ユニット型防音室の撤去について!一般的な処分費用とお得に処分する方法

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近年では、楽器の演奏だけでなく、テレワークやリモート学習、中にはゲームなどの動画配信用として自宅に防音室を設置する人が増えています。防音室があれば、多少大きな音を生じさせても、近隣住民に迷惑をかける心配がなく、余計なトラブルを防止できるというメリットがあるからです。しかし、自宅に防音室を設置した方の中には、引っ越しなどを理由に防音室を撤去しなければならなくなり、その費用や方法に頭を悩ませてしまうというケースも増えているようです。

ユニット型防音室であれば、引っ越し先に移設することも可能ですが、かなり大きな設備となるため、防音室も含めて引っ越しするとなると、多額の費用がかかってしまうため、引っ越し前に処分しようと考える方も多いのです。特に、ユニット型防音室の場合、安価な中古品を購入して設置しているなんてケースも増えていますし、引っ越し先で新しいものを購入したほうが良いと考える人も少なくないのだと思います。

ただ、ここで問題になるのが「防音室の処分」は誰に相談すれば良いのだろうということです。防音室を撤去する際には、解体工事が必要になりますし、一般ごみとして自治体回収に出すことが基本的にできないという問題があるため、処分方法に悩んでしまう訳です。さらに、業者に依頼して撤去をするとなると、それなりに高額なコストがかかってしまうと予想できますし、「安く処分できる方法はないのか?」と考えてしまうはずです。そこでこの記事では、防音室の撤去にかかる一般的な費用と、可能な限り安く抑える方法について解説します。

防音室の撤去費用相場について

それではまず、簡易防音室の撤去にかかる一般的な費用について解説します。簡易防音室やユニット型防音室と呼ばれる製品は、畳数によって販売価格が異なります。最も小型の物なら1畳以下の製品もありますが、大きなものになると5畳程度の防音室も販売されています。

ユニットタイプの防音室を撤去する場合、1畳前後の小型防音室の場合、撤去工事と処分費用を併せて4万円前後が目安とされています。この費用は、専門業者に防音室の解体から、廃材の処分まで一貫してお願いする際の費用なのですが、当然、防音室が大きくなればなるほど高額になっていきます。3畳以上ある大型のユニット型防音室の場合、撤去と処分を併せて10万円以上のコストがかかると考えておきましょう。

なお、防音室の撤去費用を決めるポイントについては、以下のような条件が関わってきます。

  • ・防音室の大きさと構造(既製品かオーダー品か?)
  • ・設置環境(戸建てかマンションかなどにより作業の難しさが変わるから)
  • ・防音室の素材(処分費に関係します)

例えば、エレベーターのない集合住宅で防音室の撤去を依頼する場合、廃材の搬出作業に階段しか使えなくなるため、人件費の部分が高くなります。これについては、引っ越しでも同じようにエレベーターの有無で費用が変わりますよね。

この他、防音室に採用されている素材について、グラスウールなどの断熱材や石膏ボードは廃棄コストが上がります。特に、断熱材は、かさばるという点から、作業費が高くなりがちです。処分費に関しては、廃材の量に応じて費用がかかってくるのですが、基本的には1キロあたり120~200円程度が相場です。ただ、廃材の種類によっては単価が高くなるものもあるので、見積り内容はきちんと確認しなければいけません。

このように、防音室の撤去は、それなりの費用がかかってしまうのが一般的なのです。

防音室の撤去は自分でできないのか?

防音室の撤去費用を安く抑えたいと考えた時には、「自分で撤去作業をすればお金が節約できるのでは?」と思う人が多いと思います。確かに、専門業者に依頼するのではなく、自分で作業を行えば、作業費などはかからなくなるので、撤去費用は安くなるはずです。しかし、防音室の撤去に関して、建築工事などの知識を持っていない一般の方が一人で行うのは、「正直、オススメできない」というのが意見です。

防音室を撤去する際の流れは、基本的に以下のような工程で進みます。

  • STEP1 防音室の構造や使用されている素材、配線状況などを確認する
  • STEP2 防音室の中にある物を全て外に出す
  • STEP3 防音材やパネルを解体していく
  • STEP4 解体によって生じた廃材を処理する
  • STEP5 可能なら部屋の修復を行う

小型の防音室で、DIY作業に慣れている方であれば、数時間で防音室を解体することは可能だと思います。しかし、今まで本格的な工具を使ったDIY作業などを行ったことがない、大型の防音室を設置しているというケースでは、引っ越し作業と並行して解体作業を進めていくのが現実的ではないと思います。最悪の場合、引っ越しの日までに作業が完了しない…なんてことも考えられますし、解体作業中に怪我をしてしまう…、物件そのものを誤って傷つけてしまう…なんて失敗も考えられるのです。

解体作業で大きなけがをする、物件に穴を空けるなど傷つけてしまうなんてことになると、防音室の撤去以外の部分にも多額の費用がかかってしまうことになるので、損以外の何物でもありません。さらに、防音室の解体で生じる廃材については、自治体の回収に出せないものも多いので、「解体したは良いものの、廃材を処分できずに困ってしまう…」なんてことになりかねない点も注意が必要です。

