差が生じにくくなります。
窓部分での結露の発生が防げれば、湿気によるカビの発生も防止することができ、そこに住む人の健康被害なども防止してくれます。また、窓周辺に水が発生しなくなるということは、木造住宅にとって、建物の寿命を延ばすことにもつながります。
トリプルガラスのデメリット
上記のようなメリットがある一方、トリプルガラスにも注意しなければならないデメリット面が存在します。ここでは、トリプルガラスを導入する場合の注意点として、代表的なデメリットをご紹介します。
デメリット1 価格が高い
最もわかりやすいデメリットは、その他の製品と比較すると、製品の価格が高くなる点です。高性能な窓ガラスとして有名な、ペアガラスなどと比較しても、トリプルガラスの価格はさらに高くなります。
実際に、一般的な一戸建て住宅について、窓部分をすべてトリプルガラスを採用するとなると、ペアガラスを採用するケースと比較すると、建築費が100万円近く高くなることもあるとされています。
ただ、トリプルガラスは、非常に高い断熱性能を持っているため、国の補助金を活用することで、初期コストを抑えることができます。また、日々の生活にかかる空調コストを削減することができるので、光熱費が安くなる分、中長期的にはお得になる可能性もあります。
デメリット2 重量がある
二つ目のデメリットは、通常の窓ガラスと比較すると、製品の重量が重くなるという点です。トリプルガラスは、ガラスの枚数が増えるわけなので、通常のガラスやペアガラスと比較すると、当然重くなります。
製品の重量が重くなると、取り付け作業が難しくなるという問題に発展し、特に大きな窓をトリプルガラスを採用すると、設置工事に専門の技術と機器が必要になります。当然、施工の難易度が高くなると、工事にかかる費用も割高に設定されるため、新築住宅を建てるためのコストが全体的に上昇する結果になるでしょう。
この他、窓部分の重量が増えるということは、それを支えるための窓枠や建物全体の強度も考慮する必要が出てきます。場合によっては、追加の補強工事が必要になったりするため、その部分からもコスト上昇につながりやすいのです。
デメリット3 フレームの強度が求められる
トリプルガラスは重量があるので、それを支えるためのフレームも強度が求められます。特に、床から天井までの大きな窓になると、フレームの強度が建物の安全性に直接関わってくるので、高い品質のフレームを採用しなくてはならなくなり、この部分のコストもアップするのです。
もちろん、コスト面の問題だけでなく、安全性についてもしっかりとした設計が求められます。フレームの設置方法や固定方法に問題がある場合、住み始めてからガラスが割れてしまうなどの事故が発生する恐れが生じます。トリプルガラスは、高い性能を発揮できる一方で、通常のガラスよりも重いという特徴を持っているため、安全性のことを考えると、しっかりと支えられるフレームの強度などを計算する必要があります。そのため、トリプルガラスの施工実績を豊富にもつ、信頼できる業者に依頼しなければならないのですが、現状、そういった業者がまだ少ないという点が問題になるかもしれません。
まとめ
今回は、新築業界で注目を浴びるようになったトリプルガラスについて、窓にこのガラスを採用することで得られるメリットやデメリットについて解説しました。
記事内でご紹介した通り、窓にトリプルガラスを採用すれば、その部分の断熱性能や防音性能を飛躍的に向上させることができます。近年では、人々の生活空間が近くなっていることを要因に、生活音を原因として騒音トラブルが発生するケースが増えています。そのため、そういった騒音問題を防止するため、窓部分の防音工事の需要が高くなっているのです。リフォーム業界では、内窓を設置して二重窓にするという工事が人気ですが、新築の場合は、窓ガラスそのものの性能に注目することで、窓の利便性を維持したまま断熱性や防音性を高めることができます。
ただ、トリプルガラスは、製品そのものの価格が高いうえ、施工の難易度が高くなるため、窓部分の工事にかかる費用が高くなってしまう点に注意しましょう。現在は、住宅の断熱性を向上させる対策に補助金が給付されるようになっているので、トリプルガラスの採用については、この補助金が活用できる間に実施するのが良いかもしれませんね。リフォームでもトリプルガラスを導入することはできますが、その場合、窓枠事交換する必要があるかもしれないので、通常の二重窓工事よりもコストがかかる可能性が高いと考えておきましょう。