アパートの騒音トラブルは意外にも浴室が原因になっていることが多い!防音のポイントをご紹介

マンションやアパートなど、集合住宅に住んでいる方の多くは、他の部屋との生活空間が非常に近くなることもあり、普段から隣人の迷惑にならないように騒音について注意しながら生活しているのではないでしょうか?

日常生活を送るうえで生じる騒音にもさまざまな音がありますが、意外な盲点となってしまうのが浴室から生じる騒音です。一般的には、浴室は家の中で最も音が漏れにくい場所と考えられていて、入浴中に歌を歌ってしまう方も多いように、「多少の音であれば騒音の問題には発展しない」というイメージが強いです。

しかし実は、集合住宅で起きる騒音トラブルに関しては、浴室に関する物が意外に多く、基本的なマナーや防音対策をおさえておかなければ、隣人から苦情が出てしまう…なんてことも多いのです。そこでこの記事では、浴室がアパートなどの騒音トラブルの原因にならないようにするための注意点をご紹介します。

浴室で音の問題になりがちな行動とは?

それではまず、一般的には騒音問題の原因にはなりにくいと考えられている浴室について、入浴時に発生しやすい音の種類や、音が発生する行動を解説します。以下のような行動をしている場合、浴室が原因となり、隣人と騒音トラブルを抱える危険性があります。

入浴時に発生する音

それではまず、皆さんが入浴する際に発生する音で、隣人との騒音トラブルの原因になってしまうかもしれないものをご紹介します。以下のような何でもない音が原因で騒音トラブルに発展することがあるので注意しましょう。

  • シャワーの音
    入浴時に生じる代表的な音が「シャワーの音」です。勢いの強いシャワーを使用している場合、浴室の床に当たる音が大きくなりがちで、階下で響いてしまっている可能性があります。
  • 排水口の水が流れる音
    集合住宅の思わぬ騒音トラブルでは、浴室やトイレの排水音が原因となっているケースがあります。排水が配管を通る時には、振動音が生じるため、配管から隣接する部屋に伝わってしまいます。
  • 人の声
    入浴時の音の問題では、人の声が原因になるケースが増えています。例えば、入浴時に鼻歌を歌うなんて方の場合、歌声が響いて隣人に迷惑をかける可能性があるのです。さらに最近では、浴室に携帯電話を持ち込み通話をする方などもいて、その際の声が近隣の方に迷惑をかけるケースがあるのです。
  • 給湯器の稼働音
    入浴時には、給湯器が稼働します。そして、給湯器は着火の際にカチカチと言った独特の音が鳴りますし、お湯を作るための音が生じるなど、物理的な音が出るのです。早朝や深夜などに入浴する場合、この音が問題になることがあります。

入浴時には、上記のような音が生じます。そして、この音を原因に騒音トラブルに発展するケースがあるのです。

入浴中に大きな音を発生させる行動とは?

入浴中に騒音トラブルになるような大きな音が生じるのは、音を発生させている方が問題行動をとっているケースがほとんどです。近隣の方に音で迷惑をかけないようにするには、以下のような行動を控えるようにしましょう。

  • 扉の開閉に注意
    これは、浴室に限りませんが、勢いよくドアの開閉をすると、開閉音が他の部屋にまで伝わってしまう可能性があります。ドアの開閉については、無意識に強くしている方がいますので、音が生じないようゆっくり閉めるということを意識しておくと良いでしょう。
  • イスを引く音に注意
    浴室に限らず、イスを引く音は階下に響いて騒音トラブルの原因となります。天井防音の依頼では、足音やイスを引くときにギィーという音に悩んでいるケースがほとんどです。浴室の場合、足音に関する問題が生じるケースは少ないですが、ついイスを引きずってしまうという行動をしている方が多いので注意しましょう。
  • 浴室で歌う
    入浴中につい鼻歌を口ずさむという方は多いのではないでしょうか?中には、大きな声で好きな歌を歌うといった方もいますが、早朝や深夜に入浴する際は、周囲が静かな分、歌声が隣接する部屋にまで響いてしまうことがあるのです。騒音トラブルを避けるには、浴室で歌わないようにするのが良いでしょう。歌う場合でも小さな声で口ずさむ程度にしましょう。
  • 入浴中に通話する
    入浴時間が長い方の中には、お風呂の中で友人などと通話をするという方も多いです。ただ、携帯電話で通話する際の声は、面と向かって話す時よりも大きくなりがちで、早朝や深夜の入浴の場合、隣人の迷惑になる可能性があります。したがって、入浴中に通話をするという方は、迷惑にならない時間に入浴するようにしましょう。

