一人暮らしの部屋で快適に過ごすには?意外と簡単にできる防音対策について

今まで、集合住宅で独り暮らしをしたことがある方であれば、お隣や外から聞こえてくる音が気になったり、逆に自分が出している音が近隣に迷惑をかけていないか…と心配になった経験があるのではないでしょうか?マンションやアパートなどの集合住宅は、物件によりお部屋の防音性能がかなり違ってきますので、物件選びの時には気付かなかったけど、実際に生活を始めると音の問題に悩まされてしまう…なんて方が多いです。

特に、音の感じ方というものは、個人差が非常に大きく、音に敏感な人であればちょっとした音で「眠れなくて困っている…」「隣の生活音が気になって仕方ない…」なんてことになる可能性があるのです。もちろん、この問題はあなたが出している音が原因になることも考えられ、時には想定もしていなかった近隣トラブルを抱えてしまうこともあるのです。

そこでこの記事では、一人暮らしの部屋で快適に生活するため、誰もがおさえておきたい防音対策についてご紹介していきたいと思います。

一人暮らしは騒音トラブルの元がそこら中にある

まずは、集合住宅で独り暮らしを始める方に覚えておいてほしいポイントをご紹介しておきます。どのようなマンションでも、一見するとしっかりとした構造を持っているように見えますので、ちょっとした生活音程度で、近隣トラブルが引き起こされる…なんてイメージを持っている方は少ないです。しかし、壁一枚で生活空間を隔てている集合住宅は、本当にちょっとした音が問題になることがあるのです。

まずは、以下のポイントをしっかりと記憶しておきましょう。

時間帯によっては些細な音が気になる

集合住宅には、ライフスタイルが全く異なるさまざまな人が住んでいます。そして、上述したように、音の感じ方は個人によって変わってしまいますので、ちょっとした音で迷惑に思ったり、逆に迷惑をかけてしまうことがあるのです。
特に注意しておきたいのは、周囲が静かになる夜間は、生じる音が響きやすくなってしまいますので、遅い時間にお風呂に入ったり、掃除機をかけたりなどと言った事が苦情の元になるのです。初めて一人暮らしをするという方は、こういった事に注意して、今まで以上に自分が出す音に気を使う必要があるでしょう。

楽器演奏は注意

楽器演奏の音は、高音が響いたり、重低音で振動が発生したりと、さまざまな音の種類が存在します。こういった楽器の音は、お隣だけに伝わるのではなく、建物の構造部分を伝わっていき、意外な場所にまで迷惑をかけてしまう危険があります。
こういった理由もあり、楽器演奏可としている物件でも、振動が強いドラムや管楽器など、大きく響く可能性があるものは禁止していることも多いのです。どうしても、自宅で楽器の演奏をしたいという人であれば、防音工事が施された物件などを探し、自分の求める楽器演奏が可能かを調べて決めましょう。

楽器演奏可の物件は迷惑をかけて良いわけではない

近年では、「防音設備アリ」など、高い防音性能を持っている事が売りの物件も増えています。こういった物件は、楽器演奏が可能なようにしっかりとした防音設備が整っています。しかし、『楽器可』『楽器相談可』などと言った表記の場合、防音設備などは整えられていない…という可能性もあるのです。したがって、「楽器の演奏はOKだけど、常識の範囲内の時間だけに限る」など、何らかの制約があると考えましょう。
『楽器可』という物件は、あくまでも演奏がOKなだけであり、その音が近隣に迷惑をかけても良いというものではないのです。したがって、必要であれば、自分で防音対策を施すなど、近隣への配慮が欠かせないと考えましょう。

居室の快適性を上げるにはどこに注目すれば良い?

それでは、静かで快適な一人暮らし生活を実現するためには、どういった点に注目すれば良いのでしょうか?音というものは、小さな隙間からも簡単に漏れてしまうものです。また、「どのような音に悩まされているのか?」によっても必要な対策というものが異なります。

ここでは、代表的な防音対策ポイントをご紹介しておきます。

隣家と接する壁

壁の中でも、隣家と生活空間を隔てる壁の防音が非常に重要です。
近年では、防音能力の事を考えて、隣の部屋と接する壁面に収納を設置したり、キッチンなどを設置しているような場合も増えています。これは、壁だけでなく収納などによる吸音効果を期待して、生活音が隣の部屋にできるだけ聞こえないようにという配慮です。
このような間取りではない場合は、壁一面に大きな本棚や家具などを設置して、音のクッションにするなどの対策が有効です。

