楽器持ち込みOKのカラオケ店はある?楽器の練習場所として注目されているカラオケBOX

サンテレビ「アサスマ! 」で防音工事の匠が紹介されました!
自宅での楽器の練習は、演奏音で近隣の人に迷惑をかけてしまうことがあり、場合によっては隣人トラブルに発展するリスクが潜んでいます。そのため、自宅で楽器の演奏が必要な方の場合、我々のような専門業者に依頼して楽器用の防音室を作らなければならないとされています。特に昨今では、テレワークなど、在宅で仕事をするという働き方が広く取り入れられるようになったことから、昼間でも楽器の演奏音に対して苦情が出てしまう可能性が高くなっています。
こういった状況もあり、「楽器の練習をしたいのだけど、どこですれば良いの?」ということに困ってしまう方が増えています。そこで、昨今注目されている施設がカラオケボックスです。カラオケボックスは、友人などと歌いに行くための施設というイメージが非常に強いと思いますが、実はカラオケボックスの利用方法も多様化しているとされていて、中には「楽器の練習に使ってください!」と積極的にアピールしている企業も増えてきています。
そこでこの記事では、楽器の練習場所としてカラオケボックスを利用するメリットや、実際にどのような店舗が楽器の持ち込みOKとしているのか、実際にカラオケボックスで楽器の練習をする際の注意点などについて解説します。
楽器の練習でカラオケを利用するメリット
それではまず、自宅に防音室がない…という方が、楽器の練習場所としてカラオケボックスを選ぶ際のメリットについて解説します。
メリット1 騒音トラブルに心配がない
一つ目のメリットは分かりやすいです。防音環境がない人の場合、自宅で楽器の練習をすれば、高確率で隣人との騒音トラブルを抱えてしまうことになるでしょう。楽器の音は、皆さんが考えている以上に大きくて、何の防音対策も行っていない部屋で演奏すれば、隣人に音で迷惑をかけてしまうことになります。
カラオケボックスで楽器の練習を行えば、当然、近隣の方に音で迷惑をかけずに済みます。さらにカラオケボックスは、そもそも大きな音を生じさせることが前提となる施設のため、各部屋にはしっかりと防音対策が施されています。そのため、その中で楽器の音を鳴らしても、周囲の人が迷惑に感じる可能性が低いため、気兼ねなく楽器の練習ができるのです。
メリット2 利用しやすい
自宅以外での楽器の練習場所としては、楽器店などが用意しているスタジオを借りる、河原など音が出せる場所に行くなど、いくつかの方法が考えられます。しかし、それらの方法と比較した場合でも、カラオケボックスが最もメリットがあると言えるのです。
まず、レンタルスタジオとの比較では、部屋のレンタル料金がカラオケの方が安い傾向にある、カラオケの方が店舗数が多いため、気軽に行ける場所にありがちという点があげられます。楽器の練習ができるスタジオは、カラオケのように店舗数もありませんし、利用するためには時間をかけて移動しなければならない可能性があります。また、専門性が高い施設であることから、利用料金の設定が高くなっていがちで、頻繁に利用することができない可能性が高いです。河原などの屋外なら、費用をかけなくても済みますが、悪天候時は利用できない、河原の近くに住んでいる人から苦情が出る可能性がある…など、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
カラオケの場合、誰でも利用しやすい価格設定になっていますし、ドリンクなどが利用料金に含まれている場合がほとんどなので、コストパフォーマンスが非常に良いです。
メリット3 練習したい音源に合わせられる
エレキギターなどの場合、伴奏に合わせて練習することが可能な点も、カラオケボックスならではのメリットです。
昨今では、カラオケボックスの利用方法が多様化していることもあり、カラオケシステムそのものが便利になっています。楽器の練習を推奨している店舗などであれば、バンド練習に特化した設備が整っている部屋が用意されている場合もあるので、自宅に防音室がある方でもカラオケボックスを利用するなんてケースも増えているようです。
楽器の練習ができるカラオケボックスはどこ?
