コロナ禍でペットを飼う人が増加?猫の夜鳴きで思わぬ騒音トラブルに…
今回は、猫の夜鳴きが引き起こす近隣住民との騒音トラブルについて簡単に解説していきたいと思います。
2020年を思い返してみると、突然発見された新型コロナウイルスにより私たちの社会生活は大きな変化を強いられてしまいました。例えば、これまではなかなか普及することが無かった在宅ワークやテレワークと呼ばれる働き方が大企業だけでなく中小企業にも受け入れられるようになっており、現在では、仕事も自宅で行っているという方が多くなっているのではないでしょうか?その他にも、人との接触を減らすことや、三密の防止が求められたことから、夜間に飲みに出るなどと言った事も減ってしまい、インターネットを介して複数人で飲み会をするWEB飲み会なるものも一般化してきています。
このような状況の中、多くの方が自宅で過ごす時間が増えてきたことにより、寂しさなどからペットを飼い始めるという方が非常に多くなっていると言われています。特に、若い人の間では、散歩の必要がない猫の人気が非常に高いようで、コロナ禍に猫を飼い始めたという方は筆者の周りでも急増しています。
こういった事もあり、ここ最近ではペットによる騒音トラブルが増加傾向にあると言われているのです。特に、猫に関しては、犬よりも静かだ…と考えて飼い始めたものの、ひどい夜鳴きで困ってしまう…なんて方が多いようです。そこでこの記事では、なぜ猫が夜鳴きしてしまうのかや、騒音トラブルにならないようにするためにはどうすれば良いのかについてご紹介します。
猫を飼うなら人間との違いを知っておくべき!
猫の夜鳴き対策を考えるのであれば、猫と人間の生活時間の違いをおさえておかなければいけません。一般的な人の生活習慣であれば、朝から夜にかけてが主な活動時間になると思います。しかし、本来の猫の生態は、薄明薄暮性で薄暗い明け方や夕暮れ時に活発に活動するものなのです。そのため、人間が寝ている時間帯に動き回ったり夜鳴きをしたりすることで「迷惑だな…」と感じてしまう訳です。しかし、まだ薄暗い明け方に猫が活動するのは、本来普通のことであると考えなければいけません。
なお、長く猫を飼っていれば、飼い主が寝ている間はエサが貰えないことや構ってもらえないということを理解しますので、徐々に飼い主の生活時間に合わせてくれるようになります。しかし、猫の中には、こういった生活時間の違い以外でも夜鳴きすることがあるのですが、これはどういった理由なのでしょうか?猫の夜鳴きが続く場合、主な原因は以下のような事が考えられます。
お腹が空いた…と伝えている
まずは、お腹が空いてしまい、深夜や早朝に「エサが欲しい」と夜鳴きしてしまうパターンです。
この場合、猫が鳴くと餌をあげる…みたいな習慣をつけてしまっている場合もあるのですが、このようなことをしてしまうと猫が肥満になってしまうので、飼い方的にもあまりオススメできません。一般的に、猫を飼う場合には、朝と夜など一日に2回のエサをあげるという方が多いのですが、夜鳴き対策を考える場合、朝のエサを少なめにして、夜にあげるフードを多めにするなどの対策がオススメです。また、夜のエサをあげる時間を少し遅らせるなどでも良いでしょう。
なお、初めて猫を飼い始めた…と言う飼い主さんであれば、そもそものエサの量が不足している場合もありますので、猫が肥満体型になっていないのであれば、エサの量を少し増やして様子を見ることもオススメです。特に多頭飼いしている場合は、他の猫にエサをとられてしまっている…なんてことがありますので、しっかりと全ての猫が十分な量を食べているのかは確認しておきましょう。最近では、自動給餌器などが登場していますので、こういったものを活用するのも良いかもしれませんね。
トイレが汚い…
猫は基本的にきれい好きな子が多いです。そのため、トイレはいつも清潔であることを求めるのです。こういった猫であれば、トイレが汚れていると飼い主に掃除を要求して鳴いていると考えられます。ちなみに、トイレが汚れてしまっていると、そこで排泄するのを嫌がり、とんでもないところで粗相をされてしまう可能性がありますので、夜鳴き関係なく普段から清潔に保つように心がけましょう。
ちなみに、猫のトイレの適正数は「飼っている猫+1以上」と言われていますので、手間は増えるのですがトイレの数を増やすのもオススメです。また、最近では猫用の全自動トイレなども登場しており、こういったタイプであれば、常に清潔で夜鳴きの心配が少なくなります。