階下の人に迷惑をかけないには床の防音対策

室内を走ったり歩いたり、椅子を引いたり物を落とすなど、床が原因となる騒音は意外に多いです。そして、こういった音は、下の階に住む人に迷惑をかけてしまう危険あるだけでなく、隣の家に音が響いてしまうこともあります。
近年のマンションでは、床材にフローリングが採用されている物件が多いのですが、フローリングは表面が硬く音が響きやすいという特徴があります。そのため、椅子を使うテーブル周りなどにはマットを敷いておくなど、他人に配慮した家具を用意しましょう。

窓の防音は非常に重要

中から音が漏れる、外からの音が気になる…など、日常生活上の騒音問題は、窓の防音性能が低いことが原因の場合が多いです。かといって、賃貸住宅の場合、勝手に防音性の高い窓に入れ替える…なんてことはできませんし、悩ましい問題でもあるのです。
こういった賃貸住宅の窓対策では、窓に厚手のカーテンを設置して音漏れを防ぐ、サッシの隙間をテープでふさぐなどの対策が有効です。

ドアの防音対策

集合住宅の騒音トラブルで多いのは、玄関ドアなどを閉めた時に「バタン!」と大きな音が鳴り、それが気になってしまう…というものです。築年数の経過した物件などであれば、こういったドアを原因とした騒音トラブルの可能性がありますので、ドアを静かに閉めるよう心がける、戸当たりテープなどで音が出にくいようにするなどの対策を検討しましょう。
居室内にもドアがあり、そのドアの開閉に大きな音が出る…という場合、そちらも音が出にくくなるような対策を施しましょう。

自分で簡単にできる防音対策

それでは最後に、自分でも簡単にできるお部屋の防音対策についてご紹介していきます。分譲マンションなどであれば、専門業者に依頼して本格的な防音対策を施すことも可能です。しかし、賃貸住宅の一人暮らしであれば、専門業者による工事まではなかなか行うことはできません。

そこで、近年ではホームセンターやネット通販などで手に入る材料を使って自分で簡易的な防音対策を行う人が増えているのです。もちろ、簡易的な防音対策となりますので、専門業者による工事ほどの効果は期待できませんが、音の問題によってはこれで解決できることも多いです。以下で、いくつかの手法についてご紹介していきます。

壁に吸音シートを貼る

壁の防音対策では、吸音シートが便利です。最近では、ホームセンターなどで壁に直接貼り付けるタイプの吸音シートが販売されており、簡単に対策を施すことが可能です。両面テープなどを使用して貼り付ければ、退去時に剥がすだけですので、居室を傷つける心配もありません。テープの跡が気になる…という方は、壁に立て掛けておくだけでも良いと思いますよ。
ちなみに、段ボールは吸音効果があると言われていますので、見た目に拘らないという方は、段ボールを採用するのもオススメです。

防音性の高いカーテンを導入する

窓の防音対策を検討しているのであれば、防音性の高いカーテンを購入し、それを利用することで、居室の快適性がかなり違ってきます。防音効果を期待してカーテンを選択する場合には、それなりの厚みがあること、丈が長く窓を完全にふさげることに注目して選ぶと良いでしょう。
最近では、吸音性に優れた吸音カーテンなるものも登場していますので、そういったものを選ぶのも良いかもしれませんね。

防音カーペットを敷く

床の防音対策としては、防音カーペットを購入し、自分の行動範囲部分に設置するという方法が有効です。特に、フローリングが採用されている部屋であれば、ちょっとした音が騒音トラブルのもとになりますので、非常に簡単にトラブルの元を解消できると思います。
ネット通販などでも簡単に手に入る時代になっていますので、ネットで検索してみるのがオススメです。

まとめ

今回は、一人暮らしの方ができるだけ居室の快適性をあげるため、自分でも簡単に行える防音対策についてご紹介してきました。この記事でもご紹介したように、マンションやアパートなどの集合住宅では、さまざまなライフスタイルを持つ方が非常に近くで暮らすことになるため、生活時間の違いから『音の問題』が生じてしまう可能性があるのです。こういった音の問題は、あなたが隣家の音に悩まされる…というだけでなく、あなた自身が騒音問題の原因になってしまう可能性があるということも忘れないでおきましょう。

音の感じ方は個人によって異なりますので「このぐらいなら大丈夫だろう」と思う音が、予想以上に迷惑をかけてしまっていることも考えられます。近くに他の人も生活しているということを忘れずに、生活音には配慮していきましょう。それが、余計なトラブルを抱えないためのコツでもあるはずです。

スタッフ A

大阪で20年間にわたって防音工事に携わってきました。
防音工事に関しての事、音に関する豆知識などを配信しております。

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