防音工事は本当に必要なの?後悔しないためにおさえておきたい防音工事の基本

サンテレビ「アサスマ! 」で防音工事の匠が紹介されました!

「お隣さんの生活音が気になる…」「下の階に住む人から騒音の苦情が出た…」なんて悩みを抱えている場合、防音工事は有効な解決策の一つとなります。防音工事と聞くと、楽器演奏のために本格的な防音室を作る工事というイメージがあるのですが、建物の壁や天井、床や窓など、部分的に防音対策を施し、音の出入りを軽減することも可能なのです。

昨今では、マンションなどの集合住宅で生活する人が増えている、戸建てでも家と家の距離が近くなっているなど、人々の生活空間が近づいたことで、ちょっとした生活音を原因としたトラブルが起きやすくなっています。そして、こういった音の悩みを抱えた時の解決策として年々需要が高まっているのが防音工事で、最近では一般のリフォーム会社なども防音工事を請け負うようになっています。

ただ、防音工事についてはいくつかの注意点が存在します。例えば、一般リフォームと比較すると専門性が高い工事となるので、施工内容によってはかなり高額な費用がかかってしまいます。また、昨今では、防音の知識を持たない業者が業界に参入していることで、工事を行ったのに悩みを解決することができない…なんてトラブルも増えているのです。防音工事を検討した時には、自分の悩みに対してどんな施工が適切なのか、きちんと判断してくれる業者に依頼しなければいけません。
そこでこの記事では、防音工事に後悔しないためにも、おさえておきたい基礎知識を解説します。

防音工事のメリット・デメリット

それではまず、防音工事のメリットとデメリットについて簡単にご紹介します。防音工事は、音の悩みを抱えている方が実行する工事で、音の問題を解決することができます。しかし、一般的な住宅リフォームと比較すると、工事にかかる費用が高くなってしまう点に注意しなければいけません。

ここでは、防音工事について、代表的なメリットとデメリットをご紹介します。

防音工事のメリット

まずは防音工事のメリット面からです。防音工事は、以下のようなメリットをもたらせてくれます。

  • 騒音トラブルを防止できる
    一つ目のメリットは、音を出す側、音に悩む側双方にとって、騒音トラブルになることを防いでくれるという点です。防音工事を施せば、音漏れや音の侵入を軽減することができるため、隣人同士の不要なトラブルを防ぐことができるようになります。昨今では、話し声や足音、家電の音など、ちょっとした生活音が原因でトラブルになることもあるのですが、防音工事をしっかりと施せば、音の不安を感じずに生活できるようになります。
  • 静かでリラックスできる生活空間が実現する
    私たちが日常生活を送る際には、さまざまな音が存在しています。故意に大きな音を出していない場合でも、近所の子どもやペットの声が気になる、家の前を通る車の走行音が気になるなど、音に不快感を感じてしまうことは珍しくないですよね。防音工事は、こういった騒音の侵入を防ぐことができるようになるため、静かでリラックスできる生活空間を実現できます。
  • 仕事や学習に集中できる空間を作れる
    コロナ禍以降、テレワークといった新たな働き方が広く受け入れられるようになっています。しかし、日本の住宅は「家で仕事をする」ことが想定されていなかったため、外部騒音や家族が生じさせる音などで仕事に集中できない…なんてことになりやすいです。防音工事は、周囲の音が気にならなくなる部屋を構築できるので、家の中に仕事や学習に集中しやすい場を作れるという点もメリットです。
  • 断熱性の向上で光熱費削減などが期待できる
    防音工事で使用される建材は、防音効果だけでなく断熱性能ももたらせてくれます。つまり、防音工事を行うことで、家の断熱性能まで高めることができるのです。断熱性能が高くなれば、エアコンなどの空調効率が改善され、空調光熱費の削減が期待出来ます。

このように、防音工事は、音に関するさまざまな問題を解消してくれるという点がメリットになります。人々の生活空間が近くなっている現在、音の悩みを抱える方が増えているのですが、そういった問題を解消できるのが防音工事なのです。

防音工事のデメリット

次は防音工事のデメリット面についてです。防音工事は、音の悩みを解消できるなど、非常に大きなメリットがある一方、決して見落とすことができないデメリットがあるのも事実です。防音工事を検討している方は、デメリット面もしっかりと理解したうえで、実行するかどうかを決定しましょう。