上記のような行動を浴室内でする場合、騒音トラブルの可能性があるので注意しなければいけません。

騒音トラブルを防ぐための入浴のマナーについて

それでは次に、入浴が原因で隣人との騒音トラブルを抱えないようにするため、皆さんがおさえておきたいお風呂のマナーについて解説します。皆さんは、普段お風呂に入る時間は決めているでしょうか?

当然、人によって生活リズムは異なりますし、お風呂に入る時間はまちまちだと思います。ただ、集合住宅に住んでいる方が、入浴時の音で隣人に迷惑をかけないようにするためには、早朝や深夜の入浴は避けるというのがマナーとされています。

上述したように、入浴時には、他人が騒音に感じる大きな音が生じる可能性があります。もちろん、楽器の演奏音やカラオケの音などと比較すれば、たいして大きな音量ではないため、日中や夕方など環境騒音がそれなりにある時間帯ならば他の住人に迷惑をかける心配は少ないです。しかし、周囲が静かになる深夜や早朝となると、入浴時の音が目立ってしまい、隣人が迷惑に感じてしまうことがあるのです。
したがって、一般的には、お風呂に入る時間は他の住人に迷惑がかからないよう、24時までに済ませるのが良いとされています。ただ、ファミリータイプの集合住宅などの場合、もう少し早く就寝するご家庭も多いですし、夜は22時ぐらいまでに入浴を済ませる、朝は7時頃までは入浴を避けるといった気遣いが必要かもしれません。お風呂の音は、建物構造によって、想像以上に響いてしまうことがありますので、他人に迷惑をかける可能性がある時間帯の入浴は避けましょう。

早朝や夜遅くに入浴をせざるを得ない場合の注意点

上述したように、入浴時の音は、建物構造によって想像以上に響いてしまうことがあるため、早朝や深夜の入浴を避けるのがマナーとされています。ただ、仕事の関係などで、どうしても早朝や深夜に入浴しなければならないという方もいるはずです。

このような方の場合、お風呂の騒音でトラブルにならないようにするには、以下のような事に気を付けると良いでしょう。

  • シャワーは短めにする
    早朝や深夜にお風呂に入る場合、シャワーの時間を少なくするという工夫がおすすめです。シャワーの音は、意外と響いてしまいますし、排水音や給湯器の稼働音が長時間生じることになるため、意外な騒音トラブルの原因となるのです。
  • 蛇口はゆっくり閉める
    シャワーなどを止める蛇口については、ゆっくりと丁寧に閉めるようにしましょう。実は、蛇口を急に閉め、早く水を停めると、配管内で衝撃音が発生することがあるのです。この衝撃音は、水道管内の圧力によって発生するもので、築年数が経過した古い建物の場合、特に音が大きくなる傾向があります。
  • 歌わない、通話しない
    深夜や早朝の入浴は、周囲が静かな分、音が目立ってしまいます。このような状況で、鼻歌を歌う、友人と通話するなどと言った行為を行うと、声が近隣まで伝わってしまい、トラブルの原因になる可能性があります。日中は特に問題になりませんが、深夜などの入浴時は控えるようにしましょう。
  • 浴槽のお湯を抜かない
    深夜や早朝の入浴では、お風呂を出る際に浴槽のお湯を抜く人が多いのですが、これが騒音トラブルの原因になりやすいです。上でも紹介しましたが、排水音は集合住宅全体に響いてしまう可能性があり、周囲が静かな深夜などに排水すると、非常に迷惑な音になってしまうのです。特に、浴槽のお湯を抜く場合は、長時間排水音が発生し続けますので、どうしても気になってしまうという方が多いです。

お風呂に入る時間は、なるべく他の住人が起きていて活動的な時間帯が望ましいです。特に、浴槽のお湯を抜くといった行為は、広範囲に音で影響を与える可能性があるため注意が必要です。

※浴槽に長時間お湯を残す場合、浴室内の湿気が高くなり、カビが繁殖する恐れがあります。したがって、定期的なお掃除やカビ予防などを欠かさないようにしましょう。

浴室の防音対策はどうすれば良い?

