ピアノの寿命は?ピアノをできるだけ長持ちさせるコツもご紹介

サンテレビ「アサスマ! 」で防音工事の匠が紹介されました!

ピアノは、さまざまある楽器の中でも、寿命が長く、故障しにくい楽器であるというイメージを持っている方が多いです。ピアノは、本体そのものが非常に大きな楽器であるため、なんとなく「頑丈そう」と考える人が多いのです。

しかし実際には、ピアノはその他の楽器と比較しても、非常に繊細だとされていて、適切なメンテナンスを怠ってしまうと、意外に早く故障してしまうと言われています。また、ピアノにも寿命と呼ばれる耐用年数が存在していて、一度購入すれば、一生涯利用することができるといった楽器でもないのです。

そこでこの記事では、代表的なピアノについて、その寿命やできるだけ長く使うための注意点についてご紹介します。防音工事とは少し離れた情報となりますが、知っておいて損はないので、ぜひ参考にしてみてください。

ピアノの寿命について

ピアノは、適切なメンテナンスを実施することで、非常に長く愛用できる楽器であることは間違いありません。しかし、定期的なメンテナンスを実施していたとしても、一生涯使い続けるということは難しく、長く愛用していると、メンテナンスの際に修理よりも新調することをすすめられる場合も珍しくないのです。

ちなみに、ピアノの一般的な寿命に関しては、30~60年程度と言われているのですが、これほど年数に格差が生じるということは、明確な寿命というものがピアノにはないからかもしれません。

また、寿命については、人によってとらえ方が異なるため、その辺りから年数に大きな幅が生じているということも考えられるでしょう。例えば、修理ができるうちは「寿命は来ていない」と考える人もいますが、普通に使っていて大掛かりな修理が必要な状況になる場合は「それが寿命でしょ」と考える人もいるでしょう。さらに、ピアノの使用可能年数に関しては、設置環境やメンテナンス方法、さらにピアノの種類によって大きな違いが生じます。

そこでここでは、ピアノを大まかに分けた時、それぞれの寿命についてご紹介します。

電子ピアノやハイブリットピアノの寿命

ピアノの中には、電子ピアノやハイブリットピアノなど、ヘッドフォンを装着することで、音を外に出さずに演奏できるタイプがあります。音量調節なども可能ですし、ピアノの演奏音に対する騒音苦情などを防ぎやすい楽器となるため、現代の住環境に適した楽器と人気になっています。

電子ピアノという名称から分かるように、アコースティックピアノとは全く異なる構造をしていて、簡単に言うと「電子機器」という扱いになります。そのため、アコースティックピアノと比較すると、その寿命は圧倒的に短くなり、10~15年程度が一般的な寿命とされています。

その他の電子機器についても、そのほとんどが10年前後での買い替えが推奨されているように、電子ピアノに関しても、10年ほど利用していれば、いつ故障してもおかしくないと言えます。

なお、ハイブリットピアノに関しては、アコースティックピアノと同じハンマーアクションを搭載した電子ピアノのことを指しています。引き心地に関しては、アコースティックピアノに非常に近いのですが、音量調整やヘッドフォンが使用できるため、騒音トラブルを防止しやすいというメリットが得られます。ただ、寿命に関しては、これも電子機器に分類されるため、その他の電子機器と同じく10~15年が平均となります。

なお、電子ピアノやハイブリットピアノは、後続モデルが登場して生産終了になった場合、数年後に修理不可能になるケースがあります。多くの電子機器は、生産終了から約7年程度は、修理部品の供給を行うのですが、それ以上になると、部品の在庫がなくなるため、修理ができなくなるのです。つまり、電子ピアノやハイブリットピアノは、アコースティックピアノほど長く使用することは絶対にできないと考えておいた方が良いです。

アコースティックピアノの寿命

次は、アコースティックピアノの寿命についてです。アコースティックピアノとは、アップライトピアノやグランドピアノの総称です。

アップライトピアノやグランドピアノは、見た目から大きな違いがあることから想像できるように、ピアノとしての構造には少なくない違いが存在します。ただ、寿命については、そこまで大きな違いはなく、どちらも30~60年程度が寿命と言われています。平均すると、40年間程度は問題なく使用できると考えられるでしょう。

ただ、このピアノの寿命に関しては、調律や部品交換などのメンテナンスを適切に行っていることが前提となっています。メンテナンスを怠った場合には、これよりもかなり早くダメになってしまう可能性があります。また、お金に糸目をつけずに修理などを実施すれば、100年以上も使い続けられると言われています。

消音ユニットの寿命

消音ユニットとは、アコースティックピアノに取り付けることで、電子ピアノと同じような使い方ができるようになるアイテムです。簡単に言うと、音量調節などができるようになるため、騒音トラブルを防止できるようになるアイテムです。ちなみに、消音ユニットは、後付けでピアノに設置するアイテムなのですが、消音ピアノやサイレントピアノとして販売されているものは、最初からこの消音ユニットが装着されている製品を指します。

騒音トラブルの防止目的に非常に需要の高いアイテムですが、電子機器となるため、その寿命は10年前後となります。製品によっては、もう少し長く使用できるものもあるのですが、基本は10年と考えておきましょう。ただ、消音ユニットが故障したからと、ピアノが演奏できなくなるわけではなく、消音ユニットを新しいものに交換すれば、元通りに使えるようになります。消音ユニットとピアノの寿命は別物と考えてください。

ピアノの寿命を延ばすには?

