「隣の部屋がうるさい!」と感じた時の対策とは?実際にあった騒音問題とそれを解決するための防音対策について

今回は、過去に実際にあった騒音トラブルと、音の問題を解消するための効果的な防音対策について解説していきます。

騒音トラブルと聞くと、集合住宅で生活している方が近隣住人の楽器の音がうるさくてトラブルになってしまう…、上の階に住んでいる家庭の子供が部屋の中を走り回るので足音に悩まされる…など、常識外れの行動を行う人が近くにいて、その音に悩んでしまう…と言うケースをイメージする方が多いと思います。しかし現在では、こういった明確な騒音源などが無く、誰でも日常生活を進めている時に、出してしまう可能性がある音でご近所さんとトラブルになってしまう可能性があるのです。

これは、マンションなどの集合住宅で生活する人が増えた、戸建ての距離が近づいてきたことに加え、新型コロナウイス問題により人々の在宅時間が長くなってきたことが要因と言われています。コロナ禍以降は、テレワークやリモート学習などが一般化してきており、昼間でも自宅で作業を行っている方が増えていて、今までであればトラブル原因にならなかったような音が問題になるようになっているのです。

この記事では、誰でも巻き込まれてしまう可能性がある騒音トラブル事例と、その解決策をご紹介していきます。

実際にあった騒音トラブルとその対策

それでは、過去に実際にあった騒音トラブルと、音の問題を解消するために行われた防音対策について解説していきましょう。人々の生活空間が近くなってきている現在、本当にちょっとした音が原因でご近所さんとトラブルになってしまう可能性があります。特に、ライフスタイルが異なる人同士が近くに住んでいる場合、普通の生活音などが騒音トラブルの原因となってしまうこともあるのです。

ここでは、過去に存在した騒音トラブルの中でも、多くの方が巻き込まれてしまう可能性があるケースをいくつかご紹介しておきます。

隣人が入れ替わり騒音トラブルが

この事例は、もともと問題なかった音が、お隣の部屋の住人が入れ替わってしまったことで、騒音トラブルが起き始めたというものです。

Aさんが住んでいたマンションは、楽器などの演奏が特に禁止されていない物件で、日中や夕方など常識的な時間帯であれば、趣味の楽器を演奏しても近隣の方とトラブルになるようなことはなかったそうです。

それが、その物件で数年生活をしていると、お隣の方が入れ替わり、それ以降、昼間に楽器の演奏などをしていると、お隣から壁を叩く音が聞こえてくるようになったそうです。Aさんが演奏するのは、ヴァイオリンで、夜間の演奏はさすがに近所迷惑だしと、日中に限って練習を行っていたそうです。お隣の住人に関しては、もともと昼間は仕事か何かで在宅していない方が居住していたそうですが、その方が引っ越し、次に入居したのがリタイヤした老夫婦で、常に在宅していることで、音の問題を抱えるようになったそうです。

Aさんは、楽器の演奏は禁止されていない物件で、昼間に限って演奏するなど、最大限の配慮はしてきたつもりですが、お隣の住人から管理組合に騒音のクレームが入るなど、トラブルにまで発展してしまいました。

実は、分譲マンションなどでは、入居者の入れ替わりによって、今までは全く問題が無かった音が原因で騒音トラブルを抱えてしまうケースが増えています。こういった問題に関してはどのような対策が行えるのでしょうか?

対処について

このケースでは、現地で騒音の調査をしたところ、物件の規約などに違反するほどの音が出ているわけではありませんでした。つまり、Aさんの行為に関しては、何らとがめられるような問題行為ではないという判断が可能です。ただ、Aさんからすれば、楽器を演奏すると、次は怒鳴り込まれるのでは…と恐怖に感じてしまい、楽器の練習ができなくなってしまったと言います。
このような場合、最もオススメなのが、楽器演奏用の防音室を作るという方法です。マンションなど、部屋数に限りがある物件では、一室まるまる防音リフォームをするのが難しい…と言うケースもあるのですが、最近では、楽器メーカーなどが販売しているユニット型防音室を設置することで、近隣住宅に気兼ねなく楽器の練習ができるようになっています。もちろん、演奏する楽器により、必要な遮音性能が変わりますので、防音室を作るコストはお客様によって全く異なると考えておきましょう。それなりの防音性能を確保したい場合、100~350万円程度は想定してください。

テレワークが始まり趣味の楽器演奏が難しくなった

Bさんは、大人になってから楽器に興味を持ち始め、休日にはレッスンに通ったり、友人とアンサンブルを楽しむことを趣味としていました。

そして、楽器の練習はお子様が学校、旦那様が仕事で外出する昼間に自宅で時間を作り行うという生活をしていたそうです。ちなみに、現在新築されるような、家と家の距離が非常に近いといった物件ではないですし、プロの演奏家ほどの力強い音が出るわけではないので、専用の防音室などを用意しなくても楽器の演奏音について、騒音の苦情を言われたこともなかったそうです。

