コロナ禍での物件探し!「音は生じるもの」という前提で物件を探そう!
今回は、コロナ禍での物件探しのポイントをご紹介していきたいと思います。新型コロナウイルスの影響で、テレワークなどが一般的になってきた現在では、昼間も在宅する時間が長くなっていることから、従来とは異なる視点で物件探しをする方が増えているようです。
例えば、若い方が物件探しをする際には、会社まで出勤することを考えて、『駅近』などの交通アクセスの良さや、物件の綺麗さなどを重視する方が多かったように思えます。しかし現在では、昼間に自宅で仕事をすることを考え、交通アクセスよりも周辺環境の静かさを重視する方が多くなっていると言われているのです。
しかし、幹線道路沿いではない、近くに学校などがないなど、周辺環境の静かさに注目したとしても、近隣住人が出す生活騒音に悩まされてしまうことも考えられます。もちろん、あなたが出す生活音が近隣住人の迷惑になってしまい、トラブルに発展してしまう…なんてことも考えられるでしょう。
そこでこの記事では、コロナ禍の現在、物件探しを進める時に頭に入れておきたいポイントをご紹介しておきます。賃貸住宅で静かな環境を求めるのであれば、「生活音は出るもの」だという前提で物件探しを進める必要がありますよ!
音の問題を抱えないための物件探しとは?
新型コロナウイルス問題もあり、賃貸物件での騒音クレームが増加傾向にあると言われています。コロナ禍の現在では、自宅で仕事をする方が増加しており、昼間でも家にいる時間が増えてきたことから、今まで気にもしなかった近隣からの音が問題となっているのです。
例えば、今までは会社に行っていたことから、昼間の時間帯は自宅内でも子供が騒ぐ音などが生じていたと思うのですが、自宅で仕事をするようになれば家族も気を使って静かにしてくれるようになります。しかし、自宅内が静かになったことから、上下階やお隣の家から聞こえてくる音が気になり始めた…といった悪循環が生じていると言われています。
ただしこういった問題に関しては、「自分だけが迷惑をかけられている…」と考えるのは間違いです。当然あなたやあなたの家族が生活する際には、さまざまな生活音が生じてしまいますので、その音によって近隣に迷惑をかけている可能性があるのです。分譲マンションなどであれば、こういった生活音の対策として、防音工事を行うなどの対処をする方が増えています。
ただし、賃貸マンションなどとなると、本格的な防音工事は家主に認めてもらうことができずに、泣き寝入りになってしまう…なんてことが多いのです。そこで、これからの時代は、物件探しの段階から、音に悩まされにくい部屋は?という視点を持つのがオススメです。
自宅の間取りだけでなく、他の部屋の配置もチェック!
皆さんは、賃貸住宅を探すとき、どのような点に注目して物件探しを行うでしょうか?多くの方は、利便性を考えて、駅からの距離や日用品の買い物ができる施設はあるかなどといったポイントや、好みの間取りや住宅設備が整っているのかといった点を慎重に確認すると思います。もちろん、こういったポイントに注目するのは正しい事だと言えるのですが、在宅時間が増えてきた現在では、自分が住む物件だけに注目するのでは少し危険だと言えるのです。
例えば、自分の寝室が、隣家のリビングと隣接していた場合、寝ている時や早朝にお隣の生活音で睡眠を妨げられてしまう…なんて危険があります。また、寝室の真横に共用の階段などがあれば、深夜に上り下りする音に悩まされてしまうことになるでしょう。
つまり、静かで快適な住空間を求めるのであれば、自分の借りたい部屋の間取り図だけでなく、物件全体の平面図を確認して、お隣とどのように接しているのかを確認しておくべきなのです。この際に、音の問題に悩まされたくない場合、隣の生活スペースとの間に収納スペースが挟まれているような物件がオススメです。また、どうしても借りたい気に入った物件が見つかったけど「間に収納スペースがない…」なんて場合は、隣家との境界壁部分にタンスや本棚などの大型家具を設置して部屋作りをすることで、音の問題に悩まされにくくなります。
ちなみに、お子様がいるご家庭の物件探しであれば、不動産屋さんの担当者に、「子供がいるので自分たちが出す音で迷惑をかけたくない」ということをあらかじめ伝えたうえで物件を探してもらうと良いでしょう。そうすることで、一戸建て感覚で暮らせるテラスハウスや、階下への音を気にせずに生活できる1階の部屋などをピックアップしてくれると思います。
騒音トラブルを防ぐなら、暮らし方にも注意して!
