2024年度版二重窓リフォームの費用を補助してくれる補助金制度をご紹介します!

今回は、2024年度、二重窓リフォームに利用できる補助金制度の概要を簡単にご紹介します。なお、多くの補助金はまだ募集は開始されておらず、補助金の概要がアナウンスされているだけにとどまっています。ただ、二重窓工事に対する補助金については、2023年度に行われたものが、あっという間に予算が消化されたという実績があるため、募集開始後に工事を行うのか迷うのではなく、今のうちから計画しておく方が良いです。昨年の状況を考えてみると、補助金の詳細決定後に、二重窓工事の実施を考え始めたのでは、業者に工事を依頼する頃には補助金の申請が強制終了していた…なんてことになりません。

そこでこの記事では、2024年度に運用がアナウンスされている二重窓工事の補助金とその概要、また公開されているものは補助金の公式webサイトもまとめていきたいと思います。「今年こそは二重窓リフォームを!」とお考えの方は、下で紹介する補助金についてちょくちょく情報を調べておくのがおすすめです。

二重窓のメリット

それではまず、自宅の窓を二重窓にすることで得られるメリットについて簡単に解説します。二重窓は、ペアガラスと混同されている方も多いのですが、ペアガラスとは全く異なる構造の窓です。簡単に言うと、窓を二枚設置した物を二重窓と言い、リフォームで二重窓を実現する場合には、既存窓の内側にもう一枚窓を設置するという工事が行われます。

こう聞くと「既に窓があるなら、なんでわざわざもう一枚設置するの?」と言った疑問を感じる方もいますが、二重窓にすることで、以下のようなメリットが得られるのです。

メリット1 断熱性を高められる

一目は、窓部分の断熱性を高めることができるというメリットです。実は、二重窓工事には、国や自治体による補助金が用意されているのですが、これらの補助金は「窓の断熱性を高めることで省エネが実現できる」というのが大きな要因です。家の断熱性が高くなれば、エアコンなどにかかるエネルギーが少なくなり、CO2排出量削減など環境負荷低減に貢献することができるようになります。

二重窓は、二枚の窓ガラスの間に空気層ができることで、その空気が天然の断熱材として働き、窓部分の断熱性を大幅に高めてくれます。もちろん、窓が二枚になることで、気密性も高めてくれ、空調効率が高くなることで省エネも実現します。

メリット2 結露対策になる

二つ目は、窓部分の結露の発生を抑えるというメリットです。結露は、外気と室温の温度差が大きい時に生じます。例えば、外気により窓が冷やされ、そこに暖房で暖められた空気が触れることで急激に冷やされ、「飽和水蒸気量」を超えてしまうことにより結露が発生するというメカニズムです。

二重窓にすれば、室内側に設置されている窓は外気に直接触れることがなくなりますので、室内の空気との温度差が少なくなります。そのため、新規に設置した窓部分は結露の発生を大幅に低減することが可能です。

メリット3 防音性が高くなる

三つ目のメリットは、窓部分の防音性を高めることができるというものです。そもそも窓は、住宅の中でも特に防音性が低い場所と言えます。なぜなら、窓は壁と比較すると非常に薄い素材なため、音を遮る遮音性がそこまで高くありません。また、開閉をスムーズにできるようにするため、閉めていてもレール部分に多少の隙間が生じるような構造になっているため、音漏れを完全に防ぐことができないのです。

これが、二重窓にすることで、物理的に音を遮る障害物を二枚にすることができます。また、二枚の窓ガラスの間にある空気層で吸音することができるようになるため、窓部分で大幅に減音することができるようになるのです。さらに、窓を二重にすることで、気密性が高くなるため、隙間などから侵入する空気音も減じることが可能です。こういったことから、二重窓工事は、窓の防音対策として非常に効果的な訳です。特に、新たに設置する窓に防音ガラスを設置すれば、非常に高い防音性を期待することができるようになります。

メリット4 防犯性が高くなる

最後は、窓部分の防犯性が高まるというメリットです。これも、障害物が単純に二倍になるため、空き巣などに狙われにくくなるからです。空き巣などは、素早く家の中に侵入しなくてはいけませんし、窓を二枚破らなければならないお宅よりも、一枚で済む家を狙う傾向にあります。実際に、空き巣犯などは、侵入に5分以上の時間がかかると、約7割が諦めるといったデータもあるほどです。

なお、二重窓工事の際に、防犯ガラスを新たな窓として設置すれば、さらに窓部分の防犯性は高くなるでしょう。

二重窓のデメリットについて

ここまでの情報を見れば、二重窓には非常に多くのメリットがあるため、なんですべての窓を二重窓にしないのだろうか…と考えてしまいますよね。これについては、二重窓にもデメリットが存在するからです。

  • 費用がかかる
    二重窓は、窓を二枚にするわけですので、窓部分にかかるコストは単純に二倍になります。一枚でも最低限の役割は担えるわけですので、わざわざコストをかけなくても良いと考える人が多いです。
  • 掃除がしにくい、手間がかかる
    二重窓の掃除は、手間が単純に二倍になります。更に、外側の窓に関しては、掃除が非常にしにくいという問題もあります。実際に、二重窓を採用したお宅では、窓の掃除を怠りがちになり、汚れがいつも目立っている…なんてことになるケースも少なくないようです。
  • 窓としての使い勝手が悪くなる
    窓の開け閉めを考えると、単純に同じ作業を2回行わなくてはならなくなります。これを意外に面倒に感じる方が多く、二重窓のデメリットに指摘される場合が多いです。

