外からの音がうるさくて眠れない!外部騒音が気になった時の防音対策をご紹介します

人々のライフスタイルが多様化している現在では、近隣住民との生活時間の違いなどから「外からの音がうるさくて眠れない…」という悩みを抱える方が増えていると言われています。例えば、幹線道路沿いや線路沿いの住宅であれば、夜間の大型車の通行や列車の音などで目が覚めてしまう…と言った問題を抱える人は多いです。また最近では、携帯電話で離れた場所といつでも通話することができることから、夜中まで話し声が聞こえてきてうるさくて眠れない…なんてことも少なくないようです。

そこでこの記事では、外部騒音が気になって眠れないという方に向け、どういった対策を行えば就寝に適した静かな環境を作ることができるのかを解説したいと思います。

外からの音に有効な防音対策とは

それでは、外からの音がうるさくて眠れない…という方に向け、どのような防音対策が有効なのかを解説していきます。なお、一口に外部騒音と言っても、以下のようにさまざまな音が存在します。

  • 1.電車や車などが通った際の音
  • 2.人の話し声やペットの鳴き声
  • 3.近隣住民が生じさせる騒音

このように、外部騒音にもいろいろな騒音源が存在します。そして、音には空気の振動で伝わる空気伝搬音と、構造物などの物体を振動させて伝わる固体伝搬音の二つが存在しており、それぞれ適切な防音対策が異なるのです。(両方が混ざったものもあります)

ここでは、静かに就寝することができる環境を作るための対策についていくつかの手段を解説します。

壁への防音

一つ目は、住宅の壁の防音対策です。家の壁は、どちらかというと家の中に住む人のプライバシーを守る事やセキュリティ目的に存在すると考えられがちですが、外からの音を防ぐことも大きな目的です。特に、近年建てられる住宅は、高気密・高断熱がキーワードになっていて、壁の防音性は非常に高くなっています。

ただ、住宅の壁にはエアコンの配管穴や24時間換気システムの換気口など、わざと穴を開けられることが多く、そこから外部騒音が侵入します。したがって、外部騒音が気になって眠れない…なんて場合は、壁に存在する隙間や穴を埋めてあげるという対策が効果的です。特に、人の話し声やペットの鳴き声など、空気音が問題になっている場合、ホームセンターなどで販売されている防音グッズを利用することで、簡単に防音することも可能です。

「人の話し声」「ペットの鳴き声」「近隣住民からの騒音」が原因で、うるさくて眠れない…と悩んでいる場合、壁の隙間を埋める対策を試してみましょう。ただ、音の大きさによっては、隙間を埋めるだけでは解決できない場合もありますので、この場合は、壁に防音パネルを設置するといった対策を行うか、専門業者に壁の防音工事を依頼するのがおすすめです。

天井への防音

「外部騒音で眠れない…」という方の中には、上の階に住む人の足音やペットの足音などで悩むケースも少なくないようです。この場合、天井に防音対策を施す必要があります。

ただ、天井の防音対策については、空気音か固体音かでその難易度が大きく変わります。例えば、上階からペットの鳴き声が聞こえる、テレビの音が聞こえるなど、空気音が眠りの妨げになっている場合、壁と同じく天井に防音パネルや防音シートを設置することで音の伝わりを軽減する事が可能です。しかし、人やペットの足音、子供などが飛び跳ねた時のドスンと言った衝撃音が眠りの妨げになっている場合、防音シートなどを設置してもほとんど効果を得ることはできません。

衝撃音など、振動を伴う固体音の対策は、天井を二重にして振動そのものの伝わりを防ぐ必要がありますので、個人の方で対策を施すことは不可能だと考えた方が良いです。したがって、この場合は、専門業者に防音工事を依頼しましょう。

窓への防音

住宅への外部騒音の侵入は、窓が原因となるケースが非常に多いです。窓は、壁と比較すると、非常に薄い素材なため、そもそもの防音性能が低いです。最近では、防音仕様の窓ガラスが販売されていますが、そうでない通常のガラスを採用した窓は、高い防音効果を持ち合わせていません。また、住人さんの利便性を考えて、窓は閉めていても開閉がスムーズにできるよう、レール部分に隙間が生じる構造になっています。