防音室の解体で生じるのは産業廃棄物の可能性が高い

防音室の撤去を自分で行うのが難しいもう一つの理由として、防音室を解体した時に出る廃材の取り扱いがややこしい点にあります。防音室を解体すると、防音材として使用されていた断熱材や防音パネルなどが廃材として出てくるのですが、実は、これらの特殊な素材は、一般ごみとして自治体に回収してもらうことができない場合が多いのです。

そもそもの話として、防音室は「処分困難品」に分類されていて、お住まいの地域のサービスであるゴミ回収に出すということができません。さらに、個別回収をしてもらえる粗大ゴミの回収サービスでも、対応してもらえないケースがほとんどだとされているのです。

防音室の廃材として出てくる木材に関しては、粗大ごみとして出すことはできますが、その他の特殊な材料は「産業廃棄物」という扱いになり、専門業者に回収・廃棄を依頼しなくてはならないのです。また、産業廃棄物については、個人による持ち込み処分などもできないため、DIYで防音室を解体する時でも、この部分だけは専門業者に依頼するほかないのです。

こういったことから、防音室の撤去を自分で対応して費用を削減するという方法は、なかなか難しいという状況なのです。時間と手間をかけるのであれば、すべてを業者に依頼するよりも安くなるかもしれませんが、引っ越しまでに撤去が完了しない…なんてことも考えられるので、基本的にはおすすめできないという意見になるわけです。

防音室の撤去費用を安く抑えるには?

それでは最後に、防音室の撤去にかかる費用をできるだけ安く抑えるためのコツについて解説していきます。上述しているように、防音室の撤去は、小型の製品でも5万円前後に費用がかかりますし、ピアノなどが設置できるような大型の防音室となると、処分するために10万円以上のコストをかけなければいけないのです。自分の手元からなくなるものに掛けるコストと考えると、非常に高額だと感じてしまうでしょう。

ただ、防音室の撤去費用を抑える方法がないわけではありません。それどころか、非常に単純な方法を使えば、撤去費用を節約できるどころか、お金が帰ってくることまであるのです。具体的な方法は、以下の2つのパターンがあります。

  • 買取り業者に相談する
    ユニット型防音室の場合、買取り業者に相談するという方法で、撤去費用を節約することができます。冒頭でご紹介したように、近年では、人々の生活習慣の変化などを要因として、防音環境を求める人が増えています。ただ、楽器の演奏を生業にしているなど、仕事して防音室が必要という方以外は、防音環境を作りたいけどコストはあまりかけたくないと考えてしまうものなのです。そこで、注目され始めたのが、ユニット型防音室の中古市場です。中古製品なら、ある程度の性能を維持したまま、格安で防音環境が用意できると高い人気を誇るようになっています。つまり、防音室の中古市場が確立され始めたことで、撤去・廃棄するのではなく、専門業者に買い取ってもらうという選択肢が出てきているのです。防音室の状態によっては、想像以上の高値で買取りしてもらえる場合もあるので、廃棄する前に買取り業者に相談してみると良いです。
  • フリマサイトなどで売る
    最近では、個人間取引を簡単に進められるアプリが登場しているため、そういったツールを使って売却するという方法もおすすめです。注意が必要なのは、防音室の場合、売れた時の輸送と設置作業は誰が手配するのかという点です。通常物品の取り引きと異なり、防音室は、解体して先方に輸送し、そこで組み立てるという作業が必要になります。当然、この作業は専門業者に依頼しなくてはならないため、どちらかが手配する必要があるのです。なお、買取り業者の中には、フリマサイトなどへの出品と輸送・再設置までをまとめて依頼できる業者が登場しているので、そういった業者に売却を依頼するのも良いかもしれません。売却による利益は少なくなりますが、本来はお金を払って撤去する物と考えると、損ではないでしょう。

このように、ユニット型防音室は、状態次第で買取り対応してもらうことができる場合もあるのです。購入してまださほど年数がたっていない、大切に使っていたから状態が良いという防音室なら、廃棄する前に買取り可能かどうかを確認してみると良いでしょう。

まとめ

今回は、防音室の撤去が必要になった時の対応について解説しました。

近年では、自宅に防音環境が欲しいと考える方が増えているとされるのですが、賃貸住宅などに住んでいる方の場合、専門業者にリフォームしてもらうことで防音室を作ることはできません。この場合、ユニット型防音室や簡易防音室などと呼ばれる製品を購入し、部屋の中に設置するという方法が採用されます。部屋そのものを傷つけることなく、防音室が実現できるため、非常に手軽な方法として人気になっています。

ただ、賃貸住宅に防音室を設置した場合、引っ越しの際には一緒に持っていくか、解体して廃棄するかしなければならないのですが、この解体、撤去費用に悩まされてしまう人が意外に多いのです。記事内でご紹介しているように、解体で生じる廃材は、産業廃棄物となるため、一般のごみ回収に出すことはできません。つまり、自分で解体したとしても、部分的には必ず専門業者に依頼しなければならない作業が生じてしまう訳です。こうなると、費用がかかっても全ての作業を専門業者に依頼したほうが良いかもしれませんね。

ちなみに、ユニット型防音室は、中古市場が確立されているため、状態の良い防音室の場合、買取り対応をしてもらうことができるかもしれません。そのため、引っ越しでユニット型防音室が不要になった…という方は、撤去する前に買取りしてもらえないか確認してみるのがおすすめです。

大阪万博の防音工事

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大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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