それでは、ピアノの寿命をできるだけ長くするための対策についてご紹介します。上でもご紹介しているように、ピアノを長く使用するためには、適切なメンテナンスの実施が必要不可欠です。ここでは、できるだけ長くピアノを使用し続けられるようにするための代表的なポイントをご紹介します。

設置場所を選ぶ

一つ目は、ピアノの設置に適した条件の場所をきちんと選ぶという対策です。ピアノは、見た目だけで言うと、非常に頑丈そうに見えます。しかし実際は、温度や湿度の変化に非常に弱いという、繊細な楽器なのです。

したがって、ピアノを自宅に設置する時には、湿度や温度変化などに注意して、設置場所を選びましょう。アコースディックピアノは、主材料として木材が使用されていて、内部に金属やフェルトなどが使われています。そのため、適切な湿度環境を守らないと、木材が湿潤・乾燥を繰り返すことで膨張したり、金属部分がサビたりするなどの問題が発生するのです。当然、これらの問題が発生すれば、寿命が短くなってしまいます。

ピアノを設置する場所については、湿度が40~60%程度が適しているとされているので、ピアノを設置する場所に湿度計などを配置して、過度な湿度変化が起こらないよう注意しましょう。例えば、梅雨時期など、湿度が高くなりがちな時期は、除湿機を配置するなどして、先ほど紹介した湿度環境を維持すると良いです。なお、乾燥のし過ぎも良くないので、エアコンの風が直接あたるような場所に設置するのもやめましょう。

外装の定期的な掃除

外装の掃除は、ピアノの寿命に全く関係が無いように思われますが、そうではありません。ピアノの外装を定期的に掃除することは、本体の劣化を防ぐうえで非常に重要なポイントになります。

アコースティックピアノは「弦をハンマーで叩き、その振動が響板に伝わって共鳴する」といった仕組みになっていて、音は本体から出ています。つまり、外装のメンテナンスを怠ると、音に影響が出てしまうのです。

ピアノの外装の掃除については、専用のクロスやクリーナーを使って定期的に拭き掃除をしましょう。ホコリなどが付着すると、見た目が悪くなるだけでなく、内部にも影響を及ぼしてしまう可能性があります。ピアノの表面に傷が付かないよう、はたきや専用のクロスを使ってほこりを取り除くと良いです。また、皮脂や汗などの汚れについては、専用のクリーナーを使って落とすと良いです。注意点としては、ピアノ専用のクリーナー以外を使うと、ピアノを傷める可能性があり、寿命を縮めてしまう恐れがある点です。ピアノの外装の掃除は、必ず専用クリーナーを使用しましょう。

内部の定期的な掃除

ピアノの寿命を延ばすためには、内部の清掃も行う必要があります。ピアノの内部にほこりなどが蓄積してしまうと、それが故障の原因になります。

内部の清掃に関しては、ピアノの蓋を開け、掃除機などを使って優しくほこりを吸い取ると良いのですが、逆に言うと、素人ができる内部清掃はこの程度しかありません。本格的な内部の清掃に関しては、調律の際に合わせて専門家に実行してもらうのがおすすめです。

なお、電子ピアノに関しては、内部の清掃はできません。

調律やオーバーホール

最後は、定期的な調律とオーバーホールの実施です。大切に使っているピアノでも、使用すれば内部の細かな劣化が生じてしまうため、定期的な調律やオーバーホールが必要不可欠なのです。

調律については、基本的に1年に1回程度の頻度で実施すべきとされていますが、ピアノ教室など、使用頻度の高いピアノの場合は半年に1回など、調律の頻度を上げる必要があります。調律の際には、内部部品の劣化状況なども見てもらうことができるため、専門家の指示に従って、部品交換などのオーバーホールも実施していきましょう。

これらの作業をきちんと行うことでアコースティックピアノは長く使用することができるようになるのです。

まとめ

今回は、ピアノの寿命や同じピアノをできるだけ長く使用するためのポイントについてご紹介しました。

記事内でご紹介したように、電子ピアノは、あくまでも電子機器という扱いになるため、その寿命は約10年程度と、そこまで長く使用できるものではありません。その一方、アコースティックピアノの場合は、適切なメンテナンスを実行することで、数十年にわたって使い続けることができるなど、非常に寿命が長い楽器と言えるのです。

アコースティックピアノは、非常に高額な楽器でもありますし、可能であれば長く使用したいと考える人が多いはずです。したがって、記事内でご紹介した内容を頭に入れておき、適切なメンテナンスを実行していきましょう。

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