ピアノやカラオケ用の防音室が欲しいなら、防音工事の前にショールームを見学すべき?

今回は、ピアノやトランペットなどの楽器用防音室、カラオケやホームシアターなどの在宅時間を充実させるための防音室を自宅に作りたいと考えている方に向け、防音工事の契約をする前に、防音室のショールームを確認したほうが良いのかについて解説していきます。

今まで一度も防音室工事の経験が無い方であれば、自宅のリフォーム工事を行うだけなのに「なぜショールームに足を運ぶ必要があるの?」と言った疑問を持つかもしれませんね。これについて、防音工事は、出来上がる部屋のデザイン性が重要なのではなく、問題となっている音をどれだけ防げるのかがポイントになるからです。部屋のデザインなどは、目で確認することができますし、仕上がりのイメージ図を作ってもらうことで、誰でも最終的に出来上がる部屋を確認することが可能です。しかし、防音工事による防音性能については、目に見えない音の対策となるので、工事の前に具体的なイメージを感じることが非常に難しいです。
そのため、我々のような防音工事業者は、お客様が防音室がどういったものなのかを体験できるショールームを作っていて、工事の前にどのような音をどこまで小さくするのか確認してもらうことができる体制を作っています。逆に言えば、防音室のショールームを持っていない業者については、本当に防音工事の技術を持っているのか少し不安だと思います。

防音工事は、その他の住宅リフォームとは異なり、体験したことが無い人が多いことから、完成した防音室のイメージができない…という方が非常に多いです。それなのに、一般的なリフォーム工事よりも割高な工事費になるので、本格的な防音室を求めている方は、事前にショールームを見学しておくのがオススメです。
この記事では、防音工事業界特有の、防音室のショールーム事情について解説します。

防音室ショールームの種類について

一口に防音室のショールームと言っても、いくつかの種類が存在します。ここでは、防音室のショールームとして見学できる主なパターンを3つご紹介します。

楽器店が用意している防音ショールーム

一つ目は、大手楽器店が運営している防音室のショールームです。そもそも防音室は、我々のような専門業者がリフォーム工事で作るもの以外にも、ヤマハさんやカワイさんのような楽器メーカーが販売するユニット型防音室と呼ばれるものがあるのです。
ユニット型防音室は、防音性能をもったプレハブ小屋のような物で、既製品の防音室を購入し、部屋の片隅に設置することで防音環境を実現します。専門業者がリフォーム工事をすることで作る防音室と比較すると、低コスト、短工期で防音室が実現できる点がメリットです。

そして、こういったユニット型防音室は、ヤマハさんやカワイさんの楽器を取り扱う楽器店も販売していて、大手楽器店になると、いくつかのユニット型防音室を設置したショールームを用意しています。もちろん、複数のユニット型防音室を設置できるだけのスペースが必要になりますので、楽器屋さんならどこにでもあるわけではありません。ヤマハさんやカワイさんの公式サイトなどで、ショールームを一覧で紹介しているページがあるので、自宅に近くにあれば、足を運んでみてはいかがでしょう。

> ヤマハ「アビテックス」ショールーム一覧(大阪府)

防音工事業者が用意しているショールーム

二つ目の選択肢は、防音工事の匠のような専門業者が、お客様に防音室の体験をしてもらうために用意する防音ショールームです。防音工事を専門としている防音工事業者の場合、工事を行うかどうか迷っている、防音室を作るとどうなるのかがイメージできないといったお客様のため、楽器用防音レベルの防音室を作り、そこで防音体験をしてもらうような体制を作っています。

これは、防音工事は、目に見えない音を防ぐためのものですので、実際に防音室の中に入ってみないと「どういった効果があるのか?」「問題となっている音の悩みを解消できるのか?」がイメージできないからです。例えば、防音工事の匠では、日本の住宅の大半を占める木造住宅に防音室を作る場合を想定し、木造2階建ての古民家に防音室のショールームを作っています。防音の体験をするからには、一般のお客様の環境に近い状態のショールームを作らなければ意味がありません。木造は、鉄筋コンクリート造と比較すると、そもそも建物が持っている防音性が低いため、木造の古民家に作った防音室を体験していただければ、お客様に必要な防音性能がズレなく判別することができるようになります。

現在、防音室工事を検討している方がいれば、ぜひ防音工事の匠が作ったショールームに足を運んでみてください。

> 防音工事の匠のショールームはコチラ

近い環境の防音室を見せてもらう

最後は、あなたが考えている防音室について、過去に防音工事業者が行った防音工事で、似た条件の施工実績を見せてもらうというパターンです。この場合、普通に生活をしている他人のお宅の防音室を見せてもらったり、音楽教室などの防音室を見せてもらうという形になります。

