音の問題を抱えやすい問題行動と、騒音トラブルを防ぐための心構えについて

近年では、マンションなどの集合住宅に限らず、戸建て住宅などでも近隣住民と音に関するトラブルを抱える方が増えていると言われています。集合住宅の場合、各家庭の生活空間が構造体でつながっている、壁一枚、床一枚で隔てているだけで非常に近いなど、音が伝わりやすい環境ですので、ある意味致し方ないと考えられます。しかし、戸建て住宅の場合は、家が独立しているのだし、騒音に悩まされることはないと考える方が多いです。しかし、その油断が原因となり、ご近所さんとの関係が崩れてしまうことも珍しくないようです。

そこでこの記事では、日常生活の中で音に関する問題を抱えてしまいやすい方の特徴や、音に関するトラブルを防止するための心構えと対策についてご紹介します。ちなみに、音の問題を抱えやすい人の特徴については、騒音源になってしまう可能性が高い人にありがちの行動をメインにご紹介します。

騒音問題を抱えやすい人の特徴について

それではまず、日常生活で音の問題を抱えてしまいやすい人の特徴や、騒音源になりがちな人の問題行動についてご紹介します。当たり前の事ですが、人が日常生活を普通に過ごしていれば、さまざまな音が生じてしまいます。例えば、集合住宅などに住んでいれば、部屋の中を歩いているだけで、階下の人が「足音がうるさい!」と感じることもありますし、掃除機や洗濯機など、生活に必須の家電製品を利用するだけでそれなりの騒音が発生してしまいます。こういった生活音に関しては、ある程度お互い様ですので、基本的には気にしないようにする方が多いと思います。

ただ、以下のようなケースでは、音の問題の積み重ねで近隣の方が爆発してしまう…なんてことになりかねません。ここでは、音の問題を抱えやすい人にありがちな特徴をいくつかご紹介しますので、自分の行動を照らし合わせてみましょう。

①周囲に気配りをしない

日常生活で騒音源になってしまいがちな方の特徴は、周囲への気配りを意識しないことです。音の感じ方は人によって異なるという認識が無い人も多く、「自分はうるさいと感じないから、他の人もそうなのだろう」と考えている方も意外に多いようです。例えば、深夜にテレビを大音量で見る、楽器を演奏する、友人と大声で宴会をするなどと言った行為をすれば、近隣の方は騒音に悩まされるということは想像できると思います。

しかし、「自分は気にならない」という考えから、周囲への気配りを忘れて、好き放題大きな音を発生させてしまう方も一定数いるのです。こういった普段の行いを原因として、騒音トラブルに発展するケースは少なくありません。

②ご近所関係を作らない

これは、現在の都市部などでは当たり前の様相になってきています。この記事を読んでいる方の中にも、同じマンションに住んでいる方にエントランスなどでであっても、挨拶すらしないなんて方は多いのではないでしょうか?最近では、自分の隣の部屋にどういった人が住んでいるのかすら知らないなどと言った状況が普通で、地域社会のつながりが希薄になっています。

そして、音の問題はこういった状況がかなり関係していると言われています。というのも、音はその時の気持ちによっても感じ方がかなり異なるもので、例えば知り合いの赤ちゃんの夜泣きであれば「○○さんも大変だな。赤ちゃんは泣くものだし我慢しよう!」と思えるものが、話したこともない知らない人の赤ちゃんの夜泣きは「うるさい!すぐに泣き止ませろ!」と感じてしまうものです。つまり、普段から近隣に住む方との関係を作っておけば、音の問題を抱えにくくすることもできるのです。他にも、深刻な音の悩みに発展する前に、お互いの妥協点を話し合うこともできるようになり、大きなトラブルに発展することを防げる可能性が高いです。

③ルールを守らない

最後は、トラブルを抱えるのが当然と考えられる特徴です。例えば、楽器の演奏が禁止されているマンションなどで隠れて演奏をする、楽器演奏の時間が決められているのにその時間以外に演奏を行うといったパターンです。

