防音工事は妥協してはいけない!中途半端な工事が最悪な結果をもたらす!

防音工事は、非常に専門性が高い工事ですので、一般的な住宅リフォーム工事と比較すればかなり高額な工事費用となってしまいます。したがって、業者に防音工事を依頼する時には、自分の予算のこともありますので、どうしても細部を妥協してしまい、工事にかかるコストを下げようとしてしまうものなのです。これは、一般のリフォーム工事であれば、当たり前の行為のように思えますが、防音工事に関しては、この妥協が最悪の結果を招くかもしれない…ということを覚えておきましょう。

特に近年では、防音に関する専門知識など何も持っていない一般のリフォーム業者が、防音工事業界に進出するようになっており、価格の安さからそういった業者に工事を依頼してしまい、仕上がった防音室の性能の低さに後悔してしまう…なんてことが増えているのです。
防音工事は、壁の中に吸音材を充填して遮音シートを貼り付け、クロスで仕上げる、浮き床構造にするなど、言葉だけで聞けば一般のリフォーム業者でも問題なくできそうな工事に思えます。そのため、「誰でもできる工事なら安い方が良い!」と考えてしまい、技術ではなくコストで判断してしまうのだと思います。しかし、防音工事に関しては、ほんの小さな隙間ひとつが音漏れの原因になってしまいますし、無計画に断熱材を詰め込んでしまうと、壁の中がカビだらけになって建物自体の強度を落としてしまう…なんてリスクまであるのです。

防音の専門業者は、こういった小さな部分までしっかりと計算したうえで工事設計を行いますし、目に見えにくい高い技術があることから、どうしても高額な工事になってしまうのです。ここでは、防音工事で絶対に妥協してほしくないいくつかのポイントをご紹介しておきますので、あなたが防音工事を依頼する際に頭に入れておきましょう!

防音工事をするのならここは妥協してはいけない!

冒頭でご紹介したように、防音工事は他のリフォーム工事と比較すれば、どうしても割高に感じてしまう工事ですので、何とか価格を抑えようとさまざまな面で妥協しようとする方が多いです。しかし、防音工事は、目では見えない『音』の対策をするためのものですので、絶対に妥協してはいけないポイントがいくつか存在するのです。
防音に関する専門知識がないような業者であれば、工事契約をとるためにそういったポイントですらお客様の要望通りにするのですが、防音工事のプロから言わせれば、以下のような点に妥協するのであれば、最初から防音工事などしない方がましだと言えます。ここでは、防音工事を行う場合、絶対に妥協してはいけない3つのポイントをご紹介します。

遮音性能

当たり前のことですが、防音工事を行うのであれば『遮音性能』は最も妥協してはいけないポイントになります。しかし、遮音性能は数字で表されることから、工事費を抑えたいがために「このぐらいでも大丈夫か!」と妥協してしまう方が意外に多いのです。例えば「-35dBで150万円」「-40dBで200万円」と言われた場合、「数字で5しか違わないし安い方で良いか」と考えてしまいがちですよね。しかし、この小さな妥協で結局音漏れが生じてしまい、苦情に繋がってしまう…なんてことになると、防音工事をした意味がなくなってしまう訳です。

音の問題というものは、今まで何とも思っていなかったのに、一度気になってしまうと、些細な音でも反応しやすくなってしまうものです。そのため、ちょっとの妥協で費用をケチったことで、防音室として使えなくなってしまい、結局高額な物置になってしまう…なんて未来が待っているかもしれません。

防音工事に関しては、見積りと工法を提案してもらう際、工事によってどの程度の遮音性能を発揮するのかをあらかじめ提示してくれます。その時に「近隣に迷惑をかけない性能は?」ということをきちんと質問し、その性能が発揮できるレベルの工事を選択するのがオススメです。なお、業者によっては、工事による性能保証も行っていますので、そういった業者に依頼するのが安心です。

防音工事は、「音を漏れないようにする」というのが目的ですので、かかるコストで判断するのではなく、性能は絶対に妥協しないようにしましょう。

室内音響

ここを妥協してしまい、後悔してしまう…という方は非常に多いです。室内音響は、防音とは関係ないと思われがちですが、非常に重要なポイントです。この部分に関しては、安さに目がくらんで、技術力がない業者や、防音の知識を持っていない一般のリフォーム業者に工事を依頼して、室内音響がハチャメチャで、とても演奏に耐える部屋ではない…と失敗してしまう人が多いです。
防音工事は、単純に音漏れを無くせばよいというものではなく、室内で楽器の演奏をしたり、ホームシアターとして利用するわけですので、「音響」が非常に重要です。そして、一般の8畳程度の正方形の部屋では、よほどの知識とノウハウを持っていなければ、音が反響して耳がキンキンする…音が回ってしまう…なんてことで、演奏を楽しめるような部屋は出来上がらないのです。

例えば、壁の遮音性能だけを高めて防音室としたとすれば、室内で音が反射し続けるわけですので、その反響でとても長時間演奏するようなことはできない部屋になってしまいます。プロの防音工事業者は、遮音性能だけでなく、室内で楽器の演奏を心地よくできるような室内音響まできちんと計算して防音室を作り上げます。したがって、防音工事を成功させるには、そういった知識をきちんと持った業者に依頼しなければならないのです。

電源周り

これに関しては、電源が不要な楽器しか演奏しないという場合は無視しても構わないでしょう。しかし、エレキギターやバンドで音を出したり、録音したりすることを想定する場合、この電源周りの妥協が非常に大きな問題になってしまう場合があります。
音作りに関する理解がない業者の場合、「配線されて電源が設置されてればよい!」と考えてしまう場合があり、こういった場合、実際に使用する時にはS/N比が低くなってノイズだらけになってしまう…、電力ロスでアンプの音が元気がない…なんてことになったりするのです。

音楽関係の仕事をしている方であれば、電源周りについて常に試行錯誤している…なんて方も多いですし、工事前にしっかりとその辺りのことは確認しておきましょう。工事後に気付いても防音性能が出ていれば、手直ししてもらえない部分になってしまいます。

まとめ

今回は、防音工事を行うのであれば、妥協すべきではないというポイントをご紹介してきました。最近では、「壁に断熱材を詰めれば良い!」「遮音シートをクロスに下に貼れば良い!」など、防音工事を非常に単純なものと考えてしまう方が増えており、一般のリフォーム業者が「防音工事業者」として集客を行うようなことも増えています。

こういった業者の多くは、専門業者よりもかなり安い価格提示をして工事を行うということが増えており、安さに惹かれてそういった業者に工事を依頼して後悔してしまっている…という方が急増しているのです。ちなみに、我々のような防音工事専門業者がこういった業者のせいで困っているから、そういった業者を批判しているわけではないですよ。

というのも、防音工事というものは、楽器の演奏のため、ペットで苦情が来たからなど、必要な人だけが行う工事ですので、上述したような防音工事に失敗した人は、結局我々のような業者に助けを求める状況になってしまうのです。つまり、私たち防音工事業者は特に困っているわけではないのですが、お客様にとっては決して良い状況とは言えない状態になってきていますので、その注意喚起としてこの記事を作成している次第です。

何度も言いますが、防音工事は、単に音を遮断すれば良いのではなく、室内の音響計算なども必要な非常に専門性の高い工事です。したがって、安易に「安いから」という理由で業者選びを進めるのはオススメできません。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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