猫は小型だし騒音の心配がない!実は猫が原因となる騒音問題は多いって知っていますか?
近年では、空前の猫ブームが来ており、ペットを飼うのであれば「猫を飼いたい」と考える方が多くなっています。筆者が子供のころでも、猫はペットの代表と言える動物であったのも確かですが、やはり犬の人気の方が高く、その次に猫と言った感じだったように思えます。それがここ数年、動画サイトなどに可愛い猫ちゃんの動画がたくさん上がるようになっていることから、それをみた人が「自分も飼いたい!」と考えるようになったのだと思います。
さらに、マンションなどの集合住宅で生活する方が多くなっているのも一つの要因でしょう。猫は、犬よりも小型な動物ですし、大声で吠えるような習性もないことから、マンションなど、近隣住宅との距離が近くても、騒音トラブルの心配がないと考える方が多いのだと思います。もちろん、犬のようにお散歩に連れて行く必要がないというのも大きいと思いますよ。
しかし、「猫であれば、ご近所さんに迷惑をかける心配が全くない!」と考えているのであれば、それは少し間違っていますよ。実は、大きな声で吠えない、小型で軽い動物である猫ですが、猫が原因となる騒音トラブルも意外に多いのです。
そこでこの記事では、猫のどういった行動が騒音トラブルに発展するのかを簡単にご紹介していきます。
猫を飼う時に注意したい騒音の原因
それでは、「猫を飼いたい…」と考えている方が注意しておきたい、騒音の原因となる猫の行動についてご紹介していきましょう。冒頭でご紹介したように、犬のように大きな声で吠えるような動物ではありませんし、体重も非常に軽いことから、足音などで迷惑をかけることもないと考えてしまっている方が多いです。
しかし、こういった考えは大きな間違いであり、猫特有の習性により騒音問題を引き起こしてしまうことがあるのです。ここでは、猫が原因となるいくつかの騒音問題をご紹介しておきます。
猫の足音
上述しているように、猫は非常に軽い動物ですし、身軽な動物というイメージから足音などが騒音問題になる事はないと考えてしまう方が多いです。
しかし、猫の足音や高い場所からジャンプした時の音が原因となり、階下の人とトラブルになる…なんてことは多いです。猫の動きをイメージしていただければわかりやすいのですが、猫はちょっとした物音に驚き、すごい勢いで走って高い場所に避難してしまいます。そして、そこからジャンプして飛び降りるという姿はよく見かけることでしょう。
こういった猫の日常生活でも、階下にはそれなりの音が響いていると考えた方が良いですよ。さらに、上下運動が好きな動物であることから、猫を飼う多くの方は、キャットタワーやキャットウォークを用意してあげるのですが、それなりの高さがある場所から猫が飛びおりる時の音はそれなりに大きいと考えましょう。
分かりやすく言えば、約4kg程度の体重がある猫が、1~2m程度の高さから床に飛び降りる場合、すべての衝撃を猫が吸収するようなことは絶対にできませんよね。そのため、こういった行動をしたときの音は、階下の部屋に伝わっているわけです。
さらに押さえておかなければならないのは、人間と猫の活動時間が基本的に異なるという点です。一般的に、猫は明け方や夕暮れ時に活発になると言われており、夜中の3時から早朝6時ぐらいに活動する子がいるわけです。そうするとどうでしょうか?例えば、この時間帯にキャットタワーなどで猫が遊べば、階下に猫がジャンプするときの衝撃音が伝わり、周囲が静かな分、大きな音として気になってしまうようになりますよね。実際に、マンションなどの集合住宅では、軽量な猫の足音でクレームが入るということは少なくないと言われています。
猫の足音対策
上で紹介したように、軽量で身軽な動きをする猫ですが、その身軽さが原因で騒音問題を引き起こす場合があるということを覚えておきましょう。上下運動が非常に好きな動物ですので、キャットタワーなどを用意してあげたいと思う飼い主さんが多いのですが、高い場所から飛び降りる環境になるのであれば、階下の住人に配慮する必要があります。
マンションなどの集合住宅で猫を飼う場合、猫を遊ばせる場所には、衝撃音を防ぐために、防音カーペットなどを設置しておくのがオススメです。猫は犬と違って、高い場所に隠れたり、くつろいだりする習性がありますし、その行動自体を防ぐことは基本的にできません。したがって、考え方としては高い場所から飛び降りたとしても大丈夫なのように、防音仕様のカーペットを設置しておくわけです。