このケースに関しては、騒音主側が一方的に悪い場合が多いので、クレームを入れられても致し方ないでしょう。

騒音問題を抱えないためのポイント

それでは、日常生活で音の問題を抱えないようにするためのポイントについて解説していきます。近年では、ちょっとした生活音が原因となり、暴行事件にまで発展してしまうようなケースも増えていますので、余計なトラブルを避けるためにも、基本的な部分から押さえておくと良いでしょう。

①挨拶をしておく

一つ目のポイントは、近隣住民と良好な関係を作るための対策です。上述したように、音は「誰が出しているのか?」によって受け取り方がかなり変わってしまうものです。したがって、余計なトラブルを抱えないようにしたいのであれば、近隣住民とは可能な限り良好な関係を作っておくのがオススメです。

例えば、引っ越してきたときには、近隣に住む方に挨拶をするだけでかなり印象が違います。マンションであれば、隣接する住戸と上下階の住戸に挨拶すると良いでしょう。戸建ての場合も隣接する家は必ず挨拶に行っておくのがオススメです。そして、自宅で楽器の演奏を行う、動画配信などをしているという場合、近隣に音による迷惑を掛けてしまう可能性があるので、事前に伝えておくと良いでしょう。もちろん、防音工事などの対策を行うとしても、完全に音漏れを防げないケースもあるので、演奏の時間帯などのルールを決めておくのもオススメです。

マンション暮らしの場合、頻繁に人が入れ替わることもあるので、「わざわざ挨拶なんて…」と考える方も多いですが、これを行っているだけで、あなたの印象は全く変わるはずです。

②時間帯を配慮するなど、近隣への気配りをする

楽器可の物件などでも、演奏可能時間が決められているケースが多いです。このような場合、そういったルールは必ず守るようにしてください。自分が良ければ構わないといった考え方をしていてはトラブルを引き寄せてしまうでしょう。

また、楽器の演奏などではなくても、音を発生させるような行為は近隣に配慮しなければいけません。例えば、TVや映画を鑑賞する時には、大きな音量で楽しみたいと考える人でも、夜間は迷惑になるので音量を抑えましょう。他にも、深夜にお風呂に入るといった生活習慣は、排水音による騒音トラブルの可能性があるので、変更できるようなら変えるのがオススメです。

③クレームへの対処

万一、音に関するクレームが入ってきたときには、物件のルールなどを確認してみましょう。例えば、楽器禁止の物件で練習を行いクレームが来た…ペット禁止なのにペットを飼っていた…と言う場合、反論することはできませんので、引っ越しなどを検討するしかないでしょう。また、楽器が演奏可能な場合でも、演奏する時間帯や音量が度を越えていたためのクレームの場合は、素直に謝罪し今後のルールなどを話し合うと良いでしょう。

ただ、音の問題は難しいもので、自分はルールを守っているのに、相手の感情でクレームを入れられてしまうケースもあります。この場合は、管理会社などに相談し対応してもらうのがオススメです。自分で強固な対応をしてしまうと、余計なトラブルに発展する恐れがあります。

まとめ

今回は、騒音源になってしまう方にありがちな問題行動をご紹介しました。近年では、楽器の演奏などを目的とした本格的な防音室工事だけでなく、日常生活の中に存在する生活騒音の対策のための防音工事の依頼が急増しています。例えば、お隣の家が深夜でも大音量でTVを見るため、うるさくて眠れない…から壁や窓の防音対策をしたいのですがと言った相談が増えています。

こういった生活音に関する騒音問題は、我々のような防音工事業者に相談することで対処は可能ですが。ただ、建物の構造がしっかりしているのであれば、お互いが迷惑を掛けないように少しの配慮をするだけでコストをかけることなく、騒音問題を抑えることが可能です。

現在、近隣からの騒音に悩んでいるという方は、隣人の行動に怒りを感じるかもしれませんが、実はあなたも騒音源になっている可能性は捨てきれません。まずは、この記事でご紹介したように行動をしていないか、普段の行動を思い返してみてはいかがでしょうか?

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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