防音工事の契約前におさえておきたい!防音工事に関するよくある質問

プライベート空間が重視されるようになってきた近年では、自宅の一室に本格的な防音対策を施し、楽器の演奏やホームシアターを楽しみたいと考える方が増えています。また、都市部などでは、マンション暮らしをする方が増加していますし、戸建て住宅でもなかなか広い土地を確保することが難しく、隣家との距離が非常に近くなってきたことから、普通の生活音で騒音トラブルに発展してしまうことが増えているのです。したがって、近隣住民との良い関係を続けていくため…などと言った目的で、専門業者による防音工事を進める方が多くなっています。

しかし、防音工事というものは、通常の住宅リフォームとは異なり、専門性が高い分野となりますので、工事にかかるコストが適正なのか?本当に要望する防音性能が得られるのか?といった事が気になってしまう…という方が多いのです。というのも、防音工事を行う方が増えているとはいっても、全ての方が行うわけではありませんし、その専門性の高さからいろいろな点に疑問を持ってしまうのです。

そこでこの記事では、実際に防音工事を進める前に、お客様がどういった点に疑問を持つのかを『よくある質問』形式でお答えします。

防音工事に関するよくある質問

防音工事というものは、通常の住宅リフォームなどと比較して、非常に専門性の高い工事となります。これは目に見えない『音』の対策をしなければならないというのも大きな理由なのですが、お客様の要望によっては単純に「音漏れを防ぐ」だけではだめで、きちんと室内の音響まで調整しなければならないからです。

防音工事は、「壁に防音材を敷き詰める!」や「防音仕様の窓にかえる!」などのように、一見すると誰でもできそうな工事のように見えるのですが、実は非常に奥が深く綿密な計算のもと工事が進められていくものなのです。したがって、防音の知識を持っていな通常のリフォーム工事業者などに施工を依頼してしまうと、要望していた性能の部屋ができなかった…なんてことになることも珍しくないのです。

それでは、自分の希望通りの防音室を作るためには、どういった点に注意しておけば良いのでしょうか?ここでは、防音工事を行う前にお客様が抱えることが多い疑問と、その答えをご紹介していきます。

疑問① 業者選びのポイントは?

防音工事は、専門性が高い工事で、誰でも行うような物ではありませんので、ほとんどの方が初めて防音工事をするというケースが多いです。そのため、優良な防音工事業者を選ぶためにはどうすれば良いのか?と疑問に思っている方も多いのです。

防音工事業者を探すときに非常に重要なのは「防音工事の専門業者に依頼する!」ということです。上述したように、一見すると通常のリフォーム工事業者でもできそうな工事に見えるのですが、そんな単純なものではないのです。業者選びを進める時には以下のようなポイントに注意しておきましょう。

  • 豊富な実績を持つ施工業者に依頼しましょう。音楽スタジオの経験などがある業者ほど専門性が高いと言えます。
  • 事前調査やヒアリングをしっかり行ってくれる業者が安心です。防音工事は周辺環境などから大きな影響を受けますので、調査が不十分な業者は危険です。
  • 直接施工を行っている業者が安心です。

疑問② 施工はどれぐらいの期間になるのか?

防音工事の施工中は、資材の搬入・搬出がありますし、工事音などがしますので「どれぐらい時間がかかるのだろう?」と疑問に思う方も多いです。

施工期間に関しては、「どの音を防ぐのか?」「どのような工事を行うのか?」によってかなり日数が変わります。例えば、窓の防音対策として2重窓にする…などと言った工事であれば1日で工事が終わります。しかし、ピアノ室やドラム室など、本格的な防音室を作る場合には、8畳程度のお部屋で2週間ぐらいはかかると考えておきましょう。

なお、「工事中はビジネスホテルなどに移動するの?」などといった質問も多いですが、基本的に工事期間中も普段通り家にいても構いません。工事を行う部屋以外には立ち入ることもありませんし、お客様の生活に迷惑をかけないように施工する業者がほとんどです。なお、工事音が気になる…などと言った理由で、期間中はどこかに避難しておくのは自由です。

疑問③ 防音工事はどこからお金がかかるの?