  • 安くない費用がかかる
    防音工事最大のデメリットは、費用がかかる点でしょう。どのようなリフォーム工事を行う場合でも、費用がかかることに変わりは有りません。しかし、防音工事は、一般的な住宅リフォームと比較すると、専門性が高いため、割高な費用感となってしまうのです。なお、防音工事の費用は、施工内容によって大きく変わります。部分的な防音工事の場合、数万~十数万円で対策ができることもあるのですが、防音室を作るなど本格的な防音工事を施す場合は100万円以上の費用がかかります。
  • 完全な防音は難しい
    防音工事を行えば「無音になる」と考えているのであれば、それは間違いです。防音工事を行ったとしても、完全に音を遮断できるわけではなく、あくまでも気にならない程度に軽減できる程度で考えておきましょう。そもそも、私たちの周りには、常に何らかの音が存在しています。防音工事は、その音に紛れて気にならなくなるレベルに軽減することが目的の工事なのです。なお、どの程度防音してほしいのかは、事前にしっかりと伝えておかなければ、工事完了後に「音が気になってしまう…」なんてことになりがちです。したがって、自分が求める性能をきちんと把握するためにも、防音工事業者が用意している防音の体験ルームなどに足を運んでおくのがおすすめです。
  • 工事に時間がかかる
    住宅リフォーム工事は、防音工事に限らず、それなりに時間がかかってしまいます。防音室を作るなど、本格的な工事の場合は、2週間から1カ月程度の工期になるのが一般的です。ただ、窓を二重窓にするなど、部分的な工事の場合は数日で工事が完了するケースもあります。防音工事は、宅内工事となるので、日常生活に少なくない影響を与えることになります。したがって、この工事期間の長さはデメリットといえるでしょう。
  • 部屋が狭くなるケースがある
    防音工事の内容によっては、部屋が狭くなる可能性があるので注意が必要です。高い防音性を求める場合、壁や床、天井を二重構造にします。ボックスインボックス工法と呼ばれる工法で、部屋の中にもう一つ部屋を作る感じとなるので、部屋の面積はもちろん天井高なども狭くなるケースがあります。事前に部屋が狭くなることは説明してもらえますが、実際に目で見るまでイメージがしづらいことで、施工後に後悔してしまう人がいるので注意しましょう。

防音工事は、目に見えない音への対策のため、一般の住宅リームよりも難易度が高く、熟練の職人が施工する必要があります。そのため、その専門性の高さや、多くの建材を使用するという特性上、どうしても価格が高くなってしまうというデメリットが存在します。部分的な防音工事であっても、決して安い費用ではないので、本当に防音工事まで必要なのかは慎重に検討しましょう。

防音工事を検討すべき状況とは?

それでは、どのような状況なら防音工事を検討すべきかを考えてみましょう。ここでは、専門業者による防音工事がおすすめできる状況をいくつかご紹介します。

隣人の生活音が気になり、自分で対処ができない場合

特に、マンションなどの集合住宅でありがちなケースです。例えば、上の階に住む人の足音がうるさく感じる、お隣に住む人が深夜まで大きな音量でTVを見ていてその音が気になるなど、隣人間の生活音が悩みの種になることが多いのです。昨今では、戸建てでも生活音を原因としたトラブルが増えていますが、集合住宅の場合、構造物で部屋が繋がっているため、音が伝わりやすいです。

このような音の問題に関しては、管理会社に相談して注意してもらう、ホームセンターなどで防音グッズを購入し自分で対策を施すことも可能ですが、それでは音が軽減できない…なんて場合は、専門業者に防音工事を依頼しましょう。適切な防音工事を施してもらえば、騒音が軽減されるためストレスなく生活ができるようになります。

楽器演奏など、大きな音が出る時の近隣配慮

楽器演奏やホームシアター、自宅カラオケなど、大きな音が生じる行動を行う時には、防音工事が非常に役に立ちます。先ほどから紹介しているように、昨今では、そこまで大きな音が生じるわけではない生活音が原因でトラブルに発展することが増えているのです。これが、楽器の音など、生活音とは比較にならないほどの大きな音になると、ほぼ確実にトラブルに発展しますよね。

したがって、こういった時には、近隣に住む方に配慮するためにも、防音工事を行って、専用の防音室を作るべきです。

家で仕事に集中したい場合

テレワークが導入され、自宅で仕事をすることになった方の中には、仕事に集中できる場所が家にないことが悩みになるケースが多くなっています。コロナ禍以降は、家で仕事ができるよう、防音室付きの物件が販売されるようになっていますが、それ以前の日本の住宅は、家族がコミュニケーションをとりやすい間取りが人気となっていました。そのため、自宅で仕事をする際には、家事の音や子供の姿が目に入り集中できない…なんてことになりがちなのです。

そこで、テレワークのためのスペースが欲しいという方の場合は、防音工事がおすすめです。テレワーク用の防音室なら、そこまで高い性能が求められないため、リビングの片隅に仕事用のスペースを作る、クローゼットを小型の防音室に作り替えるなどといった方法で、仕事に集中できる場所を実現できます。