エサでもトイレでもない夜鳴きは注意
猫の夜鳴きが続く場合、まずは上述したエサとトイレを確認してみましょう。しかし中には、こういった明確な理由もなく夜鳴きを続ける子がいるのです。
例えば、保護したばかりの子猫の場合、寂しさや不安から一晩中鳴いている可能性があります。こういった場合には、飼い主さんのニオイがついた服やタオルと、湯たんぽなどを置いてあげると落ち着いて寝てくれることが多いです。また、真っ暗にするのではなく、豆電球だけはつけておくなどと言った対策も有効だと言われています。
しかし、夜鳴きする猫が長く飼っている猫の場合は注意が必要です。
老猫の夜鳴きは注意が必要
長く飼っている猫で、今までは夜鳴きするようなことはなかったのに…なんて場合は注意しましょう。皆さんもご存知のように、猫などの小動物の寿命は短く、猫の場合は7歳を超えて突然夜鳴きを始めるなんてことが多いです。この場合は、老化で目や耳が不自由になってきて、その不安から夜鳴きしている…と言う場合や、認知症の症状が出て夜鳴きが始まるなんてことが考えられます。
他には、一見何の問題がなさそうに見えても、病気が原因で夜鳴きを始める猫もいるので注意しましょう。猫の中には、甲状腺機能障害などでホルモン異常を起こし、発情期のような夜鳴きをしてしまう子や、尿結石や脳腫瘍などの影響で突然夜鳴きを始めるというケースも少なく無いと言われています。したがって、突然猫が夜鳴きを始めて、エサやトイレが問題ではないと判断される場合には、一度動物病院で診てもらうことがオススメです。
最近では、昔より長生きの猫が増えており、それに伴うトラブルが増加傾向にあると言われています。
猫の夜鳴きによるトラブルは、防音工事で対処できるかも
ここまでは、なぜ猫が夜鳴きしてしまうのか…という問題についてご紹介してきました。上述のように、猫の夜鳴きにはさまざまな要因が考えられるため、人間がいくら夜鳴きをやめてと言っても、どうしても続いてしまう…なんてことは少なく無いのです。
このような場合、近隣からクレームを入れられてしまい、騒音トラブルに発展してしまうことも考えられます。実際に、コロナ禍で自宅にいる時間が増えている現在では、ペットの鳴き声などによる騒音トラブルが急増していると言われており、中には引っ越しをせざるを得ない状況にまで追い込まれてしまう…なんてケースもあるようです。
したがって、これから何らかのペットを家に迎えようと考えている方であれば、ペットを飼うことによる近隣住宅の迷惑に配慮して、何らかの防音対策をしておくことがオススメです。例えば、集合住宅で犬を飼うのであれば、足音で階下に迷惑をかけないよう床の防音対策を行うだとか、ペットの鳴き声が外に漏れないよう、窓や壁の防音対策を進めるなどといった対策が非常に有効です。
こういった騒音トラブルは、一度気になってしまえば、対策を施したとしても注意深く確認されてしまい、クレームがやまない…なんてことも考えられます。したがって、部屋の防音性能などに不安がある場合には、ペットを迎える前に防音対策をしておくのがオススメだと思います。
まとめ
今回は、近年騒音トラブルの原因となることが多い、猫の夜鳴きについて簡単にご紹介してきました。新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が増えてきたことから、今までペットを飼ったことが無い人がペットを飼い始めるケースが増えていると言われています。もちろん、きちんと世話ができる人であれば何の問題もないのですが、何の知識もないままペットを迎え入れてしまい、ペットの鳴き声や足音などで近隣トラブルを抱えてしまう…なんてケースがかなり多くなっているそうです。
特に、猫に関しては、人間と生活時間が異なることから、毎日のように夜鳴きをしてしまう子も珍しくなく、マンションなどの集合住宅で生活している場合、引っ越しをせざるを得ないほどのトラブルに発展してしまうこともあると言われています。
この記事を読んでいる方の中には、実際にペットを飼い始めたことで、騒音トラブルを抱えてしまった…なんて方もいるかと思いますので、そのような場合には防音対策を施し、周囲に音が漏れにくくなるようにすることから初めて見てはいかがでしょうか。当たり前のことですが、近隣トラブルが起きたからと言って、ペットを手放すなどもっての外ですよ!