なお、複数の部屋がある場合、全面に防音カーペットを敷き込むのはコスト的に厳しい…という方が多いと思います。そういった場合には、キャットタワーなど、猫がのぼる場所をわざと作り、その周りに防音仕様のカーペットを設置するようにすると良いでしょう。こうすることで、猫がジャンプする場所を特定させることができ、その他の場所は防音の対策をしなくても構わなくなります。
猫が普通に歩く程度であれば、さすがに防音が必要になるような音は出ません。
猫用に防音カーペットを設置する時の注意点
ここまでの説明で「騒音問題の心配がない!」と思われている猫に関しても、階下の人に迷惑をかけてしまう恐れがあるということが分かっていただけましたね。小型で体重は軽い動物ですが、高い場所が好きで、そこから飛び降りる習性がある猫は、意外な騒音問題を引き起こすことがあるのです。
したがって、集合住宅で猫を飼う場合にも、防音仕様のカーペットを設置するなど、階下の人に配慮する対策が必要です。ただし、猫のための防音カーペットの場合、いくつかの注意点があるので、以下の点に注意してください。
猫は『爪とぎ』をする
他の動物にはない猫特有の習性に『爪とぎ』というものがあります。猫を飼ったことがある人ならわかると思いますが、そこら中で爪とぎをすることから、ソファーや壁紙がすぐにボロボロになってしまいます。
そもそも、猫が爪とぎをするのは、以下のような理由があるからと言われています。
- 爪がギザギザになると、物に引っかかり動けなくなるので、それを防ぐ
- 爪とぎが目的ではなく、肉球にある臭腺でマーキングをしている
- リラックスや気分転換が目的
- 構ってほしいというアピール
このように、いろいろな理由から猫は爪とぎをするのですが、実はカーペットなどを利用して爪とぎをしてしまう場合もあるのです。したがって、防音目的のカーペットが爪とぎですぐにダメになってしまう…なんて危険があります。防音仕様のカーペットは通常のものよりも高額になりますので、頻繁に買い替えが必要になると買主さんの負担が大きくなってしまいます。したがって、猫ちゃんが気に入る爪とぎ用のアイテムはしっかりと別に用意してあげましょう。
猫の『嘔吐』
猫を飼っていない人でも、猫は嘔吐が多い動物だということは耳にしたことがあるのではないでしょうか。実際に、猫は嘔吐する事が非常に多い動物です。
猫は、とてもきれい好きな動物で、毛繕いをすることで自分の体を綺麗に保つ習性があります。そして、毛繕いの時には、知らずのうちに毛を飲み込んでしまうものなのです。
この習性から、胃の中に自分の毛が溜まっていってしまい、定期的にその毛を排出するために、毛玉を吐き出すのです。他にも、猫はお腹がすきすぎてしまうと、胃の機能が低下して逆流を起こしてしまい、透明な胃液の様な液体や白い泡のような物を吐き出したりします。また、野生の修正なのか、自分の胃袋の大きさ以上の量を食べてしまい、それを吐き出すなんてこともあるそうです。
こういった事から、猫は他の動物と比較しても、嘔吐の回数が非常に多いため、せっかく購入した防音用のカーペットが嘔吐の度に汚れてしまう…なんてことになりかねません。猫の防音のためにカーペットなどを購入する場合には、頻繁に嘔吐されるかも…ということを考えて、掃除をしやすい物、買い替えても負担にならない金額の物を選ぶのがおすすめです。タイルカーペットなどであれば、汚れた部分のみを交換するなんてことも可能ですし、そういったものもオススメです。
まとめ
今回は、猫を飼う時に注意しておきたい、騒音問題の原因や、防音対策を行う時の注意点をご紹介してきました。この記事でご紹介したように、猫は、集合住宅などでも騒音の不安が少ない…と考えている方が多いです。確かに、あまり大きな声では鳴かない、体重が軽いので足音なども大きくない動物であることは確かなのですが、上下運動が非常に好きな動物ですので、高い場所から飛び降りた時には、階下に響いてしまうような騒音を生じさせる場合があるのです。さらに、基本的に人間が眠っている時間に活発化する習性があるため、周囲が静かな分、余計に音が響いてしまう…という問題もあるのだと思います。
こういった事から、猫を飼う時には、物の配置などで「高い場所から飛び降りる」所を限定してあげて、その周りに防音カーペットなどを設置しておくという方法がオススメです。なお、購入するカーペットは、嘔吐などで頻繁に汚れてしまう恐れがある、爪とぎでボロボロになってしまう危険があるなんてことは注意しておきましょう。