防音工事は、通常の住宅リフォームとは異なり、事前調査をかなり慎重に行います。そのため、現地調査の段階から「お金がかかってしまうのではないか?」と不安になってしまう方も多いです。

これに関しては、基本的にどの業者でも「契約後からお金がかかる」と考えておけば良いと思います。一昔前であれば、通常のリフォームでも現地調査の段階でお金が発生していた…なんてこともあったのですが、現在では現地調査、見積作成などに関して費用が発生する業者の方が少ないです。
心配であれば、現地調査を依頼する前に「現地調査は無料ですか?」と確認しておけば良いでしょう。

疑問④ 防音工事は立ち合いが必要なの?

防音工事は、長ければ2週間以上かかる場合もあり、そうなると常に工事に立ち会うのが難しい…と不安になってしまう方も多いことでしょう。特に防音工事は、宅内での工事となりますので、工事のためとはいえ、家族が誰もいない状態は心配…と思ってしまう方も多いです。

どのような業者でも、防音工事は立会不用で進めることは可能です。その場合、家の鍵をお借りして工事を進めていくことになります。これに関しては信頼していただくしかない問題です。なお、工事期間が長くなっても良いという場合、家族の誰かがいる日に限って施工を進めるという対応も可能でしょう。ただし、1週間に1日のみなどとなるとさすがに断られてしまう可能性があります。

疑問⑤ 十分な性能が得られないことはあるの?

防音工事の専門業者に施工を依頼した場合、事前打ち合わせで決まった性能が出ない…なんてことはないと考えても良いでしょう。ただし、「お客様が要望する性能が必ず出る!」というわけではないので注意しましょう。

防音工事は、建物の構造や周辺環境なども影響するものですので、専門業者は事前調査をしっかりと行います。その上で、できる限りの性能を持った防音室のご提案を行うのです。例えば、あなたの要望が「完全な無音になる完全防音室が欲しい!」などと言っても、これは不可能です。防音工事というものは、あくまでも「音漏れを少なくする」ものですので、完全防音というものは音響技術の世界にはないのです。
したがって、打ち合わせの段階でお客様の要望を聞き、予算と可能な防音性能をご提案し、妥協点を見つけると言った感じになります。注意が必要なのは、防音工事の専門業者ではない場合、事前に聞いていた性能が出ていない…なんてこともあるということです。この場合、十分な防音効果が得られる性能まで責任をもって施工してもらうよう依頼しましょう。

疑問⑥ 防音工事の費用は?

防音工事を検討している方であれば、「いくらぐらいかかるのだろう?」ということが最も気になることでしょう。

しかし、これに関しては、お客様が求める物によって全く変わってしまいますので、何とも言えません。例えば、マンションで行う簡易的な防音対策などであれば、数万円~数十万円程度で、要望する工事を行ってもらうことができると思います。しかし、ピアノ室やドラム室、ホームシアターなど、本格的な防音室を作りたいと考えているのであれば、150万円以上の費用がかかると考えておきましょう。場合によっては、500万円以上のコストがかかってしまうことも珍しくないのが防音工事業界です。

なお、防音工事に関しては、経験したことが無い人がほとんどですので、相場が全く分からないというのが普通です。したがって、防音工事の適正価格を知るためには、複数の業者に現地調査を依頼し、見積りを提出してもらうのがオススメです。そうすれば、あなたが求める防音工事の相場を知ることができるはずです。

まとめ

今回は、防音工事を検討している方が、実際に工事を行う前に不安に思ってしまう代表的な疑問とその答えについてご紹介してきました。もちろん、この記事内でご紹介しきれなかった疑問を抱えている方も多いかと思いますので、そういった方はお気軽に弊社までご連絡ください。

なお、防音工事を検討している場合であれば、何より重要なのが「防音工事を専門としている業者に依頼する」ということです。防音工事は、一見すると普通のリフォーム業者などでも行えそうな単純な工事に見えるのですが、実際には綿密な計算のもと材料や工法の選定が行われているのです。『音』は、小さな隙間があるだけで漏れ出てしまい、要望する性能が出ない…なんてことになる可能性もあり、非常に繊細な工事が必要です。目に見合ないものの対策となるわけですので、きちんとした知識と経験を持つ業者に仕事を依頼するようにしましょう。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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