このように、二重窓はメリットだけでなく、見落とせないデメリット面も沢山あるのです。特に、費用面に関しては注意が必要です。1箇所だけ二重窓にする場合は、そこまでコストはかかりませんが、断熱性や防音性のことを考えて二重窓にする場合、部屋の全ての窓を二重窓にしなくては意味がありません。したがって、断熱対策や防音対策を目的に二重窓リフォームをする場合には、複数の箇所をいっぺんに工事しなくてはならず、かなりのコストになる場合がほとんどです。

2024年度二重窓リフォームに利用できる補助金について

それでは本題の、2024年度に二重窓リフォームを行う際の費用を補助してもらえる制度をご紹介していきます。なお、補助金制度については、国が運営するものと、各自治体が運営するものがあります。ここでは、国が運営する二重窓リフォームに関する補助金を中心にご紹介しますので、お住いの自治体が二重窓リフォームに対して補助金を拠出していないかはご自身でご確認ください。自治体の補助金については、ネットで「二重窓 補助金 自治体名」で検索すれば、何らかの情報が出てきます。または、直接役所などに確認の連絡を入れてみるのも良いでしょう。

①令和5年度長期優良化リフォーム推進事業【募集中】

これは、令和5年度の事業です。基本的には、令和5年度の補助金申請は完了しているのですが、二重窓リフォームについては、以下のように2月末まで申請が可能となっています。令和5年度長期優良化リフォーム推進事業は、既存住宅の長寿命化や省エネ化のために行われる性能向上リフォームが対象となっています。

  • ・申請期間:2023年5月8日~2024年2月29日
  • ・補助額:上限100万円

当然、全ての二重窓リフォームに対して無条件で補助金が出るわけではなく、同じような二重窓リフォームでも、支給にはいろいろな条件があります。自宅のリフォームに採用できるかどうかは、公式webサイトの募集要項をよく確認してみましょう。

>長期優良化リフォーム推進事業|国土交通省

②既存住宅における断熱化リフォーム支援事業

二つ目は「既存住宅における断熱化リフォーム支援事業」という名称の補助金制度です。この補助金は、既存住宅において、省CO2 関連投資によるエネルギー消費効率の改善と低炭素化を総合的に促進し、高性能建材を用いた断熱改修を支援するものとされています。つまり、窓の断熱化を実現する二重窓リフォームも補助金の対象となります。

  • ・申請期間(予定):令和6年1月頃(1月募集開始分)
  • ・補助額(戸建て):費用の1/3、上限120万円
  • ・補助額(集合住宅):費用の1/3、上限15万

2024年度は、前年の1,000億を上回る1,170億円の予算案が提出されています。今のところ、申請開始は1月中とアナウンスされていますので、以下の公式webサイトを小まめに確認しておきましょう。

>既存住宅における断熱化リフォーム支援事業

③先進的窓リノベ2024事業

これは、名称からも分かりやすく、窓の断熱化を推進するための補助金制度となっています。実際に、この補助金の目的は、以下のように説明されています。

断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現及び家庭からのCO2排出削減に貢献するとともに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現します。
引用:環境省資料より

補助金の概要は以下のようになっています。

  • ・申請期間(予定):2024年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)
  • ・住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ、設置方法に応じて定額
    (一戸当たり5万円から最大200万円までを補助)

この補助金は、2023年度も運営されていましたが、かなり早い時期に補助金の上限金額に達したとされています。したがって、この補助金を利用して二重窓リフォームを考えている方は、今のうちから業者との打ち合わせを行っておくのがおすすめです。

>先進的窓リノベ2024事業

④子育てエコホーム支援事業

最後は、18歳未満の子をもつ世帯や夫婦のいずれかが39歳以下の世帯に対して、新築を建てる、もしくは省エネ改修にかかる費用の一部を補助してくれる制度です。

この補助金も、申請はまだ開始されておらず、「2024年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)」と予定されています。補助上限額は、家族構成や家の種類などによって変わりますので、詳しくは公式サイト内で確認してください。

>子育てエコホーム支援事業

まとめ

今回は、2024年度に予定されている二重窓リフォームにかかる費用を補助してもらえる制度の速報版をご紹介しました。窓を二重窓にする工事は、住宅の断熱性を高めることができるため、省エネやCO2排出量削減など、環境問題への取り組みが重要視されている現在、かなり手厚い補助金が用意されるようになっています。

ただ、二重窓リフォームについては、窓の断熱性を高める以外にも、防音性を高めてくれるという効果があるため、防音工事業界でもかなり人気の工事になっています。もちろん、二重窓リフォームの目的が断熱化ではなく、防音だとしても、窓の断熱性が高くなるのは同じですので、防音工事においても上述した補助金を利用することは可能です。

ちなみに、二重窓リフォームの補助金は、例年、かなり早く予算が消化される傾向にあるので、「今年は二重窓にしようかな」と考えている方は、その決断を早めた方が良いかもしれません。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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