こういったことから、窓は外部騒音の侵入口となり、うるさくて眠れないという方は、この部分の防音対策が必要になるのです。窓の防音対策については、以下のようにいくつかの手法が存在します。

  • ・隙間テープでレール部分の隙間を埋める
  • ・窓に防音フィルムを張り付ける
  • ・防音カーテンを設置する
  • ・窓ガラスを防音ガラスに交換する
  • ・二重窓にする

上記のように、窓の防音対策は、いくつかの手法が存在します。隙間テープや防音カーテンは、住人さん自身で対策を施すことが可能ですが、簡単な対策な分、その効果は低いです。窓部分にも高い防音性を求めているという場合は、専門業者に依頼して、二重窓工事を施すのが最もオススメです。二重窓工事を施せば、窓部分の断熱性が高くなる、結露対策になるなど、副次効果も得られるのでオススメです。

その他の防音対策

上記以外にも、簡単に防音効果を得られる方法として、家具の配置を変更するという方法があります。例えば、隣家からの騒音に悩んでいる方の場合、隣家との境界壁側にタンスなどの大型家具を配置し、反対側にベッドを設置することで、就寝時に騒音が気にならなくなる可能性があります。タンスなどの大型家具が防音材として働いてくれますし、騒音源から距離を取ることで音の伝わりを減らすことが可能なのです。なお、境界壁側に設置する家具については、衣服を仕舞うタンスやクローゼットがおすすめです。これは、家具が遮音材として働いてくれるだけでなく、中の衣服が吸音材として働いてくれるからです。

賃貸住宅に住んでいる方の場合、壁の防音工事や天井を二重にする工事、二重窓工事など、部屋そのものに手を加えるリフォームを認めてもらえない可能性が高いです。この場合は、部屋を傷つけない方法で対策を施す必要があるため、簡易的な防音対策を行ったうえで、家具の配置なども検討すると良いでしょう。

外部騒音の防音対策時の注意点

最後は、外の音がうるさくて眠れないという方が、防音対策を行う時におさえておくべき注意点を簡単に解説します。上述したように、外部騒音に悩んだ際には、適切な防音対策を施すことで、静かで睡眠に適した環境を作ることが可能です。ただ、以下の点には注意しましょう。

  • 専門業者に工事を依頼する場合、それなりのコストがかかる
    隙間テープや防音カーテン、防音シートを使って、自分で対策を施す場合、数百円~数万円など、低コストで防音対策を施すことが可能です。しかし、二重窓工事や天井を二重にするなど、専門業者に対策を依頼する場合には、数十万円単位のコストがかかる点に注意しましょう。
  • 簡易的な対策は高い防音効果が得られない
    近年では、ネット通販やホームセンターで、防音対策グッズが販売されていますので、それを購入し、自分で対策を施すことも可能です。ただ、こういった対策は、あくまでも簡易的な防音対策となり、気休め程度の効果しか得られない場合がほとんどです。きちんと、静かで快適に就寝できる環境を作りたいと考える場合、コストをかけてでも専門業者による防音工事を検討しましょう。

まとめ

今回は、外からの音が部屋の侵入してきて、うるさくて眠れないといった悩みを抱えている方に向け、静かで快適に就寝できる環境を構築するための対策をご紹介しました。記事内でもご紹介したように、睡眠を妨げている音の悩みに対して、適切な対策を施す必要があります。

例えば、上階に住む人の足音が気になっているのに、壁や窓に防音対策を施しても何の対策にもなりません。したがって、まずは、あなたが悩んでいる音がどこから聞こえてきているのかを慎重に調査して、必要な対策を施すようにしましょう。

なお、音がどこから侵入しているのかを特定するのは専門業者でも難しいケースがありますので、「どんな対策を施せば良いのか見当もつかない…」という方がいれば、自分で対策を行うのではなく専門業者に相談するのがおすすめです。防音対策は、自分で行った場合も材料費がかかりますし、無駄な時間や手間がかかってしまいます。見当違いな対策を施すことになると、長時間睡眠不足に悩まされるわけですので、健康にも悪いはずです。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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