ピアノ用の防音室が欲しい方必見!工事を依頼する前に知っておかないと危険なポイント!

日本人にとって最も身近な楽器と考えられるのはピアノなのではないでしょうか?最近では、各都市の主要駅に、フリー演奏が可能なピアノが設置されていて、動画配信者さんがそこで演奏して人気者になるなんて流れも珍しくなくなっていますよね。

ピアノは、小さなお子様の習い事の定番として有名で、大手楽器メーカーが展開している音楽教室以外にも、個人でピアノ教室を開いている方が非常に多いため、どこに住んでいても、情操教育などとしてピアノを習い事に選ぶという方が多いようです。
そしてピアノを習い事に選んだ場合、自宅にもピアノを設置して、練習させてみようかなと考える方も増えていますよね。と言うのも、ピアノは楽器の中でも大型なので非常に高額だと考えられがちなのですが、非常に人気の高い楽器だということもあり、練習用に中古で販売されているようなケースが多く、ピアノを購入するだけであれば、そこまで大きな出費にはならないようになっているのです。

しかし、ピアノを自宅に設置してお子様に練習させる場合には、周辺住民に迷惑をかけないように楽器そのもの意外にお金をかけなければいけない場合が多いです。特にマンションに住んでいる方の場合、生活空間が非常に近いこともあり、何の防音対策も施さないままピアノを練習させると、ほぼ確実に騒音トラブルが発生します。そこでここでは、お子様のピアノの練習のため、初めて防音工事が必要になった方が知っておきたい業者の見極めポイントをご紹介します。

ピアノの騒音について

「ピアノの防音対策が必要」と聞くと、ほとんどの方はピアノそのものから生じる演奏音が近隣に迷惑をかけているからだと考えますよね。もちろん、時間も考えずに、早朝や深夜にピアノの練習をさせるなんてことをしていれば、演奏する音がやかましいと怒鳴り込まれてしまう危険があるのですが、実は、ピアノによる騒音トラブルは演奏音だけが原因になるわけではないのです。

そもそも、騒音トラブルを引き起こす音と言うものは、『空気伝搬音』と呼ばれる空気を伝わる音と『固体伝搬音』と言わる振動音の二種類が存在するのはご存知でしょうか?空気を伝わる空気伝搬音は、皆さんがピアノの音と言われてイメージするあの美しい音色のことなのですが、この空気音だけがピアノから発しているわけではないのです。

実は、ピアノを演奏する際には、ピアノ本体が床に接していることから、振動が床に伝わり、それが階下の住民に伝わってしまう…と言う個体伝搬音に注目しなければいけません。個体伝搬音は、分かりやすく言うと糸電話のような仕組みで伝わる音と考えてください。

マンションなどで考えると、ピアノから発生した振動が、ピアノの脚から床に伝わり、隣の部屋や階下の住宅に伝わってしまうというのが個体伝搬音です。ピアノは、鍵盤を叩くときに生じる振動や、ペダルを踏みこむときのトントンと言った振動が生じてしまい、それが階下に伝わって苦情に繋がるというケースが非常に多いのです。

ピアノの防音室を作る時には、空気中に放射される音の大きさに注目してしまう方が多いのですが、実は、ピアノ本体から伝わる振動を止めることが非常に大切になるということを覚えておきましょう。

防音工事を依頼する時の見極めポイント

近年では、防音工事の需要が非常に高くなってきたこともあり、一般のリフォーム業者が防音工事の専門業者を装い工事を請け負うと言ったことが増えています。そのため、そういった防音工事業者に施工を依頼したお客様が、「思っていたような性能が出なかった…」と工事後に困ってしまうケースが増えています。

このような状況は、工事を依頼する業者選びを慎重に行い、本当に技術を持った業者かどうかを見極めることで防ぐことができる状況です。ここでは、業者選びを行う前に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介しておきます。