楽器の練習場所としてカラオケボックスの利用を考えた時には「どの店舗が楽器の持ち込みOKなの?」という点が気になると思います。カラオケは、人気が高い娯楽施設であることから、さまざまな企業が店舗展開を行っています。
ただ、店舗によって特色がかなり異なり、中には「カラオケの利用以外はお断り」となっている場合もあるのです。ここでは、カラオケの店舗ごとに楽器の取り扱いをご紹介します。
楽器の練習を推奨している店舗
まずは、積極的に楽器練習を推奨しているカラオケボックスをピックアップしてみます。以下で紹介する店舗は、楽器を持ち込んで練習しても何の問題もないと思います。
- ・コート・ダジュール
コート・ダジュールは、カラオケ以外の利用を広く推奨している店舗です。公式サイトでも、スポーツ観戦やママ友会、会議などのビジネス利用など、さまざまな目的で利用してほしいとしています。楽器の演奏についても、「周りを気にせず歌や楽器・ダンスの練習が安心して出来ます」と公式サイトに記載しているなど、積極的に推奨していることがうかがえます。 - ・カラオケレインボー
カラオケレインボーは、「スタジオルーム」が用意されていて、これを利用すればギター・ベース・ドラム・キーボードを貸してもらうことができますし、ミキサーやアンプが設置されていることから、音楽スタジオのように利用することも可能です。スタジオルームは、スタンダードルームと同じ利用料金で使用できる点も嬉しいポイントです。 - ・カラオケJOYSOUND(直営店)
カラオケJOYSOUND直営店も、楽器の練習を公式サイトで推奨している店舗の一つです。カラオケシステムのJOYSOUNDには、「楽器カラオケ」という機種も用意されており、ギターの練習には最適なシステムになっています。
上記の店舗は、楽器演奏を目的とした利用も推奨しています。ただ、「他のお客様の迷惑に繋がる行為はご遠慮願います。」といった注意書きはどのカラオケボックスにも記載されているので、余りに大きな音を出して他の部屋に迷惑をかけないようにするという点は注意しましょう。また、カラオケボックスは、店舗ごとにルールが多少異なる場合があるので、楽器の持ち込みを検討している場合、事前に連絡して確認するのがおすすめです。
楽器の持ち込みをOKとしている店舗
次は、楽器の練習を積極的に推奨していると公表まではしていないものの、持ち込みが可能とされている店舗です。
- ・まねきねこ
招き猫は、一部の店舗で楽器の貸し出しサービスなども行っているように、楽器の練習は認めてもらえます。公式サイトでも「カラオケ利用の際と同等の音量であれば楽器の練習でのご使用は問題ございません。」としています。ただ、店舗の防音状況などによって楽器の練習利用ができないケースもあるようなので、事前に確認しましょう。 - ・ジャンカラ
ジャンボカラオケ広場も、楽器の持ち込み、演奏を認めてくれます。公式サイト内でも「持ち込み・演奏は可能です。」としています。ただし、「他のお客様からのご指摘やご迷惑になる音量であった場合、ご利用途中でお断りすることがあります」という記載もあるので、音量には注意する必要があります。 - ・カラオケの鉄人
カラオケの鉄人は、周囲の部屋に迷惑にならない程度の音量なら演奏も可能としています。しかし、「店舗・時間・曜日により、混雑が予想される日は楽器音等が他お客様へのご迷惑となる可能性がございますので、ご入室いただけない場合があります。」としているように、積極的に楽器の練習を推奨しているわけではないようです。入室前にフロントで確認し、その日の状況によって対応が変わる可能性があるため、普段使いはしにくいですね。
このように、楽器の練習は積極的に推奨はしていないものの、周囲の部屋に迷惑にならない程度の音量なら楽器の演奏も可能としている店も多いです。
なお、昨今のカラオケボックスでは、事前に店舗に確認する必要があるものの、大音量による楽器の演奏でない限り認めてもらえる可能性が高くなっています。カラオケボックスは、「カラオケを楽しむ」以外の利用でも認めるようになっていて、楽器の練習もその中に含まれているのです。実際に、過去には「カラオケ以外での使用はお断りさせていただきます」としていた店舗でも、「周囲の部屋に迷惑をかけないなら楽器の練習も認める」という方向に変わっています。