騒音に悩んでいる場合

私たちの日常生活には、本当にさまざまな音が潜んでいます。集合住宅でも戸建てでも、隣人の生活音が聞こえてきて、それがストレスに感じてしまう…なんてケースは珍しくありませんよね。この他にも、家の前を通る車の走行音、近所の方が飼っているペットの鳴き声など、不快に感じてしまう音はそこら中に存在するのです。

ただ、生活音に関しては、お互い様の面もあるため、誰もが常識外と考えるような音でなければ苦情を訴えることも難しいのが実情です。また、苦情を言うと、隣人との関係が壊れてしまい、嫌がらせをされる危険などもあるため、ストレスに感じながらも我慢している…という方が少なくないはずです。こういった時には、防音工事が非常に効果的です。防音工事は、現在の悩みに合わせて適切な対策を施すことができるため、場合によってはそこまでお金をかけなくても音の問題を解消することも可能なのです。
音にストレスを感じることなく、快適に過ごしたいと考えるなら防音工事はおすすめです。

防音工事の注意点

それでは最後に、実際に防音工事を検討した時、専門業者に相談する前に確認しておきたい注意点について解説します。防音工事は、以下のような点を確認しておかないと、後悔する結果を招く恐れがあります。

目的に合った防音工事を選ぶ

防音工事は、やみくもに施せば良いというものではありません。例えば、上階の足音に悩んでいるという方が、二重窓工事をして窓の防音性を高めたとしても、悩みの種となっている騒音を解消することはできません。

防音工事は、「問題となっている音はどのような音なのか?」「その音をどうしたいのか?」によって、必要になる対策が変わります。また、音を外に漏らさないようにするのか、外から侵入する音を遮りたいのかによっても対策内容が変わるのです。
したがって、防音工事を検討した時には、その目的を明確にし、業者さんにきちんと伝えられるようにしましょう。

マンションの場合は管理規約を確認する

集合住宅に住んでいる方が防音工事を検討した時には、まず管理規約などを確認しなければいけません。なぜなら、集合住宅の場合、居室に大幅な手を加えるリフォーム工事が禁止されているケースがあるのです。また、工事が禁止されていない場合でも、共用部の使用許可などが関わってくるため、管理組合などに許可をとる必要があると考えておきましょう。

なお、マンションで楽器演奏のために防音工事を検討しているという方の場合、工事が可能かどうかだけでなく、楽器の演奏が認めてもらえるのかも確認しておきましょう。物件によっては、防音工事は可能だけど、楽器の演奏が禁止されている…なんてケースがあり、その場合、せっかくお金をかけて防音室を作ったのに、楽器の練習ができない…なんてことになりかねません。

本格的な防音室を作る場合、体験ルームに足を運ぶ

防音工事は、目に見えない音の対策を行うものです。そのため、施工業者とお客様の間で認識のズレが生じてしまっていて、契約通りの防音工事を行ったのに、お客様側が満足できていない…なんて残念な結果になることがあるのです。

防音工事を行ったことで得られる効果については、ほとんどの方が実際に体験したことがありません。中には、「防音工事をすれば、完全に音が消える」なんて考えを持っている方もいて、施工後のイメージのズレによって業者とトラブルに発展するケースがあるのです。
こういった問題を防ぐためには、事前に防音室の体験ルームに足を運び、防音工事を行った後の効果を実際に体験してみることが大切です。そうすれば、施工後の具体的なイメージがわいてくるため、業者との認識のズレが少なくなり、工事完了後にトラブルになる…なんて心配が少なくなります。

ちなみに、窓の防音工事や壁の防音工事など、部分的に対策を施す程度なら、体験ルームに行く必要はないかもしれません。

信頼できる業者を選ぶ

防音工事の成否は、最初の業者選びにかかっているといっても過言ではありません。防音工事の需要が高まっている昨今では、防音の知識が少ない一般のリフォーム業者が業界に参入していて、そういった業者に工事を依頼して、満足のいく防音室に仕上がらなかった…なんて話を聞く機会が増えています。

防音工事は、防音性能の高い建材を施工すれば良いというだけの簡単な工事ではありません。目に見えない音の対策をしなければならない工事なので、非常に専門性が高い工事となるのです。また、音響環境の調整は、経験がものを言うため、高性能な防音室を構築するためには、知識と技術が必要不可欠なのです。

したがって、防音工事を依頼する業者選びは、工事価格の安さだけに注目するのではなく、過去の実績や保証内容、口コミなどを確認して、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。例えば、他社のプランを盗用し「同じ内容をうちなら50万安くできます」なんて業者はNGです。また、性能保証について、契約書に記載しない、適切な方法で計測しないなんて業者も危険です。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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