もちろん、自分の条件に合う施工実績を業者が持っていたとしても、見学依頼を断られる場合もありますので、この方法は絶対にショールームを確認できるわけではないと考えてください。しかし、防音工事業者の中には、「将来的に、見学希望があった際、ショールームとして利用させてもらう」という条件で、防音工事費を割引する対応などを行っている場合があります。こういった制度を行っている業者の場合、防音室の使用感などについても、実際の利用者のお話を聞けますし、自分もショールームとしての利用を承諾することで防音工事費を節約することができるといったメリットが得られます。

ショールームに足を運ぶメリット

防音工事は、専門性が非常に高いことから、お客様自身がショールームを確認してもあまり意味がないと考えてしまう方も多いです。要は、専門的な工事について、プロに任せた方が良い結果が得られると考えるのだと思います。

ただ、防音工事を契約する前に防音室のショールームを確認しておくことでさまざまなメリットが得られるのも事実です。以下で、ショールームに足を運ぶことで得られるメリットについても解説します。

メリット1 防音室の効果がわかる

一つ目のメリットは、今まで防音室の中に入ったことが無い人が、防音室を作る事で得られる効果を実感できるという点です。防音工事は、音の問題を抱えている方以外は必要としない工事ですので、防音室を作ることでどうなるのかをイメージできない人がほとんどだと思います。

そのため、高い費用がかかる防音工事の実行に迷ってしまう訳です。これが、工事の契約前に実際の防音室の性能を体験することで、納得して業者と契約することができるようになるはずです。また、ショールームの防音性能という比較対象の基準ができますので、あなたが必要とする防音室の性能を具体的に説明することができるようになり、求める性能の防音室を実現できるようになるというメリットも得られます。

メリット2 業者のスキルを確認できる

二つ目のメリットは、防音工事の依頼を検討している業者について、防音工事の知識やスキルを確認できるという点です。

防音工事業者が、お客様のために作ったショールームを確認すれば、その業者がどういった工事を行っていて、どういった防音性能を実現させる事が出来るのかを実体験として確認することができます。防音工事を検討した場合、複数の業者に相見積もりをとると思うのですが、どの業者が防音工事の高いスキルを持っているのかを見積書だけで判断することはできません。そのため、見積価格の安さに注目して工事を依頼する方が多くなり、求めていた防音性能が実現できないという失敗に至るケースが考えられるのです。

防音室のショールームを所持している業者は、それだけ自社の技術やスキルに自信を持っていると言い換えることができます。したがって、防音工事業者を選ぶ際の一つの目安にもなるので、ショールームの見学はオススメです。

メリット3 業者との相性を確認できる

最後は、ショールームの案内をしてもらうことで、防音工事業者の対応力をなどを確認できるため、自分との相性を確認できるという点です。これは、見積り依頼をしたときの対応や現地調査などでも確認できますが、業者側の施設に足を運ぶことになれば、自分の担当者以外のスタッフに会うこともできますので、企業としての対応力まで見れるという意味です。

例えば、ショールームの見学に行った際、業者の施設が散らかっていたり、受付の対応が悪いなどと言った場合、防音工事を依頼して良いのか迷いますよね。高性能な防音室を作ってもらう場合、100万円以上のコストをかけて、一生利用することを想定して工事を行う訳ですので、防音工事業者とは長い付き合いになると考えられます。そのため、営業担当者だけでなく、事務所内勤務のスタッフの対応がしっかりとしていないと、安心して長くお付き合いすることが難しいと言えるでしょう。

ショールームに足を運べば、こういった細かな部分も確認することができるという点が大きなメリットになると思います。

まとめ

今回は、これから自宅に防音室を作ろうと考えている方に向け、防音室のショールームを確認することで得られるメリットなどについて解説しました。防音室のショールーム見学については、「わざわざ時間を作って足を運ぶのは面倒だな…」と感じる方も多く、動画サイトなどで掲載されている防音室の様子を確認することで済ませる方も多くなっています。動画として確認すれば、防音室を作ることでどれほど音が小さくなるのかは分かりますので、「別に実体験する必要はない」と感じてしまうのは致し方ない事でしょう。

しかし、防音室のショールームは、どれだけ音が小さくなるのかを確認するだけでなく、業者の対応力や技術力まで確認することができます。動画で確認できる防音室は、あなたが依頼しようと考えている業者が作ったものかどうかも分かりませんし、最悪の場合、編集で音量などを調節されている可能性まであるでしょう。
ショールームまで足を運べば、そういった心配はなく、実際の防音室の効果を自分で確認することが可能です。そして、その防音室の性能を比較対象の基準として採用でき、あなたの希望をズレなく伝えることができるようになるはずです。

防音室のショールーム体験は、単に防音室の効果を知れるだけではなく、防音室工事に失敗しないための重要な対策にもなりますので、可能な限り見学することをおすすめします!

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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古民家再生ショールーム防音工事の匠はショールームがあります

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鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の建物にショールームがある会社さんが多い中、特に施工後にショールームと性能や音の反響がちがうといったトラブルが戸建てのお客様に多い業界ですが、町家再生事業として難易度の高い防音室を防音性能が最も出にくいとされる木造町家のショールームをご用意いたしました。

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