上述したように、コロナ禍で在宅時間が増えている現在では、物件選びの際に「防音性能」についても検討しておくべきだと考えましょう。さらに、日常生活で生じる生活音についても、「できるだけ音が生じないように…」という気遣いも大切です。
ここでは、普段の生活の中で誰でもできる周辺への気遣いをいくつかご紹介しておきますので参考にしてみてください。
生活家電によって生じる音の対策
生活音による騒音トラブルでは、掃除機や洗濯機など、誰でも利用する家電製品が原因になる場合が多いです。こういった家電については「お互い様…」な部分もあるのですが、少しの配慮で騒音問題を防ぐことが可能です。以下のような点に注目して、騒音トラブルを防ぎましょう。
- 洗濯機や冷蔵庫の振動音
洗濯機や冷蔵庫は振動音が生じることで、騒音トラブルの原因になることがあります。この対策としては、設置時に防音・消音マットなどを敷くのが有効です。また、洗濯機に関しては、深夜や早朝の使用を控えるなど、使用する時間に配慮しましょう。 - 掃除機の音
掃除機は非常に大きな音が生じますね。実際に、掃除機の音で近隣トラブルが発生する場合もあります。掃除機の対策としては、基本的に使用時間に注意するようにしましょう。最近では静音タイプの製品が登場していますので、そう言った製品を購入するのもオススメです。 - エアコンの室外機
エアコンの室外機の音も注意です。例えば、室外機の上に物を置いてしまうと、振動する際にカタカタという音が永遠になります。さらに設置の仕方の問題で、振動音が生じてしまいますので、気になる場合は管理会社などに防振対策をしてもらうよう依頼しましょう。なお、故障が原因で大きな音が生じる時もあるので、古い場合は故障も疑ってください。
建物の構造や設備、家具による音対策
築年数が経過したマンションなどであれば、ドアを閉める際に大きな音が出てしまうような物件がありますね。また、そうでなくても癖で勢いよく閉めてしまい『ドン』と大きな音を生じさせてしまうような人もいます。実は、こういったドアの開閉音が騒音トラブルに発展することもあるので注意しましょう。
- ドアの開閉音について
静かに開け閉めするように注意する。構造的な問題であれば、隙間テープなどの緩衝材を設置し、大きな音が出ないようにしましょう。 - 給排水の音
トイレやシャワーの音も大きな音が生じますので、騒音トラブルの元になります。可能な限り深夜や早朝の使用を控える…などの対策を行ってください。 - 家具の使用音
椅子を引く際は階下に音が響いてしまうものです。建物の構造によっては、トラブルに発展してしまう危険があるので、椅子やテーブルは引き摺らないようにしましょう。また、足にキャップなどをつけておくのも有効です。
オーディオや楽器の音
テレビやステレオに関する騒音問題は非常に多いです。以下のような点は注意しましょう。
- テレビやオーディオ機器
適正な音量に設定することが大切です。また、可能であれば隣家との境界壁側には設置しないのがオススメです。どうしても境界壁側になる場合、壁から少し離す、後ろに吸音材を置くなどの対策をしましょう。なお、深夜に利用する場合は、ヘッドフォンを使うなどの配慮が必要です。 - 楽器の音
「楽器可」という物件は、あくまでも演奏が認められているだけで防音性のある部屋ではありません。騒音を出して良いという許可でもありませんし、使用する場合は自分で可能な限りの防音対策をしてください。それでもクレームが来るようであれば「楽器可」ではなく、防音物件を探しましょう。
その他の音対策
日常生活を進める上では、上記のような音以外にもさまざまな騒音が存在します。
- 足音
集合住宅では、足音が階下の人に迷惑をかけてしまう…ということがあります。お子様がいるご家庭であれば、室内で走り回らないようにしつけをするのはもちろん、カーペットやマットなどを敷いて音が響くのを抑えましょう。また、歩き方を注意することも騒音対策となります。 - 話し声
友人が集まる時などは、きちんと窓を閉めて大きな声で話さないように注意しましょう。また、電話をする際やテレワークの際の話し声は、本人が思っているよりも大声になっている場合があります。声の大きさには十分に注意しましょう。 - ペット
ペットの鳴き声や足音も騒音の原因となります。ペットを飼う時には、習性をきちんと学んだうえ、しつけをしっかりと行ってください。
まとめ
今回は、コロナ禍で在宅時間が増えてきた現在、騒音問題を抱えずに生活をしていくための物件探しのポイントをご紹介してきました。
賃貸住宅の物件探しでは、間取りや住宅設備、交通アクセスの良さが基本的に重視されるポイントなのですが、在宅時間が長くなっている現在では、騒音に悩まされない構造なのかという点も注意しておかなければいけません。これは、自分自身が騒音に悩まされないだけでなく、音の問題で近隣の方に迷惑をかけないためにも大切になるポイントです。
何も考えずに物件を決めてしまうと、ちょっとした音でクレームを入れられてしまい、ストレスのたまる生活を強いられてしまうことも考えられるのです。気兼ねなく音を出して生活するには、物件自体が持つ防音性や構造が大切です。