ここまでの状況であれば、非常に理想的だと考えられるのですが、新型コロナ問題が発生して以降、状況が一変してしまいました。と言うのも、新型コロナウイルス問題が発生してからは、学校が休校になったり塾がリモートになったりしていますし、旦那様もテレワークが導入され、昼間も自宅に家族がいる状況に一変してしまったわけです。当然、テレワークやリモート学習中に楽器の演奏をするわけにはいかないので、趣味を諦めざるを得ないのか…となってしまったわけです。

対処について

コロナ問題が発生して以降、こういった家庭内の騒音問題が持ち上がってしまうケースが非常に多くなっています。このご家庭のように、楽器が演奏できなくなった以外にも、家事の音が気になってしまい仕事に集中できない…、逆に、テレワーク中のweb会議の音で家族に迷惑をかけてしまう…と言った家庭内騒音トラブルが急増したわけですね。
そして、上述したケースでは、もともとウォークインクローゼットだった場所を、防音室にリフォームすることで自宅で楽器の演奏ができる環境を作りました。新築時に、大きなクローゼットに憧れて作ったはいいものの、あまり活用していなかったとのことで、この部屋を楽器の演奏に耐えられるような本格的な防音室にリフォームしました。また、テレワークやリモート学習にも活用できるような構造にし、さまざまな用途に利用できる防音室を作ることで、「安くついた!」という印象を持ってもらえました。

築年数が経過した分譲マンションでペットトラブルが

最後は、ペットによる騒音トラブルです。近年では、ペットは生活を共にする家族の一員として迎える方が多くなっており、マンションなどの集合住宅でも『ペット可』が当たり前で、大型犬を部屋の中で飼っている方も多くなっています。

そしてCさんの事例では、もともとペット不可の分譲マンションだったものが、途中から管理規約が変更され、ペットの飼育が認められたことにより問題が発生したそうです。最初は、時代の流れを考えると、ペット可になるのも致し方ないと考え、自分はペットを飼うつもりはなかったものの、マンション内の他のご家庭はかなりの方がペットを飼い始めたそうです。

そして、Cさんなど、ペットを飼っていない住人さんが、他の家庭のペットの鳴き声や足音に悩まされるようになったのです。と言うのも、舞台となった分譲マンションは、それなりの築年数が経過した築古のマンションで、現在の新築マンションと比較すると、窓部分の気密性が低く、壁などの厚みも薄いというような建物です。そのため、他のご家庭から聞こえてくるペットの鳴き声が、想像以上に筒抜けになってしまう上、上の住宅からは、カチャカチャと言った犬の足音が深夜まで続くようになったそうです。もともと静かな環境であった事もあり、余計に今までなかった音が気になるようになり、Cさんは常に音が聞こえているような気分になってしまい、最終的に睡眠障害が出て、弊社に相談してきたという流れです。

対処について

今回のように、築年数が経過した物件が、後からペットの飼育を認めた場合、もともと建物が持っている遮音性能が音を防ぎきれず、騒音問題にまで発展してしまう恐れがあるのです。
そこでCさん宅では、外から侵入してくる音を防ぐために、窓の防音対策と天井の足音対策のため、天井の防音対策に踏み切りました。分譲マンションの場合、窓は共用部になりますので、宅内側にもう一枚窓を設置して、二重窓にすることで、外からの音をシャットアウトするという対策をとっています。そして、天井はカチャカチャを防ぐだけでなく、振動音なども防げるような対策を行い、足音の問題を解消しました。

まとめ

今回は、過去に実際にあった騒音トラブルと、その音の問題を解消するための防音対策について解説してきました。この記事でご紹介したように、人々の生活空間が近くなっているうえに、コロナ禍で在宅時間が急激に伸びていることから、今までは問題のなかった音が原因で騒音トラブルに発展してしまう…と言うことが増加していると言われています。

特に、マンションなどの集合住宅は、人が入れ替わってしまうことで音の問題を抱えてしまうケースも多いようです。と言うのも、音の許容範囲は人によって全く異なりますので、ある人は何も気にならないと感じるような音でも、その音が気になって仕方がない…と感じてしまう人も存在するわけです。したがって、前の住人は認めてくれていたし…などと言ったことは、何の免罪符にもならないと考えておきましょう。

なお、何らかの音の問題を抱えてしまった時には、我々のような防音工事の専門業者にぜひご相談してください。防音工事業者は、楽器の音を防ぐために防音室を作ってくれる業者と言うイメージがあるかもしれませんが、「上の階の足音が気になる」「家の前に公園があるから子供の声がうるさい」など、楽器ではない生活騒音に関する防音対策のご相談も可能です。音の問題を放置してしまうと、ストレスから健康被害にまで発展してしまう恐れもありますので、我慢せずにご相談ください。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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