現地調査での見極めポイント

防音室を作る場合には、その部屋に施す施行のみが防音性能に関係するのではありません。防音工事は、周辺環境を始めとして、施工を施す建物の構造、対策を施したい方向などによって、必要な工事内容やコストが大幅に変わってきてしまいます。したがって、防音工事の見積りを提出する前段階の、現地調査が非常に重要になります。そして、この現地調査をしっかりと行っているかどうかで、その業者が信用できるかどうかがある程度分かります。

例えば、現地調査を行う時には、現状の騒音レベルなどを計測して、お客様の要望をもとに防音室の仕様を決めていきます。つまり、調査に来た会社がきちんと騒音を計測できる知識と騒音計を使用しているかが重要になるのです。逆に言えば、正確な騒音レベルが測定できていないのであれば、防音室の設計に根拠など出せるわけはないのです。

まず第一に、現地調査に来ているのに、周辺環境の調査も建物の構造なども調べようとしない業者は危険だと考えてください。次に、機器を使用して騒音レベルの測定をするものの、簡易タイプの騒音計を使用している場合、全周波数帯をミックスした状態での単純な平均値でしか測ることができません。ピアノは音域が広い楽器で、さまざまな周波数の音が発生するので、簡易騒音計で完全な仕様を導き出すのは難しいのです。したがって、このタイプの業者に工事を依頼してしまうと、出来上がった防音室の性能が足らず、高いお金をかけたのに結局騒音トラブルになる…なんて悲惨の状況になります。

防音工事の専門業者になると、事前調査がどれほど重要か理解していますので、現地調査の段階でJISまたはISOなどの規格に沿った測定方法で計測します。逆に言えば、この測定をしなければ、防音室の正確な仕様が出ないので見積りの出しようがないのです。こういったこともあり、現地調査の段階で、そもそも測定を行うか、測定を行うにしてもどの方法で行うのかに注目しましょう。

固体伝搬音に関する知見があるか

上述しているように、ピアノの防音室は、床に固体伝搬音の対策をしっかりと施さなければいけません。ピアノは、空気中に放射される音が騒音トラブルを引き起こすと考えられがちですが、実は、ピアノの騒音トラブルは隣家ではなく階下の人とトラブルになるケースが最も多いと言われているのです。

防音工事の相談をして、「ピアノなので、壁と窓と天井の防音対策をすれば大丈夫です!」と言ってくる業者がいれば、その業者は防音工事の専門業者ではないと考えましょう。防音の専門家であれば、床に対してもきちんと防音対策を施しますし、その対策が不十分であった場合、どうなるか理解しています。

性能保証があるかどうか

この部分は意外に重要です。防音工事によって完全に無音にすることはできないのですが、それでも「どれだけ音が小さくなるのか?」を数値として性能保証してもらうようにしましょう。

「工事をすれば確実に聞こえなくなりますよ!」と言われてその業者に依頼したとしましょう。この場合に、工事後もあなたは「音漏れしている!」と指摘しても、業者側が「聞こえなくなっていますから工事は完了です」と言えば施工費用は支払わなければいけないのです。

優良な防音工事業者であれば、JISまたはISOなどの規格に沿った測定方法で、減退できる音を数値で性能保証してくれるはずです。したがって、数値による性能保証と、測定方法について指摘し、それに応じてくれる業者を選ぶと良いですよ。性能保証をするということは、施工に対する自信の表れと考えられます。

まとめ

今回は、ピアノの防音室を作る際、皆さんが知っておきたいピアノの音の基礎知識と、工事業者選びのポイントをご紹介しました。ピアノの音と聞くと、空気中に放射される美しい音色のことをイメージする方がほとんどですよね。しかし、防音工事の目線で考えた場合、ピアノ本体から床に伝わる振動音をどうやって防ぐのかが非常に重要になるのです。

実際に、ピアノに関する騒音トラブルは、お隣の住宅と発生するのではなく、階下の住人とトラブルになるケースが非常に多いです。近年では、マンション暮らしの方が増えていますし、2階以上の居室でピアノ用防音室を作る場合には、固体伝搬音に対する工事が重要だということを頭に入れておきましょう!

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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