つまり、事前に連絡して確認さえすれば、どのカラオケボックスでも楽器練習は可能と考えても良いと思います。なお、休日前など、お店が混雑するような日は避けた方が良いです。
楽器練習でカラオケボックスを利用する際の注意点
それでは最後に、楽器の練習場所としてカラオケボックスを利用しようと考えている方が注意しておきたいポイントについていくつかご紹介しておきます。
「楽器の持ち込みがOKか?」必ず事前に確認する
一つ目のポイントは、楽器の持ち込み、演奏が可能か、事前に電話などで確認するという点です。
上でもご紹介していますが、カラオケボックスは、同系列の店舗の場合でも、防音の状況や周辺環境に差が生じるため、店舗によってルールが異なるケースがあるのです。例えば、積極的に楽器の練習を推奨しているとされるカラオケボックスでも、特定の店舗だけは楽器の練習が認められない…なんてケースも考えられます。他にも、楽器の練習可能な部屋が決まっていて、既に利用している人がいれば、突然言っても断られてしまう可能性があるでしょう。
カラオケボックスは、そもそも楽器の練習を目的に作られた施設ではないため、いつ行っても必ず利用できるとは限らない点に注意が必要です。
周囲の部屋に配慮しなければならない
二つ目のポイントは、周囲の部屋に迷惑をかけないように楽器の演奏を行うという点です。
上述しているように、楽器の練習を認めている店舗でも「周囲の部屋から苦情が入れば、楽器の演奏を中止してもらいます」などと条件を付けています。カラオケボックスは、あくまでもカラオケを楽しむための設備なので、金管楽器など、特に大きな音が生じる楽器の場合、苦情が出てしまう可能性があります。
また、カラオケボックスの防音は、楽器演奏を対象に計画されていないことから、歌声よりも演奏音が漏れやすくなってしまい、そこまで大きな音を出しているつもりはない…という状況でも、苦情が出る可能性があります。消音器などを設置可能な楽器の場合、消音器も併用する、他の客が少ない時間帯に足を運ぶなど、工夫が必要です。
アコギなどは練習場所として不向き
カラオケボックスは、各部屋に防音対策が施されているものの、建物内部への音漏れはそこまで高い性能はありません。そのため、楽器の練習を行っている際には、他の部屋の歌声などが入ってきてしまうのです。
この際、ある程度大きな音が出る楽器の場合なら、周囲の音に負けずに自分の音を聞き取りながら練習することが可能です。しかし、アコギなど、音が比較的消えやすい楽器の場合、周りの音に負けて自分の音が聞こえない可能性が高いのです。
指の動きだけ確認したいなど、音をあまり聞かなくても良い人ならいいのですが、楽器の上達は自分を演奏音を聞きながら行うことが大切とされているので、その点は注意が必要です。
まとめ
今回は、楽器の練習場所で困っている方に向け、カラオケボックスは楽器演奏が可能なのかについて解説しました。
記事内でご紹介したように、昨今のカラオケボックスは、利用可能な範囲をかなり拡大していて、中には音楽とは全く関係のない利用方法を推奨している店舗などもあるのです。カラオケボックスは、各部屋に高度な防音対策画施されているため、部屋内での会話が外に漏れる心配が少なく、会社の会議やママ友会などの利用にも適しているとされているのです。
そして、多くのカラオケボックスは、楽器の練習場所として部屋を貸出ししているので、事前に確認する必要はあるものの、カラオケボックスは楽器の練習場所として非常におすすめできると言えます。利用料金も、音楽スタジオを借りる場合と比較すると、かなり低コストですし、フリータイムで入店すれば、木が住むまで楽器の練習を楽しむことができます。
なお、スタジオ利用よりは低コストとはいえ、移動にかかる交通費なども考えると、それなりのお金が必要になります。自宅に防音室を用意しないのは、多額のコストがかかるから…という理由だと思います。しかし、頻繁に楽器の練習をしなければならない人の場合、中長期的に考えると、カラオケボックスを利用するよりも防音室を作った方が安くつくはずです。カラオケボックスの場合、楽器の練習の度に数千円のお金が必要になるので、数年間通えば、防音室を作れるだけの費用になるかもしれません。