ここまでの解説で、アパートなどの騒音トラブルでは、浴室が意外な盲点になってしまうということが分かっていただけたと思います。入浴が原因となる騒音に関しては、常識的な時間帯にお風呂に入る、入浴時に大きな音が生じる行動を控えるといった対策をすることで、隣人とトラブルになる可能性を低くすることは可能です。ただ、入浴時はつい気を抜いてしまう方が多く、無意識で大きな音を生じさせてしまうケースが多いのです。

そこで、入浴が原因となる騒音問題を防ぐためには、浴室の防音対策を検討すると良いです。浴室の防音対策では、以下のような方法が考えられます。

  • 床にマットを敷く
    ホームセンターなどに行けば、浴室用のマットが販売されています。浴室用のマットは、足音やイスを引きずる音を始めとして、シャワーが床に当たった際の音なども軽減してくれます。浴室の床面で生じる音の問題を軽減するには非常に有効なアイテムですが、マットの下に汚れが溜まる、カビが繁殖しやすいなどの問題があるのでお掃除は欠かさないようにしましょう。
  • シャワーの水圧を調整する
    シャワーの水圧を調整することができれば、床や壁に当たる時の音を軽減することが可能です。単純に水量を調整することで水圧を落とすことも可能ですが、シャワーの爽快感などは維持したいという場合、静音タイプのシャワーヘッドに交換するなど、専用のアイテムを用意すると良いでしょう。
  • 窓の防音対策をする
    浴室に窓が設置されている場合、窓部分からの音漏れ対策が必要です。具体的には、窓に防音シートを貼る、隙間テープで隙間を塞ぐといった方法が良いでしょう。浴室で生じる騒音に関しては、意図的に大声をあげるといった場合以外、本格的な防音工事まで必要になることはありません。ホームセンターやネット通販で手に入る防音対策アイテムを使用すると良いでしょう。
  • ドアの防音対策をする
    ドア部分の防音対策では、消音テープと呼ばれるアイテムを利用して、開閉時の衝撃音を防ぐと良いでしょう。上述したように、音が生じないようにゆっくりとドアを閉じれば良いのですが、無意識で力強く閉めてしまう人もいるのです。そういった方の場合、ドアに消音テープを貼り、開閉時の音が出なくなるようにすると良いでしょう。

浴室の防音対策は、上記のような方法で可能です。なお、防音工事の専門業者に相談すれば、リフォームにより高い防音環境を作り出すことが可能です。ただ、浴室から生じる騒音に関しては、本格的な防音工事が必要になるほどの大きな音ではないため、コストパフォーマンスを考えると、自分でできる簡易的な対策を施すのがおすすめです。

まとめ

今回は、アパートなど集合住宅の騒音トラブルで、意外な原因となってしまうことがある浴室の防音について解説しました。

集合住宅での騒音トラブルと聞くと、上下階に住む住人同士が足音でトラブルになる、隣同士の住人がTVの音量でトラブルになるなどをイメージする方が多いです。最近では、ペットを室内で飼育する方も増えていますし、ペット騒音によるトラブルをイメージする方もいるかもしれませんね。

しかし実は、集合住宅での騒音トラブルでは、記事内で紹介した浴室で発生する音が原因となる場合もあるのです。入浴時に生じる音は、そこまで大きな音に感じませんし、他人に迷惑をかけている認識を持つ方は皆無だと思います。しかし、入浴時の騒音は意外に広範囲に影響を与える場合があるので注意しましょう。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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